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2021年9月の記事一覧
メディアの話その123 91歳のイーストウッド、54歳のサザエさん波平 49歳の小津映画笠智衆。
80年代、明石家さんまさんは「今年で30、しっとるけのけ」と唄っていた。30歳にもなってこんなかぶり物をするなんて、というため息とともに。
それから40年、さんまさんのキャラは変わってない。30歳手前のしっとるけのままである。さんまさんだけではない。あらゆる人間は、80年代のある日あるとき、年をとることを許されなくなった。あらゆる人間が強制的にピーターパンになった。
強制したのはだれか。「高齢化
メディアの話その122 北朝鮮とロケットと007と。
2021年9月11日12日。北朝鮮が新型長距離巡航ミサイルの発射実験を行った。
発射の模様の動画が、Twitterなどでたくさん流れてきた。
たとえばこちらだ。
https://twitter.com/Global_Mil_Info/status/1438467273564504064
この映像を見た時に瞬時に連想したのは、007映画だった。
カメラワークから、鉄道車両からミサイルを発射
メディアの話その119 「フェイク」と「ニュース」と「生態系」と。
藤代裕之さん編著の『フェイクニュースの生態系』(青弓社)を読んだ。
「フェイクニュース」が蔓延する昨今の話を本書で読んだときに思ったのは、フェイクニュースがいいか悪いかという「価値判断」を保留して、フェイクかそうでないかにかかわらず、どんなニュースが拡散しやすいのか、ということを見た方が良さそうだ、ということだった。
想起した雑念を記す。
「生態系」ということば。
生態系は、もともとニュー
メディアの話その118 下河辺淳さんと16号線。
東京に人が集まるのは「情報」に需要があるから。情報さえ手に入れば、人々は地方により分散する。
関東平野は肥沃で、徳川家康が江戸をつくり、大東京という世界都市ができた。でも、縄文人に相談したら、ちょっと否定するかもしれない。
19世紀20世紀の東京の展開は、縄文時代には海底にあった元ヘドロ地帯。
縄文人は、武蔵野台地、大宮台地、下総台地、多摩丘陵という高台に暮らした。
20世紀の日本人はその谷間の低
メディアの話その116 トースト娘の消失と氷河期と男女雇用機会均等と。
女の人が夏に肌を焼かなくなったのは、いつからだろうか?
焼くのがやばくて、色白が正義になったのはいつだろうか?
そして、価値転換はなぜ起きたのか?
夏目雅子のCMやトースト娘ができあがる。
は、どこに行ったのか?
最大の理由は明白である。
1994年からの就職氷河期と1992年のリオ会議である。
かつて、夏にこんがり焼けた肌は、ステイタスであった。
沖縄へ、さらに遠くの海外の南の島で優雅に