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毎日書くやつ

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ルールは以下。 ・書く時間は1時間以内。 ・書く分量は原稿用紙1枚分以上。 ・書く頻度は毎日。 ・書く道具はスマホ。 ・書く内容はなんでもいい。
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2019年7月の記事一覧

鉱石拾い(41日目)

いまルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』を読んでるんだけど、こういうハイレベルな自伝的作品を読むたびに、なんでこんなに昔のこと覚えてるんだろうこの人、と思う。
単に出来事を覚えているのではなくて、その時自分を取り巻く世界がどういう匂いだったか、どういう物品で構成されてそれが自分となんの関係があった(もしくはなかった)か、周囲の人と人がどう関係しあっていたか、そんな世界の中で何を考えていたか

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フジロック遍歴メモ②(40日目)

昨日の続きです。今回もほぼ単なる個人的メモなのでそこんとこヨロシク。

【12年】
・仕事の都合で数年間行けなかった鬱憤を存分に晴らすべく満を持してフル参加。
・初日に大遅刻してきた友達がまさかのイアン・ブラウンと同じ新幹線で写真撮ってもらっててびっくらこいた。
・いきなりカフェドパリでビッグウィリーズバーレスク見てそのあと木道亭でケンジントンヒルビリーズ見る、というイレギュラースタート。両方最高

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フジロック遍歴メモ①(39日目)

この土日は娘が風邪引いて外に出られないのをいいことに、ずっとフジロックの配信を見続けていた。
子連れフジロックの覚悟がなかなか決まらないので、家にいながらのんびり見られるこの試みは本当にありがたい。

しかしずいぶん行ってないな、というかそもそも何回フジ行ったんだっけ、と思って数えてみたら、02.03.05.12.13.14.15年と計7回だった。

ブランクの時期は休めない仕事に就いていて、ここ

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短足デブとファッション(38日目)

太っている人のためのファッション誌というものは存在しないのだろうか。

雑誌やウェブでかっこいい服を見かけても、実際に買って着てみると、「ああ、これは服がかっこいいんじゃなくて着ていた人がかっこよかったんだな」という残酷な真実を知ってしまうことがしばしばある。

例えば先日、花柄のシャツを ZOZOで買った。黒く染め上げた下地に鮮やかな南国の花が踊るいかしたやつだ。
下記写真のようなものをイメージ

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カーペの世界(37日目)

昨晩、アルコールと満腹感でふらふらになりつつ家路を急いでいたら、後ろから「カァーーーッ、ペッ!」という盛大な痰吐きの音が聞こえ、振り返ったら声の主はおっさんではなく、おれより年下かなってくらいのワイシャツ姿のイケメンだった。

人はいつ「カァーーーッ、ペッ」を身につけるんだろうか。
おれは未だにこの「カァーーーッ、ペッ」ができない。
そもそもやろうと思ったこともないが、これはやろうと思ったらできる

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幽霊のためのフジロック案内(36日目)

山田しいた『乙女文藝ハッカソン』最終3巻を読んで、ああもうここで終わっちゃうのもったいなすぎるからどこかで続きを描いてくださいと思いつつ、作中の文藝ハッカソンのお題「祭」で自分なら何書くかなあ、と考えたりした。
(ちなみに文藝ハッカソンとはチーム組んで制限時間内に小説を書いて出来を争う集団創作バトルのことです。)

昨日箇条書きで書いたらなんだかしっくりきたので、考えたことを考えた順に箇条書きで書

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カレー!カレー!カレー!(35日目)

・夏が来てしまった。夏は夏そのものでなく夏のイメージを愛でるに限る。

・死ぬほど汗かきなので汗をかく季節を憎んでいるのだが、夏は何をしても汗をかき、冬は厚着のまま暖房効きまくった室内に入って汗をかき、梅雨は湿気で汗が乾かないせいでさらに汗をかき、春秋は寒さに備えて長袖着たら案外暑くて汗をかくので、地球が憎い。

