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読みおわった本

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なにかしらの本を読了したときの日記
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#本

読書日記|0710-0716

読書日記|0710-0716

0710

午後から外が暗くなった。この世の終わりみたいな雨雲が流れ込んできて、突然の大雨と雷、強い風。お客様と「急に降ってきましたね」というような話をしながら過ごす。雨がやんだあと、入道雲があって、夏の空という感じがした。もうすぐ梅雨が明けるのかもしれない。

0711

仕事終わりに甥っ子と餃子を作る。唯一の特技は餃子を包むこと。せっせと150個を包み、食す。美味しかった。最高だった。

07

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読書日記|0703-0709

読書日記|0703-0709

0703
夜、子猫の鳴き声がする。一匹だけ逸れたらしい。目と鼻の先に来てくれたのに初動で失敗し、怖がらせてしまった。保護猫活動をしていると悔しい思いをよくする。お金だって7割実費なので保護するたびに飛んでいく。TNRは保護猫団体と合同なので安く済むけれど、安く済むといっても、メス猫7000円、オス猫5000円は実費で、余裕のない時は活動できない。捕まえるのだって簡単ではない。必ずといっていいほど負

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読書日記|0403-09

読書日記|0403-09

0403 晴れ

なんだっていうのか、ずっと体調は優れないままで、しかし理由はわかっているので、それはそれで凌ぐしかないという状態で、私が選んだ道だからね、と起きたての布団のなかでおもう。夜に通院し、明後日から転院する運びとなった。

0404 晴れ

店長が異動するということが決まり、私たち下の者はもはや心の準備を進めるしかなく、しかし未だに頭を抱え嘆いているわけであって、誰もかれもの口からでる

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読書日記|0327-0402

読書日記|0327-0402

0327 晴れ

工務店さんと建築士さんは、10時と約束していたはずなのに、9時に来た。聞くと、お二方だけでそう決まったということで、何も聞かされていない私たちは困惑。悪気が全くといっていいほどないのでより困惑。いそいそと点検をしてもらい、不安なことを伝え、開けにくかった網戸をなおしてもらった。蛾が外壁を食べるらしく、それらの駆除をしなければいけないということをいわれる。

午後から万城目学の『万

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読書日記|0320-0326

読書日記|0320-0326

20230320 晴れ

仕事から帰ってくるときの空がとても綺麗。家に帰るとみんな調子が悪い。猫(つゆ、つな)を病院へ連れて行く。痛いのによく頑張った。はやく治るといい。

病院から帰ると、古書善行堂さんから本が届いていた。『じたばたするもの』『埴原一亟 古本小説集』『木の十字架』『シュークリーム』。ついに灯火シリーズ五冊が揃った。大阿久佳乃さんの本はとてもチャーミング。山本さんからのメッセージに

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読書日記|0306-0312

読書日記|0306-0312

20230306 晴れ
きょうも休み。パンを作ろうかと思っていたのに強力粉がない。買いにいけばいいものを、なんかもういいや、となり、やめた。休みの日は頑なに家から出たくない。窓を全開にし、陽の光を浴びながら、ひかりさんに教えていただいた横光利一の『花園の思想』を読む。はじまりから終わりまでずっと、もうほんとうにずっと、ず〜っと美しくて、なんなんだこれは、という状態。白く発光したような文字が並ぶ、こ

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読書日記|20230227-0305

読書日記|20230227-0305

0227 晴れ

猫も犬も、元気。そのことがなにより嬉しい。水沢なおさん『うみみたい』のゲラを最後まで読む。この世に生まれ落ちたこと、生み出すことへの、途方もない暴力性。しかし、それは時に直視できないほどの美しさに満ちていた。いつだってこの世に存在しているという確かな事実は、私たちを苦しめる。だけど、それは、例えば、彼女が甘いケーキを頬張ってそう思ったように、この作品に巡り会えたことで、生きていて

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20220727|ことばの途上

20220727|ことばの途上

晴れ

朝、酵素ドリンクをのみながら『ことばの途上』を読みおえる。おにぎりを拵え、仕事へと向かう。とても慌ただしく、一向にやらなければいけない仕事が終わらないという状況が退勤時間ギリギリまで続き、解せぬ、という具合。がしかし、そういう日もあるわけで、そういう日があるからこそ、誰かのやさしさに触れることができるのであって、一人では生きていけないなんて、わかっているはずなのにね、と帰りの車内で思ったり

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20220704、05|ここで唐揚げ弁当を食べないでください

20220704、05|ここで唐揚げ弁当を食べないでください

20220704|朝から雨

セミの声は聞こえるし、カブトムシは甘ったるい匂いのするゼリーのなかに体ごと浸っている。あのかたい背中もひょっとして甘い匂いになっていたりしないかなんてばかなことを考えながら、雨の音は、記憶を遠い過去へと連れていき、どうすることもできないものだけを残してどこかへ消えた。あのひとは、きょうも誰かをおもって、すこし死んだりしながら息をして、いつまでも消えない悲しみに絶望して

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往復書簡#3『きょうのできごと、十年後』|女ふたり、読んでいます。

往復書簡#3『きょうのできごと、十年後』|女ふたり、読んでいます。

どうやら梅雨が明けたようです。
いかがお過ごしですか。

私はというと、きょう職場のひととの会話で「会ってすぐに『私、人見知りなんです』っていうひと、ズルくないっすか」というようなことを話し、そのひとは「ずるいよ〜でもそれが言えるようになったら楽よ」というので、食い気味に「え、でもそれって相手に気ぃ遣えっていってるようなもんですよね」というようなことをいってしまい、反省中。”私は喋らないからね、人

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20220619|頁をめくる音で息をする

20220619|頁をめくる音で息をする

開店時間は23時、尾道にある古本屋弐捨dBを営む店主(中原中也への情熱が凄い)のエッセイと日記が綴られた一冊。彼の目にうつるもの、触れるもの、心かよわすもの、それらの日々の真ん中に、なんの違和感もなく自然とあらゆる詩が存在する。時に棘のような鋭さを露わにし、あるいは噛み付くような刃をも隠さず、しかし読むものの心は、瞬く間に奪われ、彼の切実な思いに涙ぐむ。

終いには、自分の吐く言葉のすべてが嘘くさ

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往復書簡#2『きょうのできごと』|女ふたり、読んでいます。

往復書簡#2『きょうのできごと』|女ふたり、読んでいます。

芥川賞候補作のすべての著者が女性という見出しと、作品の内容よりも大きく取り上げられた作家の顔写真をみて、今朝の私は静かに怒っていたのだった。N/Aの年森さんは性別を明かしていない状態だったわけだけれど、こんなふうにカテゴライズされることによって、結果、性別を世に公表することとなり、さて、今、何を思うのか。そもそも彼ら彼女らが生み出す物語を、紡ぐ言葉を、待ち望んでいる私には、性別や姿などの情報は全く

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往復書簡#1『月金帳』|女ふたり、読んでいます。

往復書簡#1『月金帳』|女ふたり、読んでいます。

火曜日の朝、こちらは雨。

家のなかは青白く、静けさを纏い、なんともいえないよそよそしさ。この雨で、心配事のひとつ、アナベル(紫陽花)がきちんと根付いてくれたらいいのにと淡い期待を寄せています。

そんな静かな朝に『月金帳』は読みおえられました。身のまわりに起こる、あるいは意識にものぼらないぼんやりと視点をうつした先に存在するもの、それらをあるがままの飾らない言葉で綴られた書簡たちは、さざなみのよ

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