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テュル活マガジン

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テュル活とは、テュルク的活動のこと。「日常に、ほんの少しテュルクがあると、少しだけ幸福感が増す。」という趣旨でやっている、趣味と実益を兼ねたライフスタイルともいえましょう。 こ…
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#言語学

広義の「北方」

広義の「北方」

今日は北の大地こと北海道で北方言語学会が開催されているとのこと、日程と旅費に余裕があれば何年かぶりの北の大地を訪れてもみたかったのですが、授業準備やら来週の出張準備やらでさすがに参加は無理、ということでおとなしく自宅でいろいろと準備をしているところです。

室蘭かあ…。
北海道には2度行ったことがあるとはいえ、札幌にしか行ったことなかったので今回は絶好機だったのかもしれませんけどね。まあしかたがあ

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大辞典からしか摂取できない養分があると思うの

大辞典からしか摂取できない養分があると思うの

秋から留学生対象の日本語学講義の授業がありまして、シラバスを急いで作らないといけない(今週末がデッドライン!)というので、アンカラ滞在時期に日本で購入していた『日本語学大辞典』を改めて開いてみたのですが、なんと形容すればよいのでしょう。この幸福感。

大辞典というだけあってありとあらゆる日本語学に関連するエントリーが並んでいて、ぱらぱらとめくるだけでなんというかこう、満たされるものがあります。時間

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【LPP蒐集日記】本買うのに後先考えるヤツがいるかよ(まあいるんだけど)

【LPP蒐集日記】本買うのに後先考えるヤツがいるかよ(まあいるんだけど)

改めて自分のLPP蒐集というこの行動の動機とは何なんだろうかと考えてしまう瞬間というものがあります。

先日、2冊買い足したばかりでありました。たしかその時にも言及したと記憶していますが、1冊はゴート語訳(ほんと、我ながらこれに数千円つっこめるというのはどうかしていると思う)、そして一番最近入手できたのが、ドイツ諸語版というものでありました。

ドイツ語?いいえ?
1ミリも知りません?
ミリしらで

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『月刊言語』のバックナンバーを手に取ったのでやる気ゲージが回復した話

『月刊言語』のバックナンバーを手に取ったのでやる気ゲージが回復した話

今日はお盆明けということで、地元の大学図書館が開館しているということを知っていたのでさっそく行ってきました。資料は足で稼ぐべし、とは先輩でどなたがおっしゃっていたか。果たして某大学図書館の図書書庫と雑誌書庫を行ったり来たりという至福の時間を過ごすにいたりました。惜しむらくは、仕方のないことながら書庫がいずれもエアコンが効いていない空間だったということ…もしエアコンが効いていたなら、それぞれ2時間く

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『よくわかる日本語学』読んでます

『よくわかる日本語学』読んでます

タイトルの書籍はわりと早く手にしたかったので、私費で購入したという話を以前ここでも書きましたが、その後「ゲットしたぜへへへ~」という内容のことをとあるSNSに書きましたら、同い年なのにもはやすさまじい風格のある畏友まつーらとしおさんが、「レビューをお前も書けください」とすさまじい無茶ぶりをしてきたのでこの記事を書いてみようとしているわけですが…

いや、レビューなんて恐れ多いっす。恐れ多いどころか

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言語学と日本語学、よくわかりたい

言語学と日本語学、よくわかりたい

ここ最近界隈で評判だった日本語学の入門書をようやく落手しました。

各先生方、相当に読みやすさを意識して書いていらっしゃるのだろうなというぱっと読みの感想を持ちました。これはありがたいというか、自分が担当する授業の学生各氏に勧めやすい本になりそうです。この本は日本語の歴史的な経緯についても章を割り当てているのが個人的には素敵なところで、まさに編者の金水先生はじめ各先生方のなせるお仕事なのだろうなと

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やる気スイッチ6ヶ

やる気スイッチ6ヶ

東京遠征はよきタイミングでのイベントだったと思います。趣味活、本業それぞれにとってアクセントになることがありました。

LPP(『星の王子さま』)課金がはかどった(ただし本ではなくグッズ)

