記事一覧
研究と著作権:SNSやブログ、学会で困らないために
元々は大学院の授業レポートでまとめた内容ですが、折角なので弁護士に相談して公開できる内容にしました。ただ、常に明瞭に線引きがあるわけではありません。個々の規約や倫理的側面、「常識的なこと」に十分に配慮ください。著作権の領域は実際の当てはめも非常に難しいため、法律家でも判断が分かれることはよくあるとのことでした。
※内容に誤りがある場合、https://twitter.com/GtoDrまで連絡を
『医学研究のための因果推論レクチャー』を読んで(献本)
献本いただきました。臨床疫学の専門家の先生方が書かれている因果推論の入門書です。著者を見ただけで、「あ、これは買おう」と思う人もそれなりにいると思います。
因果推論は流派や考え方などもあってディープな分野なので、僕の本ではさらっと流すにとどめていましたが(因果警察怖いし)、最近はEpiTapなどの因果推論セミナーがあり、医療者にも浸透してきたと思います。その部分に正面から切り込んでいった本です。
JAMAの個別化治療の論文について: Individualized Treatment Effects of Oxygen Targets ~
最近出たJAMAのこの論文に関して質問されることが多かったのですが、そんな折、ちょうどTXP勉強会で研修医のS先生が発表してくれました。しっかり読んでくれていたので理解しやすかったです。内野先生のblogの内容を受け売っていた部分もあった気がしますが。
というわけでTXP勉強会での議論を少しまとめました。全部は無理ですが、これまでに聞かれた質問も含めて、盛り上がった議論の部分に関してです。最近の
『レジデントのためのビジネススキル・マナー』を読んで(購入・感想)
最近のレジデントがどういう風に社会や業界を捉えているかはあまり分からないのですが、僕がレジデントの時はビジネススキル・マナーから程遠い人間であったので、思わず購入してしまいました。
最近は積読になる事が多いので、届いたその日に少なくとも目を通すように意識しています。本書は第一章から四章までの構成で、若干文字が小さく多いですが、余白が大きく読みやすい本でした。
第一章:社会人としての基本スキル・
BMJの院内心停止の論文を臨床医とちょっと読む
先日、救急専門医を持っている4名(一人は蘇生のエキスパート)でピッツバーグの大久保先生が書いたBMJの院内心停止に関する論文を読みました。院内心停止はどの科でも起こりうる事象ですが、蘇生時間が30分〜40分を超えると予後は厳しいということが改めて可視化された論文です。
大久保先生は僕が研修医時代からお世話になっている先生で、EM Allianceなどのイベント通じて色々と教えていただきました。本
論文の見た目とか体裁をどこまで気にするか
昨日のTXP勉強会ではAJRCCM(集中治療のトップジャーナル、通称ブルージャーナル)のin pressの論文を紹介してもらいました。発表者の先生は論文の見た目に拘る派で、どうやって綺麗な図表を描くか、なども見て自分の研究に生かしているとのこと。すごい。
僕もどちらかというとそのタイプで、図表が汚い・雑な論文が回ってくると「どうせ中身も適当だろうな」と思ってしまうのですが、今回紹介してもらった論
『正攻法ではないけれど必ず書き上げられる はじめてのケースレポート論文』を読んで(購入)
SNSで話題になっていたので購入しました。
献本ではないですが、佐藤先生とは一緒に活動している案件もあるため、以下その辺は差し引いて読んでください。Non-financial COIというやつです。
1. ターゲットが明確本書の注意点に『既にアカデミックな業績のある方は読むのを禁止したいくらい』と書いてあるのですが、僕は人に教えることが多く、初学者向けの本がどういう風に書かれているか興味津々なの
勤務時間外のミーティング
医師と一緒に仕事や研究をしていると、よく平日夜や週末にミーティングが行われます。僕もそれが当たり前だと思っていましたし、実際に今も夜に固定時間のミーティングがあります。そもそも数人レベルでも時間を合わせるのが難しいのに、何十人もが日中に固定時間の会議枠を取るというのはまず無理なので。
医師から『スケジューラー作ったんでお願いしますー』ってメールやSlackで連絡が来ると、平気で夕方19時〜、夜2