【プレビュー】『総力戦で迎え撃つ』~第15節ファジアーノ岡山VS大宮アルディージャ~

マッチプレビュー

左サイドは佐野がU-20日本代表で不在。チャンスに燃える高木友也

岡山は総力戦で大宮を迎え撃つ。

GWの3連戦を2勝1分で終えた岡山。前節・町田戦は、キックオフ直後からチームとして相手CBの背後を突いていき、狙い通りの形から先制点を奪取する。1点リードして迎えた後半にスローインを相手に奪われる形で同点を許したものの、試合終盤は相手を押し込み、勝利まであと一歩に迫った。アウェイで首位の相手に堂々と渡り合ったチームは、立て直してきた印象だ。

今節から再び3連戦がスタートする中で、今回は2試合をホームで戦える。サポーターの後押しを受けて勝点3を積み重ね、一つでも順位を上げていきたい。しかし、U-20日本代表に選出された佐野と坂本がチームを離脱するのも今節から。それに加えて、8日には木村の負傷離脱も発表された。特に佐野は左サイドハーフで8試合連続先発出場しており、第13節・山形戦ではアシストを記録した。

非常に重要な役割を担ってきた佐野が不在の左サイドハーフで期待したいのが、高木だ。今季に横浜FCから加入した背番号2は、これまで全試合に出場しているものの、先発出場は3試合に留まっている。J1昇格の立役者になると意気込んで移籍を決意した中で、出場すれば安定したプレーでチームに貢献してきたが、途中出場が続く現状には満足してないだろう。高木にとって大きなチャンスとなる今節は目に見える結果を求めていく。気迫のこもったプレーを見せながら、左足での正確なクロスと推進力のあるドリブルという武器を存分に発揮し、積極的にゴールに向かっていくに違いない。

対戦する大宮は6連敗中のため、強い覚悟をもってCスタに乗り込んでくるだろう。しかし、今節はチャンスに燃える高木の左足が岡山を勝利に導く。

コラム

“右サイドの狙撃手”河野諒祐が相手の急所を射抜く

前節・町田戦では、スカウティングをもとに相手CBの背後という狙いをチーム全体で共有し、ピッチの上で体現することができた。それが16分にチアゴ・アウベスが奪った先制点につながった。

今節に対戦する大宮は21位ではあるが、J2は簡単に勝てる相手がいないと説く木山監督は引き続き相手の急所を突くという考え方も持ち合わせて試合に臨むだろう。

そこでポイントになるのが、クロスからの攻撃だ。ここまで大宮が喫した19失点のうち、最も多いのがクロスからの5失点(Football LABより)。特に顕著なのが、逆サイドから飛び込んでくる相手を見失っていること。第7節・東京Ⅴ戦、第11節・清水戦では左サイドから上げられたクロスをファーサイドに飛び込んだ選手に合わせられて失点を許した。

岡山の右サイドにはクロスの名手、河野がいる。今季は滞空時間の長いボールだけでなく、鋭く曲がって落ちるボールもゴール前に供給して2アシストを記録している。昨季はホーム・大宮戦で右足のピンポイントクロスで得点を演出した。今節は右サイドの狙撃手が、相手の急所を正確に射抜く。

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