書いていたとある論文のレビューをいただいた

研究費で購入した本を入手した(長崎にはもちろん別送しました)

日本言語学会で各種発表を拝聴した

日本言語学会でまた本を注文した(上のそれとはまた別口)

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遠征4日目: 自分、くたくたっす

遠征4日目: 自分、くたくたっす

というわけで、言語学会に参加中です。土曜日が1日目、そして本日日曜日が2日目・最終日となります。

昨日は書籍展示をうろうろし、研究発表を聞いた後ポスター発表も何件かお邪魔したのち、近しい知り合いの集まりに合流して痛飲して宿に戻った次第でありました。私費で買った本はこちら。以前からずっと欲しかったのですが、割引適用のこの機を狙っていたのです。ありがてえ。

そして今この駄文を書いているわけですが、

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【研究日誌】ふとあの本が読みたくなって

【研究日誌】ふとあの本が読みたくなって

とある方と会話をしていて、「言語のタイプ」の話になりまして、トルコ語やテュルク諸語が膠着語といわれている言語で…という話になったのですが、ふと学部3年生だったか4年生のころだったか、言語学の勉強を本格的にやってみたいと大学で先生に相談した時に勧められた本のことを思い出すということがありました。

大修館書店の『英語学大系』というシリーズの第6巻が『英語学の関連分野』というタイトルなのですが、この中

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【研究日誌】ワイも来年から本気出す

【研究日誌】ワイも来年から本気出す

まつーらさん、おめでとう…

同い年の言語学の人がこうやってご活躍している姿を拝見するのはよきものです。力はるかに及ばない身としても、気合が入るというのでしょうか。これ以上差を広げられてもかなわんなという気分になるといいますか。

自分の場合は、今年の末ぐらいから来年開催予定の国際学会に向けて準備していくことになるかなあと思っています。さしあたっては、来年韓国とトルコで最低目標にしている国際会議が

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サンテックスさん、すべてはアンタのせいやでェ

Twitterで気づいたのですが、今日4月6日はサン=テグジュペリが"Le Petit Prince"を公刊した日だったのですね。以下引用ツイートですが、岩波書店さんは内藤濯氏の日本語訳を最初に出した出版社ということで知られています。

ねえ…。サンテックスの旦那…(「サンテックス」はサン=テグジュペリの愛称ですね。これ豆知識な!)
あんさんはホンマに、えらいもんを世に出してくれはりましたなあ…!

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読むべき本たち、突然襲い掛かってきがちだょね

読むべき本たち、突然襲い掛かってきがちだょね

昨日は大学図書館に行ってきた話をしました。

はたして、目当ての本も借りることができました。が、当然のことながらここで安心してはいけません。次なるステップは当然のことながら、これらを読む、あるいはざっとでも目を通してどんな内容なのかを把握するという作業があります。これが(本当に今更ですが)地味であり、かつ心が折れがちな作業になるのですよね。ましてこれが洋書、とりわけ英語で書かれている場合にはなおさ

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オレたち、全ての言語を等しく愛していこうな

オレたち、全ての言語を等しく愛していこうな

すっかり失念しておりましたが、本日2月21日は「国際母語デー」でしたね。制定されたのは1999年とのこと。

なぜこの日が国際母語デーとして制定されたのかは上記リンクに詳しいですが、言語をめぐる傷ましい出来事は、これまでも世界中のいろいろな場所で起こってきたであろうことは想像に難くありません。

ちなみに国連の関連ホームページは以下の通りで…

上記リンクのうち、言語愛好家として知っておかなければ

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来年は本気出す:言語学フェス2024に参加してきたょ

来年は本気出す:言語学フェス2024に参加してきたょ

本日は言語学/語学な1日でありました。よきですね。よきでした。

言語学フェス2024は、本当なら何か発表したかったのですがね…申し込みの時期にいろいろと雑用が立て込んでしまいまして、ネタを考えているうちに締め切りに間に合いませんでした。やるやると言っておきながら、力及びませんでした…。

とはいえ、単なる聴衆として参加しただけでもいろいろ刺激になりまして大変ありがたいことでした。途中ペルシア語の

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