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カナダ生活

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#日記

トロントパブリックライブラリーに行った日

トロントパブリックライブラリーに行った日

「図書館に行こうと思ってるんだけど一緒に行かない?」

友人からの誘いは突然だった。早めの夕飯を食べていた私は30分後にはストリートカーの停留所にいた。近所に住む友人はすでにそこで待っていた。地下鉄に乗り換えると、ちょうど午後5時半過ぎで仕事が終わった人たちの帰宅ラッシュに巻き込まれた。とはいえ、東京の平日の昼下がりの空いた電車程度の混み具合である。所々に空席もあるし、隣の人と肩が触れ合うこともな

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深夜1時のバナナブレッド

深夜1時のバナナブレッド

私は食材を無駄にするのが大の苦手だ。お皿に少しでも何かが残っていようものなら、ご飯粒一粒までしっかり食べる。入院していた時、おそらく何百人もの患者さんを見てきただろう看護師さんに、食べ終わったお皿が綺麗だよねとわざわざ褒められたほどだ。もちろんそれは、冷蔵庫の中も同じだ。毎日料理をする前に野菜や肉の状態をチェックし、悪くなりそうなものから順に使っていく。だから私が食べ物を捨てるということは、残飯や

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カナダへ帰国します

カナダへ帰国します

カナダへ帰ろう。
やっと、本当にやっと、決心がついた。

私のカナダ留学第一章はいろんな理由でかなり難航した。コロナ禍でオンライン留学となり、クラスメイトに会うこともできず、学業の忙しさと金銭的な余裕のなさとコロナ禍により引きこもりになり、ついに体調を大きく崩した。

体調を崩してから生活を変えて楽にはなったのだが、二年間の留学のうち最初の一年間は、自室にほぼこもりきりでパソコンにかじりつき、学業

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写真日記

写真日記

湖畔を友人たちと歩いてきた。
湖畔では展示をやっていて、アートの町、直島を思い出させた。
私は久しぶりにiPhoneで写真を撮った。なんだか、こうやって写真を撮るようなわくわくすることをもう長らくやっていなかったな、と思う。人と出歩くこともずっとなくて、きっとだから少し疲れてしまったんだろうと思ったりする。

永住権を目指してカナダにきたわけだが、こちらに来てから日本に住む日本人のパートナーができ

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病院に行った

病院に行った

またしても更新が遅れてしまった。このひと月ほどとにかく体調が悪い。
微熱と頭痛、時に頭が割れんほどの激しい頭痛、一日ベッドから起き上がれないほどの倦怠感。体調が悪い。体調が悪いので気分も落ち込む。課題も進まない。

二週間前オンラインでクリニックを受診した。
カナダではホームドクター(主治医)の制度があり、何件か近くのお医者さんに電話するも今は新規の患者さんを受け付けていないと断られた。コロナ禍な

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知識ゼロで英語でプログラミングを学んで思ったこと

知識ゼロで英語でプログラミングを学んで思ったこと

私はカナダの永住権をプログラマーで取ろうと、プログラミングを専攻するカレッジに入った。その時のプログラミングに関する知識は文字通りゼロ。あまりに無知で、第二セメスターの今も、この学校を卒業してつける職業って一体何があるんだろう?ということを模索したりしている。

そんなドのつく素人がプログラミングを一から、英語で、学んで気づいたことをシェアしたい。おそらくプログラミングに限らずこれから専門的なこと

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意見を交換することの大切さ

意見を交換することの大切さ

助けあうことは難しいと前回の記事に書いた。今、私の授業は全てオンライン開講で、キャンパスに通うことがないので輪をかけて難しい。だけれど、ここのところ良い循環を生む仲間のような相手に恵まれている。

私たちのセメスターのひとつの山場とも言えるC++の授業で出会った彼は、活気のあるその授業で、私と一、二を争って発言数が多く、授業が始まってすぐに私は彼の名前を覚えた。向こうもそれは同じだったらしく、私の

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助けあうことの難しさ

助けあうことの難しさ

彼からのメッセージは突然きた。
自分はあるクラスのクラスメイトで、課題のWordファイルが開けないので送ってくれないか、と。おそらくクラスのWhatsApp(欧米ではポピュラーなLINEのようなアプリ)から辿ってきたのだろうと思われた。

課題のWord以外にも色々と文献などがその講義では同じポータルサイトを通して配られていた。親切心から、他のファイルが開けるかと訊くと、他のファイルがあるなんて知

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30代半ばで突然カナダに来てしまった

30代半ばで突然カナダに来てしまった

今日は30代半ばになぜ突然海外に、そしてカナダにきたのかという話をしたい。

私は、そんなに国際経験の多い方ではない。
海外に学生時代に長期留学に行ったこともないし、仕事でも英語を使ったこともない。
海外旅行だって全くではないものの、あまり多い方とは言えない。

そんな私がなぜ海外に来たのか。

簡単に言えば、日本に住み続けることに少し疲れてしまったのだが、海外に行きたいと思ったのは、30歳を過ぎ

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相手不在のパートナー問題の終焉

相手不在のパートナー問題の終焉

タイトルはもちろん(?)、パートナーができたという話ではない。

私には二年ほど前までパートナーがいた。紆余曲折あったけれど、二十代の全てを一緒に過ごしたその人は、確実に私のパートナーだった。訳あって一緒に残りの人生を過ごすという結論には至らず、私たちは十数年に及ぶ交際に終止符を打つことになった。

それから二年。私はその間、決まった恋人ができることもなく、30代も半ばになった。周りの友人たちの結

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根性なしの生活改善の意外な効用

根性なしの生活改善の意外な効用

まずい、太った。

4週間前、鏡に映った自分をみて思った。
20代は人に心配されるほど華奢で、背は平均よりも高いのに、服は全て一番小さいサイズが体に合った。
30代に入ると、これまで胃腸の不調で痩せていたことが判明し、胃腸の治療とともにぷくぷくと太った。
痩せていたことを特にコンプレックスには思っていなかったので、途中、どこまで太るのかと気を揉んだのだが、あるところで止まり、それとともに長年の慢性

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カナダでのはじめての銀行口座開設

カナダでのはじめての銀行口座開設

カナダに来てもうすぐ2ヶ月。重い腰を上げて銀行口座を作ってきた。

なぜこんなに長い期間、銀行口座なしで過ごせていたかというと大抵の買い物はクレジットカードと少しの現金で賄えたからだ。
日本では現金のみしか受け付けないお店も多いが、こちらではデビットカードかクレジットカードがあれば十分事足りる。
現金が必要だった理由も、近くのコンビニがデビットカードと現金のみで、私がデビットカードを持っていなかっ

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