記事一覧
【読書note_017】13歳からのアート思考 末永幸歩
これから求められる「アート思考」とは
本書は、現代アートの作品解説を通じて、自分だけの視点で物事を見て自分なりの答えを作り出す「アート思考」の重要性について、説明した本です
本書を読み進めていく中で、私は幾度となく欲求不満を感じました。最初に読み進めている最中には、この欲求不満の正体が何なのか、よく分かりませんでした。ところが、読了後繰り返し立ち止まりながら読み返したことで、この欲求不満の正体に気
【読書note_016】インテグラル・シンキング 鈴木規夫
「統合的思考」とは
本書は、多種多様な情報を有機的につなぎ合わせる「統合的思考法」について解説した本です。情報の絶対量が爆発的に増えた現代では、情報をまとめる力の必要性が飛躍的に高まっています。
本書を通読した直後は、この思考法が求める次元の高さに圧倒され、上手く咀嚼することができませんでした。何度も読み返した今でも、その根幹部分を心から理解したとは言えませんが、私が強く印象に残った箇所を掘り下げ
【読書note_013】AI vs 教科書が読めない子どもたち 新井紀子
AIと人間の決定的な違いとは
本書は、数学者であり、人工知能プロジェクト『ロボットは東大に入れるか』のプロジェクトディレクタを務める著者が、AIにできることとできないことを具体的に説明した上で、教科書を理解できない現代の子供達の読解力に警鐘を鳴らした本です。
本書を通読してまず面白いと感じたことは、著者が可視化することに成功したAIと人間の違いです。
著者は、「東ロボくん」プロジェクトとRST
【読書note_011】成長マインドセット 吉田行宏
「成長」の本質
本書は、元株式会社ガリバーインターナショナルの専務取締役で、人事や評価制度構築、社員教育に携わってきた著者が、成長の本質や原理原則について物語形式でまとめた本です。
本書の中では、成長を5つの要素に分解して解説しています。
1 バランスのよいアイスバーグ(成果・能力・行動・意識の4階層モデル)の成長
2 悩みブレーキを外す
3 大きな子供ブレーキを外す
4 自分理念・自分軸アクセ
【読書note_010】ケーキの切れない非行少年たち 宮口幸治
非行少年に欠如している認知能力
本書は、児童精神科医である著者が、非行少年の中に多数存在する、認知力の低い「反省以前の子ども」達の実態について解説した本です。
第1章に、本書の目的は
「犯罪者を納税者に変えて社会を豊かにすること」
とあります。
その目的の大きさに最初は驚きましたが、非行化した少年たちが共通して抱える苦悩や非行過程を知り、こうした知識が多くの人に共有されれば、犯罪者を納税者に変
【読書note_009】最軽量のマネジメント 山田理
理想のマネジメントとは?
本書は、働き方改革の先進企業であるサイボウズで副社長を務める著者が、マネジメント機能を最小限にする組織運営の仕組みについて、自社の事例を交えながら解説した本です。
著者は、マネージャーの役割を最小限に抑える「最軽量のマネジメント」が理想だといいます。
『この本を書く本当の理由。
それは、極論サイボウズは「マネジメントなんていらない組織が理想だ」と考えているからです。
【読書note_005】ホモ・デウス ユヴァル・ノア・ハラリ
神性を獲得する人類「ホモ・デウス」
本書は、イスラエルの歴史学者である著者が、歴史的な考察を通して、ホモ・サピエンスが自らをアップデートさせ、神性を獲得した「ホモ・デウス」へと進化させる過程について論じた本です。
読了直後は、その内容の広さと深さに圧倒され、消化不良というのが正直なところでした。
その後、気になったところを中心に2回、3回読み重ねると、著者が持つ見識の広さとその洞察の秀逸さに改めて