うるが京介

僻地の電力会社のIT部門に勤める一般男性。好きなものはSF。なにかにご興味を抱いていた…

うるが京介

僻地の電力会社のIT部門に勤める一般男性。好きなものはSF。なにかにご興味を抱いていただけたら幸いです。

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    読書感想文をまとめています。

記事一覧

ベンチの2本 #シロクマ文芸 ー「ラムネの音」

(読了10分くらい) (始) 「ラムネの音 を探してほしい」 年齢は60代くらいだろうか、初老の男性からの依頼であった。 なんでも病床にある父親が「最期に聞きたい音…

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コンクリート電池 |注目技術

なんの話?コンクリートに電気が蓄えられるようになるかもよって話です。 なんと、かのMIT(マサチューセッツ工科大学)と會澤高圧コンクリートさんとが共同研究コンソー…

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なにかの序文 # シロクマ文芸 「月曜日」

シロクマ文芸部という企画が面白そうだったので参加してみました。 物書きの練習ということでご容赦を。 本文「月曜日もおわり・・・っと」 新卒としていまの会社に入社…

うるが京介
12日前
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難しい・・・アジャイル開発

バスでの移動中に気になった話題があったので雑話 どんな話?システム開発の手法のひとつで、ちょっと前から「効率的で/要件変更も楽々で/失敗も少ない 開発手法」らし…

うるが京介
2週間前
3

「方形の円」 ―読書感想文1

はじめに読書感想文と銘打ちましたが、訳あって、実際はタイトルの小説に関する感想は扱わないことになるとのっけから予想してます。 っというのも、第一感で面白そうと思…

うるが京介
4週間前
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文庫版「三体(Ⅰ)」 ―読書感想文 2

前回のこと** 前回の投稿はこちらからどうぞ noteへの初投稿として、最近読んだ小説のなかで感銘を受けた文庫版「三体(Ⅰ)」について読書感想文を書きました。 あらため…

うるが京介
1か月前
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文庫版「三体(Ⅰ)」 ―読書感想文

中国SFの隆盛が伝えられて久しいですが、中でも傑作と名高いのがこの「三体」だと思います。っと言いますか、もはや「中国SF」として括ってしまうのも勿体ないっ! 2024年6…

うるが京介
1か月前
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ベンチの2本 #シロクマ文芸 ー「ラムネの音」

ベンチの2本 #シロクマ文芸 ー「ラムネの音」

(読了10分くらい)

(始)

「ラムネの音 を探してほしい」

年齢は60代くらいだろうか、初老の男性からの依頼であった。

なんでも病床にある父親が「最期に聞きたい音」として、子供の時分に好んで飲んでいたラムネの開封音を切望しているとのことだった。

(なかなか珍しい依頼だが、聞けばガラス製のビンを単一の音源として発せられる音というし難しい依頼ではあるまい。それに金払いもよいことだし・・・)

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コンクリート電池 |注目技術

コンクリート電池 |注目技術

なんの話?コンクリートに電気が蓄えられるようになるかもよって話です。

なんと、かのMIT(マサチューセッツ工科大学)と會澤高圧コンクリートさんとが共同研究コンソーシアムを設立したとのことです。

技術の概要は以下からどうぞ!

まるでSF!コンクリート✕蓄電というと、わたしは「重力電池」(余った電気で重いものをクレーンで吊るしておこう!電気が足りなくなったら吊るした重りで発電機を回そう!)を思い

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なにかの序文 # シロクマ文芸 「月曜日」

なにかの序文 # シロクマ文芸 「月曜日」

シロクマ文芸部という企画が面白そうだったので参加してみました。
物書きの練習ということでご容赦を。

本文「月曜日もおわり・・・っと」

新卒としていまの会社に入社してからの習慣となった「一日の終りにカレンダーに斜線を入れる」を終え、ツキトは独りごちた。

ちょうど一年前の6月、今年よりもずっと暑苦しい、何度目かの”観測史上最高”の気温のなか、ツキトは外気にも負けないやる気に満ち満ちていた。

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難しい・・・アジャイル開発

難しい・・・アジャイル開発

バスでの移動中に気になった話題があったので雑話

どんな話?システム開発の手法のひとつで、ちょっと前から「効率的で/要件変更も楽々で/失敗も少ない 開発手法」らしいと聞いていた「アジャイル開発」のはなし。

そもそも書いているひとは誰?この記事を書いている人はITシステム部門で仕事をしています。
が・・・プログラミングができるわけでもなく、設計書を書くわけでもない、「ユーザー企業の立場でITベンダ

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「方形の円」 ―読書感想文1

「方形の円」 ―読書感想文1

はじめに読書感想文と銘打ちましたが、訳あって、実際はタイトルの小説に関する感想は扱わないことになるとのっけから予想してます。

っというのも、第一感で面白そうと思いタイトル買いした本著の「解説」がわたしの好きな小説家「酉島伝法」さんだったので、この方の話をしようと考えました。

読者として勤勉な態度ではないのかもですが、本著のタイトル(「方形の円 偽説・都市生成論」)からしてわたしの琴線に触れっぱ

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文庫版「三体(Ⅰ)」 ―読書感想文 2

文庫版「三体(Ⅰ)」 ―読書感想文 2

前回のこと** 前回の投稿はこちらからどうぞ

noteへの初投稿として、最近読んだ小説のなかで感銘を受けた文庫版「三体(Ⅰ)」について読書感想文を書きました。
あらためてnoteに書いてみると「あれ?あの人物はどんな役割(/用語/イベント)で登場したんだっけ?」と記憶をたどることになっていいですね!
(老後の趣味を見つけたような気がします)

今回のお話
エンタメ小説としての「三体(Ⅰ)」(文庫

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文庫版「三体(Ⅰ)」 ―読書感想文

文庫版「三体(Ⅰ)」 ―読書感想文

中国SFの隆盛が伝えられて久しいですが、中でも傑作と名高いのがこの「三体」だと思います。っと言いますか、もはや「中国SF」として括ってしまうのも勿体ないっ!
2024年6月現在、文庫版としては「三体Ⅱ 暗黒森林」までが発行されています(読了済みです)が、まずは物語の始まりになる「三体」について感想を残したいと思います。

読了後の第一感久しぶりに「ザ・SF」を読んだな〜という感じです!
10代で初

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