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スキが100を超えたもの

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スキが100を超えたものだけ集めました。皆さんが読んでくれたこと、ほんとうに嬉しいです。(ほぼ100もいれちゃう)
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#ほろ酔い文学

"もし僕らの言葉がウイスキーであったなら"

"もし僕らの言葉がウイスキーであったなら"

「これはね、村上春樹が愛したお酒なんだ」そう言って、ウイスキーグラスに注いでくれるカティサーク。帆船に黄色のラベルが目印、ブレンデッドウイスキーと呼ばれるそれをひと口。胸が熱くなって、どきどきするのはお酒のせい?それとも、なんて想いながら見つめ合う瞬間。そんな夜を、愛していた。



昨日は越してきて初めて、夜の街へ出かけた。地元のお洒落な場所なんて行き尽くしたと思っていた高校時代。大人になって

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午前3時のティータイム

午前3時のティータイム

午前3時のティータイム。お気に入りの音楽をかけながら踊る夜。紅茶からはローズとカモミールの香りがして、その隣にはアルフォート。たった100円で幸せになれるなら、安いもんだとかじりつく。

世の中には「幸せになる方法」が溢れてる。痩せること、可愛くなること、素敵な男を捕まえること、お金持ちになること。毎日SNSにはそんなメソッドが流れてきては、わたしたちを狂わせる。濁ってしまう目つき、乾いてゆくここ

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生きてるうちに、好きと言え

生きてるうちに、好きと言え

夜中のコンビニ、スウェットですっぴん眼鏡も慣れたものだ。
びゅーびゅーと吹く風が、火照りを冷ますから、子犬のように身を寄せ合って歩く。
冬は君の手をポケットにお招きできるからいい、とバンプが歌っていたな、と思い出しながら、彼のポケットに手を突っ込む。
あたたかいおでんと一年ぶりに再会して、彼は「柚子胡椒をつけるとうまいんだよ、しってる?」と笑う。
安い缶チューハイに、暖かい部屋で食べると最高なアイ

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飛び込む中央線、存在の耐えられない軽さ【日記】

飛び込む中央線、存在の耐えられない軽さ【日記】

小林私を聴きながら、一人夜明けを待っている。こんな夜にぴったりのメロディが私の心を躍らせる。最近Spotifyは私の好みを熟知してるみたい。次の曲はクリープハイプだったから。東京の街にぴったりの音楽たちが、ネオンと排水の明暗をぎらぎらさせる。

風が冷たくなって、重ね着ができる季節になった。お洒落な人はみんなレイヤードが得意らしいけど、私がやるとなんだかゴチャゴチャしてるだけで助けてくれ〜〜〜とい

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恋は「嫌われたくない」と思うこと、愛は「嫌われてもいい」と思うこと

恋は「嫌われたくない」と思うこと、愛は「嫌われてもいい」と思うこと

恋は「嫌われたくない」と思うこと。愛は「嫌われてもいい」と思うこと。

これが、わたしが思う恋と愛の違いだ。

恋と愛の違いなんて、きっと何千年も議論されてきた。哲学者たちは愛を語る。正解なんてないまま、それぞれの生き様だけがただ"答え"になる。月並みながら、わたしも語ろうと思う。わたしの思う、恋と愛の違いについて。

恋をすることで、わたしは息をしてきたタイプの人間だ。この世界に未練なんてないか

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