宇宙エレベーターが実現した社会をAIが空想する
この記事では、AIが空想する宇宙エレベーターが実現した社会について紹介します。
宇宙エレベーターとは
宇宙エレベーターは、地上と宇宙をエレベーターで直接つなぐものです。
静止衛星は高度36,000 kmの軌道にあり、地球と同じ周期で周回することで、重力と遠心力がバランスをとっています。この静止衛星から地上に向けてケーブルを下ろすと同時に、地球と反対側にもケーブルを伸ばすと、衛星の高度を維持したまま地上までケーブルを延長することができます。このケーブルにエレベーターを設置することが宇宙エレベーターのコンセプトです。
宇宙エレベーターは、大量の人や物資を安全で安いコストで宇宙に送ることができると期待されています。これが実現すると、#宇宙開発の大きな転換点になると考えられています。
大林組は2050年までに宇宙エレベーターの建設を目指す計画やその構想を動画で公開しています。
宇宙エレベーターが実現した社会を想像する
私は、ビジネスパーソン向けのワークショップで、未来予測の課題を出すことがあります。その題材として宇宙エレベーターを取り上げることが多いです。その理由は、実現可能性がある一方で、宇宙に関連した壮大なテーマだからです。テクノロジーがもたらす社会を想像することは、知識を元に思考を飛躍させるトレーニングになります。実際に、ワークショップでは多様な意見が出てきます。それぞれの意見について具体例や根拠も示されます。
例えば、宇宙エレベーターの建設には世界中が協力する必要があり平和的な社会が築かれるという意見や、逆に格差社会がさらに広がってしまう恐れもあるという意見もあります。また新たな材料開発や観光産業など新しいビジネスチャンスも生まれる可能性も提起されます。
宇宙空間は地上の常識が通用しない異なった世界であり、時間軸も異なるかもしれないという意見もあります。
さらに、宇宙人とのコラボレーションという奇想天外なアイデアが提案されたこともあります。
実際の創作の例として、漫画家・吉田正紀氏は、東京湾上空に建設された軌道エレベーターを舞台にしたSFストーリー『東京軌道エレベーターガール』 を発表しています。
AIにも宇宙エレベーターの実現した社会を空想してもらう
マイクロソフト・Bingの「AIチャット」にも、同じワークをやってもらいました。
SF小説さながらの情景が目に浮かびます。続きが気になります。
2035年や8時間など具体的な数字でリアリティを出していますね。宇宙への憧れや、宇宙開発の促進は、宇宙エレベーターの目的でもあります。しかしエレベーターで国際交流が生まれるという発想は斬新です。
AIは小説やインターネットから学習して創作します。何度も試せば、宇宙人とのコラボレーションのような面白い展開も見つけられるでしょう。
革新的なコンセプトを創ることこそ人類に残された叡智
ここまでAIがストーリーを創ることができるようになると、いよいよ人間のやることが限られてきます。
そんな中で、#革新的なコンセプトを創ることこそ人間だけが持つ力だと思います。「宇宙エレベーター」はその一例です。
この0 → 1 の飛躍は人類独自の叡智だと言えます。
宇宙エレベーターのコンセプトを最初に提唱したのは、ロシアの科学者コンスタンチン・ツィオルコフスキー(1857-1935)だとされています。10歳で猩紅熱(しょうこうねつ)に罹患し難聴になった彼は、学校に行けず、本で数学や物理学を独学したそうです。
1895年という時代背景から考えると、宇宙エレベーターのコンセプトを思いついたこと自体が驚異的です。
人間はこのような創造力を持っています。この創造力を大切にして、革新的なコンセプトを生み出していきたいものです。
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