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カナダでのはじめての銀行口座開設

カナダに来てもうすぐ2ヶ月。重い腰を上げて銀行口座を作ってきた。

なぜこんなに長い期間、銀行口座なしで過ごせていたかというと大抵の買い物はクレジットカードと少しの現金で賄えたからだ。
日本では現金のみしか受け付けないお店も多いが、こちらではデビットカードかクレジットカードがあれば十分事足りる。
現金が必要だった理由も、近くのコンビニがデビットカードと現金のみで、私がデビットカードを持っていなかったから。

銀行口座を作るのに気が重かったのは、利用するたびにかかる手数料、口座の契約によっては維持費、口座の種類など、日本とは違う仕組みに閉口してしまったからだ。

まず口座の種類。カナダには大きく分けて、日本の普通預金口座にあたるChequing Account、当座にあたるSaving Accountの二種類が存在する。今回は日常利用したいのでChequing Accountを開設した。

今回は家の近所にあり、カナダの五大銀行でもあるTD Bankで口座を開設することにした。家に帰ってきてから気づいたことだけれど、どうやら日本語対応もしているらしい。お金のことだし、日本語でウェブサイトをチェックでき、サポートしてもらえるのは大変ありがたい。

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さて、まずはTD Bankへ。初っ端から入り口がわからず右往左往する。
結果こじんまりとしたATMと共通の入り口だと言うことがわかった。中は日本の投資銀行かのような佇まい。
というのも日本の銀行でよく見かける窓口も広い待合室も存在しないのだ。あるのは、ガラスで仕切られたオフィスのみ。
ロゴマークに使われているグリーンを基調とした店内だが、もしかして間違えたか、と不安になり、キョロキョロしていると手前のオフィスのガラス戸が開いた。

早口で、自分が留学生で、銀行口座を開きにきたことを伝える。ここで開設できますよ、女性が答える。必要書類がわからないと言うと、学生ビザとパスポートがあれば大丈夫ですと言う。どちらも持っていた。
ロビーで少し待つよう伝えられ、居心地悪くふかふかのソファに腰をおろす。とても場違いな感じがする。
ややあって、ガラス戸がふたたび開き、どうぞ中へ、と先程の女性が案内してくれた。

オフィスには、大きなデスクがあって、その女性はデスクにつきながら、その前にある椅子に掛けてくださいと言った。
あまりに慣れないのでオフィス内を見渡す。奥には冬のジャケットをかけるのだろうコートかけがあり、壁には、マスカットや苔、草原などやはり緑を基調とした写真が飾ってある。

必要書類である学生ビザとパスポートを手渡すと開口一番、あなたの性別は?と問われる。続けて使ってほしい代名詞。
英語には彼を表すheと彼女を表すsheがあるのでとても大事な問題。なかには中性とも捉えられるtheyを好む人もいるようだ。

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その後は年齢、住所、電話番号、通っているカレッジなどを聞かれ、彼女はその情報をコンピュータに入力していく。
しばらくすると彼女はオフィスを離れ、書類を取って戻ってきた。同意書を一つ一つ丁寧に説明してくれ、私はそれにサインをした。

それが済むと、いよいよカードの発行。なんとデビットカードが即日発行された。暗証番号を登録すると手続きは完了。
二の足を踏んでいたのが馬鹿馬鹿しくなるほど簡単に、ものの30分ほどで晴れやかな気持ちで銀行をあとにした。

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