「平等」と「公平」の違いを外国人として考察してみた。

「平等」と「公平」

それは似て非なるもので、両者の区別はとても難しい。「男女平等」「平等社会」「法の下の平等」「公平な判断」「公平に分配」など、よく聞く言葉ではあるけれど、いざ「平等」と「公平」の違いって何？と聞かれるとパッと答えにくいでしょう…。

☆ 皆さんは日常で「平等」と「公平」を明確に感じた瞬間はありますか？

【言葉の定義…】

「平等」= 偏りや差別がなく、みな等しいこと。また、そのさま。

(小学館 デジタル大辞泉 より)

※ ちなみに英語だと「equality」

「公平」= 全てのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、偏っていないこと。また、そのさま。

(小学館 デジタル大辞泉 より)

※ ちなみに英語だと「equity」

【平等と公平に直面した瞬間】

しかし、思い返せば留学などで「外国人」として海外生活を経験する中でネイティブとの関わりを通じ、「平等」と「公平」について考える瞬間があった。以下は実際にアメリカ🇺🇸とオーストラリア🇦🇺で体験したエピソード。

※ あくまで私が出会ってきたアメリカ人🇺🇸・オーストラリア人🇦🇺についての話です。

【アメリカで体験した平等？】

アメリカ🇺🇸生活での苦労はやはり、ネイティブの英語めちゃくちゃ速かったこと。アメリカ人🇺🇸は基本的に相手が「非ネイティブ」の外国人であろうと誰であろうと超高速で喋ってくるし、スラングも多く使ってきた。

私は何度か「なぜアメリカ人🇺🇸の英語ってこんな速いの！？」と聞いてみたことがある。

すると、アメリカ人🇺🇸は「すまない、でもアメリカ🇺🇸は色んな人種が暮らしているから、相手がアジア系アメリカ人🇺🇸か外国人か区別が付かないんだ…」とのこと。

「相手の見た目がアジア人」＝「外国人」と決め付けずに分け隔てなく接する。

つまり、これはある意味「平等」ではないか？と感じた。

※ まぁ、中には「英語くらい話せて当然だろ？」的な人もいたけども(笑)

【オーストラリアで体験した公平？】

オーストラリア🇦🇺では独特な訛りや表現に苦戦したけども、英語のスピードは「外国人」である私でもついて行けるよう配慮されている様に感じた。というのも、オーストラリア🇦🇺は4人に1人は外国人という移民大国であるため、オーストラリア人🇦🇺は割と外国人の対応に慣れている模様。

実際に私は何度か「オーストラリア人🇦🇺って外国人と話す時、ゆっくり分かりやすい英語使うよね？」と聞いてみたことがある。

すると、オーストラリア人🇦🇺は「そりゃ、英語のアクセントで相手が非ネイティブってことぐらいすぐ分かるし、母語でない英語で懸命に伝えようとしてくれてるからには、こっちも易しい英語で対応するのは当然のことよ。」とのこと。

相手が非ネイティブ話者と気付くと、すぐにその人の英語レベルに合わせた対応を心掛ける。

つまり、これはある意味「公平」ではないか？と感じた。

※ まぁ、ネイティブ並のスピードで話されたこともよくありましたが、アメリカ人🇺🇸の英語に比べたらまだゆっくりな方かな〜と(笑)

【私の考察💡】

・「平等」とは名目上はお互い同じ権利を有し50:50に見えるかもしれないが、実際は誰かにとっては「好都合」であり、誰かにとっては「不都合」なことにもなる。

・「公平」とは必ずしも50:50でなくとも、相手の状況に応じて配慮しながらお互いが「対等」になること。

「男女平等」という言葉の違和感の正体は恐らく、「平等」=「格差の無い完全対等な立場」と解釈されがちであるが、本当は「男女公平」を我々は望んでいるのではないだろうか…？

【余談…】

もし、ある国を2つに分ける時…

① 領土がキッチリ半分ずつになるようにド真ん中で線引きをした。しかし、東側は平地が多くて気候も良く、人口も多く、産業もかなり栄えているのに対し、西側は平地が少なく気候条件も悪く、インフラや産業も未発達で暮らしにくい状態に分かれた。

→ 「領土面積」で考えると50:50なので「平等」と言えるだろう。しかし、「生活の質」という条件で考えると東側と西側では大きな「格差」が生じる。

② 国境線は少し歪で領土面積も50:50ではなくなるけども、経済的な格差に配慮しながら領土分けを行った。

→ どちらかの国の方が大きかったり、小さかったりして領土面積は「不平等」かもしれないが、両国民とも「生活の質」は同程度になり、お互い「対等な立場」になるので「公平」と言えるだろう。

【まとめ…】

・「平等」って一見「等しい」よう見えるけども、完全に「格差」が存在しないわけでは無いし「対等」であるとも限らない。

・「公平」は必要な「配慮」が時に「贔屓」と見なされることもあり、「不平等」にも聞こえるが「格差」を無くしてお互いが「対等」になるためには必要なことでもある。

以上、「平等」と「公平」の違いについて勝手に解釈して偉そうに考察してみました(笑)

〜Thank you for reading!😀〜