・しかしカレーを食べたら出てくる汗は、カレーが美味いので甘んじて受け入れざるをえない

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文体を鍛える(34日目)

自分の文体をどうやったら獲得できるのか、としばしば考えていたのだが、この問いはそもそも設定からして間違っているようだとわかってきた。
どうやら文体とは「獲得」するものではないらしい。

言葉は、自分の身体や精神の中を、血液のように音も立てずに流れている。
その人それぞれ固有の管を通って、口や指や、時には他の器官、はたまた全身から放出されていく。

かといって、言葉はそのままでは文体にならない。

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安静への道(33日目)

風邪が良くならない。
発症してすぐ近所のヤブ医者に駆け込んで「これ4日間飲んでダメだったらまた来て」の一言とともに速攻で薬をゲット、4日間飲み続けて比較的おとなしくしていたのだがサッパリ症状が変わらない。
ダメだったやんけと明日ヤブ医者に再び駆け込むか、ヤブじゃない病院に行き直すか、はたまた傷ついた野生動物のごとく穴ぐらでひっそりと身体を休めるか迷うところだが、持ち前の社畜パワーで明日の出社時間に

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小学校とユポ(32日目)

参院選の投票に行ってきた。
投票することの意義については、他の人がもっと正しく深く語ってくれているからここでは特に言わない。
昔は自分もわりと政治のことを遠ざけたい気持ちが強かったが、ここしばらくはそうも言ってられない状況になってきたし、選挙というのは「好きな人を選ぶ」のではなく「マズそうなメニューの中からかろうじて食べられそうなものを選ぶ」ようなものだとわかってからは、必ず行くようになった。

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『みいつけた!』と片岡知子さんについて(31日目)

一昨日にEテレの話しましたが今日はその中でも『みいつけた!』の音楽の話をします。

この番組がいかに素敵かは少し一昨日の記事にも書いたけども、何よりハマるきっかけになったのはエンディングで流れるうちの1曲、『トゲトゲ・シンデレラ』だった。

これはサボ子さんと、たまに出てくるライバル・さぼえちゃん(篠原ともえ)のデュエット曲。
シンデレラが何人もいて王子の取り合いをしている中カチあったライバルふた

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スカートを見に行けなかった(30日目)

今日はスカートのライブを観に行く予定だったのに発熱してドタキャン帰宅。
きっちり仕事した後に熱が上がるという社畜体質を恨む。
ちょうど今あの太っててとてもいい曲を作る人がとてもいい曲を歌っている最中だと思う。
あーーー。
友達に頼んで物販でTシャツ買ってきてもらうべきだっただろうか。
澤部さんの顔ドアップTシャツを買おうかどうか前からずっと迷い続けている。
でもあれ着ると、知らない人から見られたら

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Eテレ子供番組礼賛(29日目)

子供ができてからというもの、Eテレの子供番組にさんざっぱらお世話になっている。

特に、毎朝7時から9時ごろまで畳みかけてくる怒涛のラインナップ、これにはもはや単なるテレビ番組に対するものを超えた感謝の思いを表明せざるを得ない。

ただでさえ子供と自分の準備がぶっかぶりで忙しい朝、このゴールデンタイムの間だけは、子供がじっとテレビを見続けてくれるのでなんの邪魔もなしにやるべきことができるのだ。

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会社案内(28日目)

友人と飲んでいる時にこんなことを聞かれた。

「本名の自分と伊藤螺子としての自分ってどう棲み分けてるの?」

たしかに「別名を持っている」というのは奇妙な状態ではある。
分裂した自分というテーマでいえば、先日発売された『トラベシア』第4号でも一人称のぼく、おれ、わたしがどう棲み分けられているのかを書いたが、本名とペンネームというのはまた少し違った棲み分けかたになる。

感覚としていちばんしっくりく

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