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【短編小説】ずっと・・・
4月下旬。大学の大講義室。ゴールデンウイーク前の最後の授業が終わり、生徒達の表情も心なしか明るい。3年生の杉山健太郎も、教科書とノートを鞄に入れ、教室から出ようとした。
「すみません、少しいいですか?」
健太郎が振り返る。見覚えのない女性だ。
「はい、なんでしょうか?」
健太郎が尋ねた。
「私、秋元美咲といいます。2年生です。私も今の授業を受けていました」
女性は少し緊張した様子で切り
4月下旬。大学の大講義室。ゴールデンウイーク前の最後の授業が終わり、生徒達の表情も心なしか明るい。3年生の杉山健太郎も、教科書とノートを鞄に入れ、教室から出ようとした。
「すみません、少しいいですか?」
健太郎が振り返る。見覚えのない女性だ。
「はい、なんでしょうか?」
健太郎が尋ねた。
「私、秋元美咲といいます。2年生です。私も今の授業を受けていました」
女性は少し緊張した様子で切り