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【たまに映画】表面的言葉と内面的物語。『ベイビー・ブローカー』当事者と観客との視点差。

お盆休みに突入しました。
お仕事ひと休みして、家族でゆっくり過ごしたり、やりたかったことをやったり。ひとりでで観たかった映画を観るのもいいですね。

いま、AmazonPrimeビデオで観れるおすすめ映画をご紹介します。

■『ベイビー・ブローカー』作品情報&予告

解説

「万引き家族」の是枝裕和監督が、「パラサイト 半地下の家族」の名優ソン・ガンホを主演に初めて手がけた韓国映画。子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていく「赤ちゃんポスト(ベイビー・ボックス)」を介して出会った人々が織り成す物語を、オリジナル脚本で描く。古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストのある施設で働く児童養護施設出身のドンスには、「ベイビー・ブローカー」という裏稼業があった。ある土砂降りの雨の晩、2人は若い女ソヨンが赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づいて警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく赤ちゃんを連れ出したことを白状する。「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしていた」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、サンヒョンとドンスを検挙するため尾行を続けていた刑事のスジンとイは、決定的な証拠をつかもうと彼らの後を追うが……。ソン・ガンホのほか、「義兄弟 SECRET REUNION」でもソンと共演したカン・ドンウォン、2009年に是枝監督の「空気人形」に主演したペ・ドゥナら韓国の実力派キャストが集結。2022年・第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、主演のソン・ガンホが韓国人俳優初の男優賞を受賞。また、人間の内面を豊かに描いた作品に贈られるエキュメニカル審査員賞も受賞した。

映画.comより

■言葉のイメージとブローカーらしからぬ人たち

『ベイビー・ブローカー』というタイトルを観る限り、赤ちゃんの人身売買をする闇組織の悪い奴のイメージ。事実、やろうとしていることはその通りである。裏売買で赤ちゃんを売る。決して許されることではない。

しかし、そこに行きついた人にも物語がある。肯定することではないが、「タイトル」と「登場人物の当事者たちの人間模様」のギャップが大きく、題材を考えさせられ、セリフが胸に響いた。

「釜山の売春婦が男性を殺して逃亡中邪魔になった赤ちゃんをベイビーボックスに捨てた」端的に物語はこのセリフ。その中でひとりの赤ちゃんを中心に、不思議な家族のようなつながりが生まれてくる。家族がいない孤独な人たちが集まったとき、形が違う家族にもなれる。

今回は映画を観ながらセリフがとても印象的で考えさせられることが多かった。なので、そのセリフを紹介したいと思う。

「産んで捨てるより、産む前に殺す方が罪は軽いの?」
赤ちゃんを捨てた母親のセリフ。

「僕を捨てなくちゃいけない理由があった」
母親に捨てられて孤児院で育った男のセリフ。

「生まれてくれてありがとう」
孤独な人たちにとって自分の存在意義がわからない時に言われたら。

「あなたは子どもを捨てたんじゃない。守ったんです。」
育てることができない親がベイビーボックスに入れることを、違う視点から切り取ったセリフ。

色々と今まで考えたことない題材で、頭の中も感情もぐるんぐるんいろいろなことを考えていた。想像していたものとは違う観賞後感で、すぐにnoteに書こうと思って書いてます。

【たまに映画】#30DaysFilmChallenge まとめ

是枝監督の作品は好きでほとんど見ているのですが、今回の作品に出ているキャストの作品も好きなものが多かった。以前やった #30DaysFilmChallenge に3作品もありました。映画を見たいなと思った時の参考までに!

是枝監督『海よりもまだ深く』

ペドゥナ『リンダリンダリンダ』

ソン・ガンホ『殺人の追憶』

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