南北相法現代語訳

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南北相法(後篇/巻ノ五/最終巻)

水野南北居士 著

《気色湊(きしょくつたい)の部》《気色が湊走(つたいはし)る様(かたち)を弁ず》頭は太陽(=大陽)の集まる場所であり、身体における城市(じょうし、≒都市、繁華街)である。ゆえに、面部は一身における江湊(こうそう、≒港)に等しい。よって、万事の吉凶は潮(うしお)の干満の如く、日々面上に湊流(そうりゅう)するのである。ゆえに、これを気色の湊(つたい)と名付ける。

また、祖師の後か

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南北相法(後篇/巻ノ四)

水野南北居士 著

《月割・日割の弁》古書では血色のみの判断によって百日以内に善事が起こるとか、七日以内に悪事が起こるなどという事を論じているが、この論は未だにその理屈を説明しきれていないゆえ、採用する事は出来ない。そもそも人は天地と同体であり、気血は天地を運行する気に従って順行するものである。しかし、そうは言っても、天地には予測不能な変化がある。つまり、気候にはどうにも出来ない不順があり、人体の

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南北相法(後篇/巻ノ三)

水野南北居士 著

《血色の部(八色の弁)》まず血色を観る時、眼で観ても意(こころ)で感じても青色ならば、それは青色である。また同様に、眼で観て白色であり、意で白色と感じるならば、それは白色である。青色(せいしょく)、黄色(こうしょく)、赤色(しゃくしょく)、白色(はくしょく)、黒色(こくしょく)、美色(びしょく)、紫色(ししょく)、紅色(こうしょく)においても、以上の道理をもって考え、観なさい。

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南北相法(後篇/巻ノ二)

水野南北居士 著

《血色の部 論弁》《観相の時、その血色をよく観ようと思うならば、「潮汐」をとらえて、観なさい。そうすれば心気が安定しているため、自然と観やすくなる》そもそも、人体の気血があるという事は、まるで天地に潮汐があるに等しい。ゆえに、人の気血は潮の進退(≒差し引き)に応じて盈虚(えいきょ、=満ち欠け)がある。つまり、潮が差し盈(みち)る時は、人の気血もまた盈る。よって、その時に観れば血

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南北相法(後篇/巻ノ一)

巻ノ一 目録
一 面部二十一穴の部
一 面部七穴の図
一 額の部
一 福堂(ふくどう)の部
一 顴骨(けんこつ)の部
一 命宮(めいきゅう)の部
一 鼻の部
一 法令(ほうれい)の部
一 食禄(しょくろく)の部
一 妻妾(さいしょう)の部
一 命門(めいもん)の部
一 眼・男女宮の部
一 魚尾(ぎょび)・奸門(かんもん)の部
一 天中(てんちゅう)・官禄(かんろく)の部
一 日月(じつげつ)・印堂

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南北相法(前編/巻ノ五)

水野南北居士 著
門人 平山南嶽・水野八氣 校

《人中(にんちゅう)を論ず(人中は鼻の下から、口の間の事を言う)》一 人中は神気の強弱を知る。また、命の長短を知り、子孫の有無を論ずる。

△ 人中が短い者は根気が薄く、思慮が浅く、涙もろい。また、少しの事に驚き、人と長く付き合う事が出来ない。

△ 人中が優しく、素直に観える者は、心が素直である。また、心が優しく、涙もろい。少しの事に驚く。

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南北相法(前編/巻ノ四)

水野南北居士 著
門人 平山南嶽・水野八氣 校

《額を論ず》一 額は貴人・目上の官を司る。また、運の吉凶を観る。

一 額が狭く、肉が薄い者は目上と意見が合わず、運が悪く、苦労が多い。また、狭くとも肉が厚い者は相応の福分がある。

一 額が広く、豊かな者は、目上からの恵みがあり、運が強い。

△ 額が広く、肉が厚くとも、凸凹な者は目上と意見が合わない。

□ 額が削げていたり、歪んでいたり、とに

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南北相法(前編/巻ノ三)

水野南北居士 著
門人 平山南嶽・水野八氣 校

《身体の三停の事》一 頭は円く天に応ずる。よって、目上の官を司り、総運を司る。また、初年運(20歳まで)を司る。

一 胴体は人(じん)に応ずる。よって、己(おのれ)を司り、貧福を司る。また、中年運(21~40歳まで)を司る。

一 腰から下は地に応ずる。よって、家(家庭)を司り、目下(部下)の官を司る。また、老年(晩年、41歳~)運を司る。

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南北相法(前編/巻ノ二)

水野南北居士 著
門人 平山南嶽・水野八氣 校

《頭を論ず》一 頭は心の深浅を観る。

一 頭が大きい者は心が安定する事が遅い。故に物事がみな成就する直前でダメになる事が多い。

一 頭が小さい者は大きい者と同様に、発展し難い。物事を成し遂げる事が出来ない。

一 頭が後ろへ長く、奥行がある者は心が深く、柔軟性があり、強い。

一 頭が奥行の無い者は心が浅く、少しの事を恐れる。また、物事に染まり

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南北相法(前篇/巻ノ一)

元祖 聖徳皇太子
中祖 水野南北居士著

天保書院蔵

南北相法凡例一 古(いにしえ)より、数篇の相書があるとは言っても、未だ相法における体・用・妙の三つは区別し難い。ゆえに、この書においては、まず、骨格・血色に現れる事を論じる。これは、つまりは、相法の体である。次に、骨格・血色に現れるところの道理を明らかして用い、これを看相の用とする。最後に、骨格・血色の義理を離れて、さらに詳細を論じる。これを

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