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【SLAM DUNK GI】29話「木暮公延という味」


UJBリーグ設立補佐官という新たな役職の下、
統合改革に向けていよいよ動き出し、多忙な日々を送る木暮公延は合間をぬって、

大胆な発想であったが見事な助言で状況を打開した彩子にお礼として夕食をご馳走した。


「いやぁ半信半疑だったけど、見事なアイディアだったよ。ホント助かった。ありがとう。」木暮

「先輩の熱意が伝わったんですよ! これ 三田さんとの2ショット いい顔してますよ!」彩子


彩子は木暮のインスタグラムを楽しそうに見ている。


「短期間でフォロワー増えましたね!」彩子

三田さんの影響力はさすがだよ。でもSNSだけでは実感がないんだよな。世間の人にどれだけ知ってもらえてるんだろうか。」木暮

「一過性のブームで終わらせてはダメですよね。」彩子


木暮は彩子に申し訳なさそうに話をはじめた。



「ここまで田岡先生、彩子のアイディアが見事はまって進んでいるけど、結局俺は何もしてないのも同然だよ。だから彩子に負担を承知で俺のアイディアを聞いてほしいんだ。」木暮

「はい 大丈夫ですよ。」彩子


木暮は彩子のインスタグラムを見ながらアイディアを話した。


「やっぱり民放テレビの影響力、浸透度ってすごいと思うんだ。ほら、この人、彩子と同じマネジメント会社でしょ?」

「あの番組、放送されたらすぐネットニュースになるし、三田さんともつながりがあるから出演交渉出来ないかな?」木暮

「そうですねーってか三田さんが出るなら断ることなんてないんじゃないかな? うん いいアイディアだと思いますよ! 時間はかかるかも知れないけどやってみますね!」彩子

「本当 助かるよ!」木暮


また別の場所での一コマ。魚住の料亭で赤木が夕食を食べに来店していた。


「赤木 最近 楽しそうな顔してるぞ。」魚住

「そうか?あいつらに関わるのはハラハラしてるわ。」赤木

「桜木はどうだ? 上に行けそうか?」魚住

「どうだろうな。そこは花形の持ち場だからな。」赤木

「ユナイテッド・ジャパン・バスケットリーグ出来たら面白そうだな。個人的には桜木には行ってもらいたいと思ってるよ。」魚住



「木暮が動いてくれてるからな。あいつがチームにいれば大丈夫だ。」赤木


魚住は笑みを浮かべながら、日本酒をついだ。


「これは特別サービスだ。「伯楽星」という日本酒だ。インパクトを求めない。静かに食へと寄り添う飲み飽きしないバランス感。それ故に、料理の香味を邪魔せずに引き立てる、食中酒として抜群のポテンシャルを発揮してくれる。当店には欠かせない戦力だ。」魚住

「ほう。(赤木飲む) うむ フルーティーな味わいも、食事の脇役に徹するだけでなく、繊細でありながら芯の強さを感じられるな。」

「むっ? 甘味、脇役、芯の強さ、、、?魚住 まさか、、、?」赤木


「そうだ。木暮公延そのものだろ?」魚住






魚住はさらに寿司を提供した。

「甘エビか」赤木


「甘味、柔らかい食感、優しい歯ごたえ。」

「マグロやトロ、サーモンのように決して主力ではないが、こちらも欠かせない戦力だ。」






「しかしエビは調理方法によって主力にもなれる。」魚住



「ふっ 盛り合わせだな。」赤木


赤木はどこか誇らしげにその料理を頂いた。そして帰路に立とうとする。


「赤木 最後にこれを飲んでいけ」魚住

「??? 水?」赤木


「水がまずいと米も美味しくならん。お酒を飲むときのチェイサーとしても欠かせない。」魚住


「そう。目立たなくてもなくてはならんのだ。」魚住



「相変わらず粋なやつだ。」赤木



「俺達は、木暮公延という男を見守ろう。」魚住




統合改革に奔走する木暮公延をネタに粋な夜が過ぎた。

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