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知ってしまうことは。 Denis Mortet~2005
先週のルソーのように、香りを感じた後にグラスを置いて立ち止まってしまうワインもあれば、
香りを感じた瞬間に「わぁぁぁ」とか「うおぉぉ」とか、言葉を発せずにはいられないワインも存在します。
お父さん作のドニ・モルテ。状態とタイミングがパーフェクトなことが多く、いや、その理由は最高のモルテを見極めている人の存在がいるからなのだけど、ここ数年、香りをとった瞬間に声を出してしまうことが多くあります。
王子様は優しさがあってこそ。Armand Rousseau Chambertin 1992
先週書いたルロワのリシュブールと同じ日に、ご相伴にあずかったアルマンルソーのシャンベルタン1992。
(確か)過去1度しか飲んだことが無く、もはや一生飲めないと思っていたルソーのシャンベルタン。このエチケットを目の前にすると気が引き締まります。
前に出会えたのはコロナ禍真っ最中のこと。ヴィンテージは2007、大好きな年です。
そして今回は1992。ワイン好きな人なら、ヴィンテージ的に似たような
🥂 切なさの正体。Domaine Leroy Richebourg 1988
東京に、本物のサロンが登場しました。
そこは、夢。思い出すだけでふわふわしてしまいます。
扉を開くと、大理石の長テーブルと、星空のようなBOCCIの照明。
モノトーンでスタイリッシュなのに、幻想的でふわふわしてしまう。
一晩にして最上のワインと何本も向き合い、
その中でも、一生記憶に残るワインに、また出会うことができました。
切なさのあるワイン。
たまに、そんなワインと出会います。
ドメー
🥂待つことは得意。だけど
たまに東京タワーが見える場所で仕事をすることがあるのですが、
昨日、東京タワー越しの雲の輪郭に夏のニュアンスを感じてしまい、
今年は特に、時が早いし速いと感じる日々。
基本的には仕事ばかりで、今の自分にはその時間の使い方が正なのは確かですが、
本当にこの使い方でよいのか…?と思うこともあります。
ただ、ここ2年は独立したばかりで仕事で精一杯で、今年に入ってこんな風に考えられるようになっただけでも
🥂 はじめの印象。から変えてくれたのは
第一印象って、対人間の場合、結局その印象が続いたりします。
でも、その感覚は間違ってもないなって思ったりもしている、超感覚的人間な私ですが。
ワインでも、その造り手を最初に飲んだときの印象って結構大事で、記憶に強く残りやすいと思います。
この場合、良かったときの方が思い出に残りやすい。逆に、そこまでだったものは次から手を出すことが無くなって、少しずつ記憶から消えていって終わっていったりします。
🥂 そのワインを語っているのに、本質からどんどん離れていく
テイスティングコメントとは、当たり前のことだけど、そのワインを語るということ。
一緒にそのワインを味わっている相手とは、感想を交わし合うことで、よりその1本を理解して楽しむことができますよね。
感想の交換は、時と場合、そして飲んでいるワインによっては、ふたりの関係すら変えてしまうことがあって。
それがまたワインの魔法だな、なんて思ったりもします。
後日、「あのワイン良かったよ」「こんな味わいだ
🥂 お外の昼ワインはこれだけでいい
誰もが思っていることだろうけど、外で飲むお酒はなんでこんなに美味しいんだろう。
外で飲む、となったらやっぱり昼飲みが思い浮かびます。
昔の方が昼から飲むことが多かったのは、それだけ時間や心に余裕があったから。過去の自分はなんて柔軟で自由だったんだろうと、羨ましく思ってしまいます。
今は、昼から飲むとその日は何にもできなくなるからちょっと微妙だな、、なんて人として寂しい考えになっているのはあまり
🥂 ああ、このネイルの間に会いたかったな
ネイルのデザインは、その1ヶ月の指針。
