秋の日はさびし 秋の空気もさびし 秋草を見るもさびし 虫の音を聞くもさびし かの人の眼差しはもう振り向かず あゝ人の世の無常を 日差しに見 風に見 花に見 音に見る
山の上の輝く雲の 遥か向こうに 届くは せつなきソプラノ 夕暮れの間に 響く ディーヴァの 心臓の音 響くは かのひとの 暗い唄
雨はしめやかに胸を濡らし 暗い夜道の 街灯を煌めかせ 霧の道 行く先を照らす 夜は明け 羽繕う鳥のこえ 葉に滴るは夜露か雨粒か 心静かに 君の聲を待つ
桜の花弁ひとひらの重さが うつしよの悩みと思へば 辺り一面埋め尽くすほどと思ったり ひらりひらり舞い散るくらいと思ったり ほんのひとときの戯れ 幕が上がり 木偶の坊…
みつめあうだけでいいのです それだけ
よせる波の如く ひく波のように 離れ 近づき ひとつであり 知らん顔して …… 思い出したり 忘れたり しがみついたり 忘れたり よせては かえす 波の如 そっぽ向いたり …
誰にもわからない処で、見つめあっていたい… 貴方の眼差しで私は死んでしまう 天上に咲く花に埋もれて… 息ができなくなるのです
紡ぎだすのは 愛の詩 訥々(とつとつ)と 捧げます これは私の血 鼓動に 息も絶えだえ 憧れは ナイチンゲール 春を羨む 小鳥たちの羽根かるく さざめき 衣翻す君かろやかに…
時が脈打つ 春の宵 悶える猫の さびしき呼ぶ声 たましいは叫ぶ たましいは叫ぶよ!
アンドロメダのように 囚われて 綺羅星は限りなく深く 砂子を撒き散らし… 渦巻いて 引かれあい 惹かれあい… 周り続け 物凄い速さで 離れるベクトルに 引きつけられ 縛ら…
時の音 砂の粒 重力をなくした迷い子 何処までも 深い闇 くらく 蒼い闇 鳴かない鳥が 一番鶏 時を告げるに 沈黙する ひかりに溶ける羽根
水銀灯の夜のペーブメントを 歩く白い人形がゐた。 白粉を塗ったタナグラの人形が、歩いてゐたのだ。
ひとつの薔薇は誰のこと? わがままで気位がたかい 傷みやすい花弁をぐみ色にしにらせた 王子を悩ませる 罪の花 病めるそうびは誰のこと? 地獄に咲ける 毒の花 光射すまで…
満開の花に陰あり桜かな ああ佗し あゝ寂し さだめと知れば 言葉もなきを 散りぬる想い ちるちる邪念 決死の美学 何を献ずる
月が気になってしょうがない 月が気になってしょうがない 月が気になってしょうがない 振り向くと追いかけてきて 追いかけても追いつかない なんて奴だ! 遥か歳上で だけ…
窓を開けると 夜の匂いがしてきます フィトンチッド? ペトリコール? 星々の間のエーテル? 私の感じる月の匂い 透明な 光りの粒 夜露の中の虫のつぶやき 柔らかな闇を歩…
Ugetsuhime雨月姫
2022年8月21日 16:42
秋の日はさびし秋の空気もさびし秋草を見るもさびし虫の音を聞くもさびしかの人の眼差しはもう振り向かずあゝ人の世の無常を日差しに見風に見花に見音に見る
2022年3月28日 22:17
山の上の輝く雲の遥か向こうに届くは せつなきソプラノ夕暮れの間に響く ディーヴァの心臓の音響くは かのひとの暗い唄
2022年3月27日 01:15
雨はしめやかに胸を濡らし暗い夜道の街灯を煌めかせ霧の道行く先を照らす夜は明け羽繕う鳥のこえ葉に滴るは夜露か雨粒か心静かに君の聲を待つ
2022年3月21日 02:20
桜の花弁ひとひらの重さがうつしよの悩みと思へば辺り一面埋め尽くすほどと思ったりひらりひらり舞い散るくらいと思ったりほんのひとときの戯れ幕が上がり木偶の坊登場アルルカンが何を言いコロンビーヌがなにをした?笑いの中でドタバタかさめざめと涙に濡れ花の葬送道行きか…所詮は眼球に入る程のはなびら一枚雨に打たれるか風に吹かれるか大団円の花吹雪か…容赦なく幕は降り
2022年2月13日 23:11
みつめあうだけでいいのですそれだけ
2022年2月6日 23:52
よせる波の如くひく波のように離れ 近づきひとつであり知らん顔して……思い出したり忘れたりしがみついたり忘れたりよせてはかえす波の如そっぽ向いたりみつめたり己であるとか遠い人プラスチックのお人形血潮も熱き やは肌よ黒髪 巻けど剃刀かなし哀しき唄…たかぶる潮(うしお)おそれ引くのも合わせる貝の表裏唇あわすは涅槃にて…
2022年2月3日 22:09
誰にもわからない処で、見つめあっていたい…貴方の眼差しで私は死んでしまう天上に咲く花に埋もれて…息ができなくなるのです
2022年1月31日 19:49
紡ぎだすのは愛の詩訥々(とつとつ)と捧げますこれは私の血鼓動に息も絶えだえ憧れはナイチンゲール春を羨む小鳥たちの羽根かるくさざめき衣翻す君かろやかに孤独を超えて舞う憧れの君よ美わしき魂の君よ私は薄汚れた羽根色を纏い苫屋にて君を想う
2022年1月28日 01:27
時が脈打つ春の宵悶える猫のさびしき呼ぶ声たましいは叫ぶたましいは叫ぶよ!
2022年1月26日 23:22
アンドロメダのように囚われて綺羅星は限りなく深く砂子を撒き散らし…渦巻いて引かれあい惹かれあい…周り続け物凄い速さで離れるベクトルに引きつけられ縛られてあはれ囚われのアンドロメダペルセウスよ…はやく
2022年1月18日 19:40
時の音砂の粒重力をなくした迷い子何処までも深い闇くらく蒼い闇鳴かない鳥が一番鶏時を告げるに沈黙するひかりに溶ける羽根
2022年1月16日 20:35
水銀灯の夜のペーブメントを歩く白い人形がゐた。白粉を塗ったタナグラの人形が、歩いてゐたのだ。
2022年1月14日 01:09
ひとつの薔薇は誰のこと?わがままで気位がたかい傷みやすい花弁をぐみ色にしにらせた王子を悩ませる罪の花病めるそうびは誰のこと?地獄に咲ける毒の花光射すまで振り向かないでくださいまし我を見ないでくださいまし陽の目を見る迄手離さないでくださいまし… #創作大賞2022
2022年1月7日 23:17
満開の花に陰あり桜かなああ佗しあゝ寂しさだめと知れば言葉もなきを散りぬる想いちるちる邪念決死の美学何を献ずる
2022年1月7日 00:10
月が気になってしょうがない月が気になってしょうがない月が気になってしょうがない振り向くと追いかけてきて追いかけても追いつかないなんて奴だ!遥か歳上でだけどいちばん一緒にいる春のぬっと出る時も夏の浮腫んだ不機嫌な時も秋のこれ見よがしな時も冬の冴えざえした無口な時も背中越しにカシュコシュと話しかけてくる薄っぺらい顔したりひらべったい顔したり私の背後で笑ってるアルミニュ
2022年1月5日 02:16
窓を開けると夜の匂いがしてきますフィトンチッド?ペトリコール?星々の間のエーテル?私の感じる月の匂い透明な光りの粒夜露の中の虫のつぶやき柔らかな闇を歩く夢の邂逅…