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エンターテック日記

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エンターテックエバンジェリスト/音楽プロデューサーとしての活動に関することからプライベートまで、雑多に日記風。性格的に分析とか提言とか多くなりがちだと思います。
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2020年8月の記事一覧

代表取締役 山口哲一

代表取締役 山口哲一

プロデュースのテーマは
テクノロジー活用によるエンターテインメントの拡張、グローバルな視座、異業種コラボレーションの3つです。既存の仕組みも最大限に活かしながら、エンターテインメントの新しいビジネススキーム確立に挑戦しています。

1964年東京生。国際基督教大(ICU)高校卒、早稲田大学代に文学部除籍。
音楽プロデューサー、エンターテック・エバンジェリスト(enter-tech evangeli

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エンターテインメント業界のイノベーションを加速させるスタートアップ・スタジオ「Studio ENTRE」が設立 ミクシィより資金調達

エンターテインメント業界のイノベーションを加速させるスタートアップ・スタジオ「Studio ENTRE」が設立 ミクシィより資金調達

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Studio ENTRE株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:山口哲一)は、エンターテインメント業界のイノベーションを加速させるスタートアップ・スタジオを設立し、株式会社ミクシィから資金調達をしたことをお知らせします。

また、本スタジオは株式会社ミクシィが2020年10月に設立を予定している、エンターテインメント業界における

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音楽について語る時に僕たちが語ること〜初めてのCDと無人島レコード

音楽について語る時に僕たちが語ること〜初めてのCDと無人島レコード

 noteでお題に合わせて書くのは初めてです。編集部が出したお題が音楽好きに向いていたのが嬉しくて、何か書いておこうと思いました。音楽の思い出はとても個人的なもので、だからこそ貴重です。

 僕が作曲家育成の「山口ゼミ」の最終回の講座で必ず話すことにしてることがあります。プロ作曲家の心構えの「処世術篇」として、「謙虚な音楽好きが好かれて得をするのが音楽業界だから、お世辞とか処世術は要らないよ」と、

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アンチ・コーライティング派の病理から学ぶ音楽制作の構造的変化〜オープンイノベーションと芸能界の相克

アンチ・コーライティング派の病理から学ぶ音楽制作の構造的変化〜オープンイノベーションと芸能界の相克

 自立したクエリエイターが、個人として結びついて、音楽創作/原盤制作を行うCo-Writeという手法。欧米では一般的なやり方を日本に普及する活動を伊藤涼を一緒にやってきました。少しずつ知られるようになり、4〜5年前からコーライティングや関連する活動を批判する人たちが出てきました。その人達からの攻撃は、病巣を表すリトマス試験紙になってることに気づき、時代の転換点を示しているのかなと思い、本稿にまとめ

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アーティストプロデュースにおけるコンセプトとシーンづくり

アーティストプロデュースにおけるコンセプトとシーンづくり

 『ミュージシャンが知っておくべきマネージメントの実務』第3章「ネット時代の音楽ビジネス」にあるようにコンセプトメイクは大切だ。特に新人アーティストのプロデュースにおいては、コンセプトと戦略が最重要だ。本稿ではこれからプランニングする人の参考になるように、僕の実例と反省について書いてみたい。
 2004年に東京エスムジカというグループをデビューさせた。ワールドミュージックの要素と匂いを取り入れた、

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これから作詞家になりたい人へ

これから作詞家になりたい人へ

 作曲家育成プログラム「山口ゼミ」に、作詞家ないし作詞家志望者の受講が増えてきました。彼女たちとのコミュニケーションで、作詞家目指す人の状況がよろしくないのだなということを知り、間違った考えが広まっていることもわかったので、本稿を書きました。

1)作詞家の仕事が誤解されている
2)コンペで消耗せずにコーライティングを活用しよう
3)コーライターになるために必要なスキルとは?
4)自分の可能性を自

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インディーズアーティストの複業としての職業作曲家という在り方

インディーズアーティストの複業としての職業作曲家という在り方

 欧米では一般的でしたが、日本でもコーライティングという言葉が広まっていました。エイベックス創業者の松浦さんがCEO退任のメッセージで「Co-Writingによるゲームチェンジ」と書かれていて、J-Popのど真ん中まで、このムーブメントは来たんだなと実感しました。そのことについては以前書きましたので、こちらをご覧ください。

 日本のコーライティング・ムーブメントの本家を自認する僕としては、コーラ

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映画「ハーフ・オブ・イット」を観て改めて感じるNetflixの文化的価値

映画「ハーフ・オブ・イット」を観て改めて感じるNetflixの文化的価値

 LGBTという言葉も一般的になりましたね。マイノリティの市民権を認める多様性があることが、基本的人権に基づく社会の発展のために必要だということは、あまり難しく考えずに「定義」みたいなことで良いと僕は思っています。とりあえず「マイノリティを受け入れるのがcoolだよ」と思いましょう。
 さて、監督がレズビアンであることをカミングアウトしていてそういう作品を創ってきたアリス・ウーなので、LGBTな映

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