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#飛鳥時代

【材料】日本茜の発芽

【材料】日本茜の発芽

日本茜栽培

 昨年冬、大学の工芸科の庭で栽培されていた日本茜の黒く光沢のある種を集め、黒ポットに直播きしました。一時期は大変な積雪でしたが、4月に入って金沢もずいぶんと暖かくなってきました。そしてついに、日本茜が発芽しました🌱

 日本茜は、その根が赤色の染料としてかなり古い時代から利用されてきました。絵画に使われたか気になるところですが、染料の特定は現在の調査ではなかなか難しいようです。

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【材料】紫草(日本ムラサキ)

【材料】紫草(日本ムラサキ)

紫根(紫草の根)の深紫

 先日、日本民藝館で岩手県鹿角の紫根の絞り染(明治期)を目にしました。紫草の根から抽出された濃い紫色の美しさに、大変衝撃を受けたのを記憶しています。色彩が氾濫する現代においてもなお、自然から取り出された色彩は別格のオーラを放ち、私たちを惹きつけます。
 冠位十二階の最高位の色であったように、古くから紫は貴重な色でした。粉砕して紫の顔料となる鉱物は、あまり手に入らなかったよ

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