来たる予定をイメージしながらデザインを考える人も多いのではないでしょうか。
「あの会では黒のワンピースを着るから、爪は華やかな感じがいいかな」「あの人とのお食事、久しぶりだな、ちょっと上品な感じにしようかな」
と、相手や服装のバランスを見ていくのですが、とはいえ、何より自分のご機嫌と好きを最優先しちゃう方がなんだかんだ多いんですよね。だって毎日そのネイル
🥂 ストレートに伝わってくる方を欲している時もある
ワインの楽しいところ、面白いところは、
香り・味わい・余韻・全体的な雰囲気などなど、いろんな要素を内包した飲み物である点ではないでしょうか。
最近は少し飲む頻度が減っていて、あまり冒険はせずに大好きなシャンパーニュやブルゴーニュと向き合うことが多いのですが、
ここを見ている人はきっと、私のインスタのフォロワーが多いと思うので、ブルゴーニュはワインの中でも複雑さの頂点であることは自明のことでしょう
🥂 あたたかくしてね
「あたたかくしてね」
今年の冬はこの言葉を何度も伝えていたように思います。
「あたたかくしてね」
この言葉をはじめてかけられたとき、その優しい響きに、その言葉を自然にかけることができるその人の素敵さに、言葉通り心まであたたかくなりました。
なにより、「あたたかくしてね」には、寒さを気遣う想い以上に、「すきだよ」という言葉が隠れていると思ったんです。
今年は、桜の開花が遅れるほど、3月も寒い日
🥂 記憶を超えていく旅。
ジャックフレデリックミュニエのクロドラマレシャルは、ブルゴーニュをすきになるきっかけの1つとなったワイン。
ワインを感じるとき、その感じ方に左右される要素ってとーんでもなくあります。
自分の気分、一緒に飲んでいる人、飲んでいる場所、季節、開けるタイミング、温度、何杯目に味わうワインか、挙げるときりがありません。
そんな要素がいろいろ絡まって、「おいしい」という感想が浮き上がってくる飲み物って、
🍷9/2 後々意味を持ってくる
その日は友人とカジュアルにワインを飲むだけの日だったんです。
だから、馴染みの肩肘張らないワインバーでいいやって。
だから、ユニクロの黒Tシャツに黒のパンツスタイルという、誰にも会わない日の仕事着みたいな格好でいいやって。
だから、メイクも朝やったメイクに10分で上書き保存した感じでいいやって。
確かにその日はなんてことのないの日だった。
仕事の話をメインに、至って普通の日。
まさかそんな日
🍷4/5 鴨川は何歳になっても泣いていい場所
京都に住んでいる人の甘酸っぱい思い出は、鴨川にあり。
高校のころ、片想いの人と初デートでここに座ったな。
そこから会うたびに同じ場所に座って、おしゃべりしたな。
もちろん友人同士との思い出も。語って笑って泣いた記憶が一本の川には点在してる。
胸がきゅっとなる、そんな余韻が残っている。
今ではすっかり橋の上から歩いて見ているだけの鴨川。
だけど、今日は久しぶりに階段を降りて、川沿いにひとり座
🍷3/13 1分1秒
年に数回も、忘れられないワインと出会えるのは本当に幸せなこと。
つい最近、また素晴らしい出会いがあった。
「時を飲む」そんな有り難い経験をすることがある。
幽玄で、懐が深くて。
Domaine Comte Georges de Vogue Musigny 1950は、人生を表すワインだった。
ヴォギュエミュジニーという軸はあるけれど、その1杯1杯に違いがあった。そもそも陰に、内にパワーが
🍷1/12 一瞬思い出すだけでも
今のワインラバーにとって、ワインの記録はすっかり簡単になった。
写真を撮ったら、それで完了だから。
でも、たまに手物に残しておきたいワインに出会う。そんなときは、ボトルごと持って帰ってしまう。
家に帰って、ふわふわした気持ちでどこに置こうか少しだけ悩んで、置くべき場所に置く。
今、家には5本のボトルが置いてある。
前はもっとあったのだけれど、空きボトルがありすぎると埃はたまるし風水的に微妙だと聞