僕と借金玉
発達障害界隈でとても有名なインフルエンサーに「借金玉」と言う人がいます。
特に面識はなく、彼が僕のことを覚えているかどうかもあやふやです。
が、Xを始めて間もない頃にちょっとしたやり取りをしてお互い嫌な気分になったことがありました。
それを記事にするのは自分のスタンスを明確にするとともに、当事者がどう思うのか知りたいからです。
ちなみに歳はほぼ同世代、経歴は多少自分に似通っています。
コトの背景
ご存知の通り僕は「健常者になろう!」という発達障害/精神疾患の根本治療マガジンを書いています。
実体験をベースにしたノウハウに自信があり、9割の人は健常者になれると思ってます。
が、この手のものは情報の信頼性よりも、誰が言うかにかかっています。
ネットで誰でも自己表現できる時代になった?
そんなわけないでしょう。
誰もが有限の時間で生きてる以上、読者の奪い合いは変わりません。
僕が一番嫌いなモノは、面白くなく役にも立たない時間です。
つまり、いかに中身に自信があろうと読まれなければ無意味だし、
今のところ僕はインフルエンサーではありません。
借金玉の書くものはいくらか読んでいて、ポップな感じが好きだったので、彼と一緒にできることはないだろか?
と考えました。
Xからコンタクトをとる
まずはどう出るか考えた時、自分の差し出せるのは発達障害治療のためのノウハウです。
複数の根本原因についてどんな順序で鑑別していくか。
答えられる範囲を超えていた場合、誰に聞けばいいか。
そのあたりはお手のものです。
で、まずは借金玉本人のポストに目を通したところ、驚くほどネガティブでしたね。
自分の人生を諦める理由を、一生懸命探してるように思えました。
僕はそういうタイプに重篤なアレルギーがかあります。
一筋縄ではいかなそうなので、軽い挑発をしました。
…とはいえこれは本心ですね。
余分なリスクを背負い人生を変えようとしてる当事者は不安定で、周囲のネガティブ発言に影響されやすいです。
相談を持ちかけてくる人らと話すと、彼らは色んな意味で「瀬戸際」にいます。
他人が何を発言しようと勝手ですが、ネガティブな人が影響力を持つのは迷惑です。
治療するか諦めるか。
自分のスタンスは自分が納得するためのものです。
僕はほぼ健常者になれましたが、たとえ10年分の所得を無駄にしても根本治療を諦める気などありません。
が、価値観の押し付け合いは、顔の見えない世界で行われる最も不毛な行為と思います。
そんな大人気ないやり方ですが、ともかく反応は返ってきました。
借金玉が返答する
彼は、発達障害が治ると言うべきではない正当性を長文で説明しはじめました。
「発達障害は環境と本人の関係で定義される要素が強いので、治るなどと無責任なことは言えません。」
…だそうです。
誰かの正当性を問うつもりなど初めからないのですが、
ここで答えるべきは「治らないと言っていい理由」であり、
「治ると言ってはいけない理由」ではありません。
話がかみ合いません。
この時点で彼がパニクってるのは明らかで、ちょっと悪い事をした気になりました。
(悪いことをしたというより、関わった自分が悪かった、という気持ちですが。)
文章は面白くても本人はつまらない。
よくある話ですが、大したことじゃありません。
それより、僕の言ったような内容を受けた時、リアクションは2タイプに分かれます。
・「それは嫌です。」あるいは「なぜですか?」
・私の言っていることは正しい。なぜなら…
言うまでもなく前者が強い人、後者が弱い人です。
度が過ぎれば嫌われるだけですが、意思の強い人は聞かれてもいない自己正当化などしません。
著者を読む限り彼もまたハードな経験をしてきたようですが、正しい理屈など役に立たないことが、それでも身に染みてないのでしょうか。
「ハンデを負った障害者に対して、社会は理解を示し救おうとするべきだ。」
そんな「正しい理屈」が通ったためしなど、自分の知る限りありません。
それが現実です。
…論点をずらした彼の返答にあえて突っ込まず、あらためて僕は切り出しました。
「精神科の薬物以外に器質的な治療などあるのか?」
という問いに、自分の行ってきた根本原因特定のセオリーを手短に話しました。
彼が信用してくれ、症状が改善に向かえばWin-Winです。
僕には何の権威もないので、治療の糸口を示してくれた臨床家の話も付け加えました。
すると彼は「その人を紹介してもらえるんですか?」と聞いてきました。
が、治療に積極的ではなく、論破したそうな気配が濃厚だったので、おいそれと恩人を紹介することはできません。
なので、
「紹介するのは構いませんが、前向きに治療に取り組むことを約束してもらえますか?」
と言質を取りにいきました。
それきり返信はありません。
以上が事の顛末です。
結局は時間を無駄にする
彼の発言のネガティブさに少々いらついていたことは事実です。
その上、無名人 vs インフルエンサーとはいえ、重篤な症状が改善しない限り、僕が強者の側だったのかもしれません。
さらに、世の中には圧倒的にネガティブな人がいることに対する無知も、世間知らずの一種です。
とはいえ、これは界隈で影響力を持つ多くの当事者に言いたいですが、
特性を使ってネットでバズることと、健康になること、どっちを望みますか?
僕は目に見える現実を変えることしか興味がない人間です。
治療のための試行錯誤は上手くいっていますが、この件についてはヘタを打ってしまったので、身の処し方を考えさせられた次第です。
…以上、限りなく愚痴と毒舌に満ちておりますが、僕のスタンスはこんな感じです。
当事者のつらい気持ちは分かりますし、それでも闘おうとする人たちから、よくDMで相談が来ます。
彼らはたいてい重篤なうつ状態のすき間をぬって、さまざまな情報を得ようとしています。
また、障害を抱える小さなお子さんのために手を尽くすお母さんもいます。
昔の自分を思い出すことがよくあり、できる限り力になろうと思ってマガジン「健常者になろう!」を書いています。
が、諦めている人の気持ちは一生分かりそうもありません。
(※断っておきますが借金玉の文章は好きですよ。)
そして、一番言いたいのは、
誰か一緒にこの仕事をやりませんか?
一人でできることには限りがあるので、人はそのために手を組むのだと思います。
以上です。
頂いたお金は新しい治療法の実験費用として記事で還元させていただいております。 昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。