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エッセイ集「心への兵站」

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心への兵站

心への兵站

僕のサラリーマン業において、そのキャリアの大半は「物流」というジャンルで占められている。
その中にはオペレーション構築はもちろん、実際に重たい荷物を運んだり、ピッキングをしたこともある。職場の変更で一旦その道から退いたつもりだったのだが、どういうわけか今も物流に関する助言やとりまとめをしている。いやはや、キャリア形成とは摩訶不思議……。

さて、そんな僕が新入社員のとき、部長が講師役とする「物流の

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流れる水に、触れるのを忘れていた

流れる水に、触れるのを忘れていた

短めの夏休みを先日とり、僕は静岡県三島市へと足を運んだ。1泊2日の小旅行だ。
本来ならば、前日の昼過ぎくらいから旅行をしようと思っていたのだが……家のクーラーが不調になってしまい、点検のため業者を呼んだところ、このお昼すぎしか空いていないよ、と提示されたのが、旅行1日目としていた日だった。なので、その時間を潰して諸々の点検を行い、結局三島駅についたのは夜6時すぎ。おかげでゆっくり観光できたのは2日

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紙も電子も本は本(及び「オフライン」と「オンライン」のコミュニケーションに関する個人的意見)

紙も電子も本は本(及び「オフライン」と「オンライン」のコミュニケーションに関する個人的意見)

「紙も電子も本は本」

https://www.aiajp.org/2016/03/event-repor-21.html

最近このフレーズが頭の中をぐるぐるしていたのだが、出処を調べたところ、ボイジャーさんの講演会のタイトルだった。そう言えば、このイベントには僕も聴講者として参加していた(色々と懐かしい!)。
ボイジャーさんの電子書籍制作サービス「Romancer」は、Wordファイルを簡単に

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幸せは、近くにありて

幸せは、近くにありて

もしも、今のアパートと違う場所に住んでいたら。
そんなことを、想像する機会が増えた。

4年前、とても悩んでいた。初めての一人暮らしをするにあたり、新居候補を2つに絞っていた。
ひとつは狭いけれど、駅から近いアパート。もうひとつは、駅から遠いけれど、ロフトもあって広いアパート。
最終的には両者を内見した上で決断を下した。僕が選んだのは後者だった。家賃は高かった。いわゆる「最寄り駅」が3つあるのだが

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遠くを見るクセ

遠くを見るクセ

いわゆる自粛生活期間中は、自宅で過ごす時間が長くなる。そこで、ふと気がついたことがある。それは「常に目の前ばかり見ている」ということだ。

仕事も遊びも、常にパソコンやスマホと睨めっこ。料理や掃除といった家事をするにしても、目の前にある材料やら汚れやらに気をとられるばかり。要するに、「遠くの風景を見る」という習慣が随分と無くなってしまったのだ。スタジアムで数十メートル先にいるプレーヤーを見ていたこ

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仮想通勤のすゝめ

仮想通勤のすゝめ

仕事の都合で週に2回は出社しているが、残りの3回は在宅勤務である。かれこれこの生活も2ヵ月弱続いている。

そんな勤務体制の中において、在宅勤務の際に続けていることがある。それは「朝・昼・晩に数分でも良いから散歩する」ということだ。
特に重要なのは「朝」の散歩だと感じている。この散歩のことは、友人たちと(Zoomで)話し合った結果、「仮想通勤」と呼び合っている。

家で仕事を続けていて思うのは、出

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トレンドワードに近づかない

トレンドワードに近づかない

新型コロナウイルスの感染拡大が謳われ始めた2月上旬あたりから、Twitterでヒマを潰すのも苦痛になってきた。
病状に対する不確実な情報、感染源となった国に関する怒り、海外から日本の対策に関する呆れの声(まだ他国はそれをする余裕があったとは!)、その他各方面への恐怖や怒り……etc
ここまで気分を下げる情報を得るために、Twitterを使っている訳ではないのだが……。

心を安定させるためには、心

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