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中国

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記事一覧

「質問に答えない中国人」とどう向き合い、向き合われるべきか

「質問に答えない中国人」とどう向き合い、向き合われるべきか

中国人と働く日本人の不満や違和感の代表格、それは「質問に答えない」ことだと思います。

日本では、何か問題が起きた場合にとりもなおさず「自分の非を素直に認める」というところから話が始まるフシがあります。ある問題に対して自分がどのように関わっており、そこにある自分の責任は何かを認める。ある問題について聞かれればそれに素直に答え、そこには嘘をつかない。言い訳がましいことを言わない。これらがおおむね「良

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中国語を学ぶべき、2つの理由(令和加強版)

中国語を学ぶべき、2つの理由(令和加強版)

インターネット華やかなりし昨今(?)、ネット上には「中国語を学ぶべき、nつの理由」みたいな記事が無限に見つかります。そこにあるのはおおむね「キャリアアップにつながるから」「異文化を持つ人と交流できるから」などという、「別に中国語に限らないのでは?」というような当たり障りのない内容ばかりです。

いちおう実用レベルで中国語を使えるようになった人間としては、もうちょっと突っ込んだ内容を書きたいところで

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「日本企業なんだから、日本のやり方に従う」べきなのか

「日本企業なんだから、日本のやり方に従う」べきなのか

中国にいて日系企業で働くと、嫌というほど耳にする言葉があります。

「スタッフが日本のやり方を理解しない」

「(現地スタッフに対して)うちの顧客は日系なんだから、日本のやり方を徹底するべきだ」

などなど、「日本のやり方」が受け入れられないことに対する嘆きや怒りを述べるものです。

確かに日系企業なのですし、実際に顧客が日本であれば日本的な管理方式が求められるのですから、そう言いたくなる気持ちは

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「外国語を学ぶには恋人を作るのがいいのか」という質問に対する私なりの答え

「外国語を学ぶには恋人を作るのがいいのか」という質問に対する私なりの答え

今日は中日翻訳とは少し離れて、中国語学習全体について少しお話をしたいと思います。

中国クラスターで勢い盛んなノーター兼ツイッタラーである「華村@中国」さんのnoteにあった次のような記事が、私の目に留まりました。

華村@中国さんは日々、ハッとさせられる記事をnoteに多く投稿されており、気付かされることも多いのですが、この記事については私も思うところがたくさんあるので、私なりの考察を少し掘り下

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己の中の「出羽守」と向き合う

己の中の「出羽守」と向き合う

「海外出羽守」という言葉が人口に膾炙して久しいです。いやまあ実際にはTwitterの中でくらいしか通じない用語なんでしょうけど、ここはひとつ膾炙したということでお願いします。

一応説明をしておくと、海外出羽守とは「でわのかみ」の音と「海外では~」という言い回しを掛けた言葉で、海外の事例を引き合いに出しながら日本がいかにダメで遅れた国かと嘆いてみせる人のことを言います。

なにかと揶揄されがちな海

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中国に向いている人、向いていない人

中国に向いている人、向いていない人

新型コロナウイルスのワクチン接種が世界中で始まり、国を跨いだ人々の往来に向けての動きに、少しずつ光が見えてきました。

そんな中、海外に留学したい、働いてみたいという人が活発に動き出すのではないかと思っています。その選択肢の一つに中国を入れている人に向けて、どんな人が中国に向いているのか、逆に向いていない人はどんな人なのか、ということを書いてみたいと思います。

向いているのは、変化やトラブルを楽

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嫁が泣いた日と、人生の意義

嫁が泣いた日と、人生の意義

結婚2年目のある休日。

夕食を食べ終わって、夫婦二人で何をするでもなくまったりとソファで過ごしていた時のこと。

スマートフォンをいじりながら、ふと嫁にこんなことを聞いてみました。

「僕が死んだらどうする?」

今となっては何故そんなことを聞いたのか全く思い出せないのですが、これから万が一のことがあったら…という不安がなんとなく口をついて出たのかもしれません。

嫁は何も答えず、黙ってしまいま

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中国に来て最初に暮らした町

中国に来て最初に暮らした町

その町は、お世辞にも綺麗なところとは言えない町でした。

町中にゴミが散乱し、夜中じゅう爆竹が鳴り響く。違法か合法かもよくわからない屋台が道を埋め尽くし、そこではルイ・ヴィトンのスマホケース(もちろんパチモノ)が売られている。自動車とバイクタクシーとリヤカーと歩行者と鶏とネズミと猫がそこかしこでぶつかり合っている。そんな町でした。

もちろん日本人など周りにいるわけもなく、中国語も話せなかった僕は

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非ネイティブ日本語話者と会話する時に、気を付けていること

非ネイティブ日本語話者と会話する時に、気を付けていること

最近、個人的に日本語の非ネイティブの人と話す機会が増えました。多くは取引先の会社の通訳さんや日本語ができる業務担当の人、日本語学習者の友人などです。とても上手に日本語を操る人もいれば、うーんちょっとしんどいなというレベルの人も当然います。

どちらにしても、普段は中国語を使って生活している者としては「外国語で話す」ということにかかる心理的負担をそれなりに理解しているつもりでおります。この記事ではど

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嫁と初めて会った日

嫁と初めて会った日

5年前の夏。

とある高速鉄道の駅。自動改札を抜けたところで、彼女は待っていた。嬉しそうにこちらに駆け寄り、笑顔でジュースを渡してくれたことをよく覚えている。つたない「はじめまして」と、つたない「初次見面」で挨拶を交わした。

連れられるまま乗ったバスの中で隣同士に座り、初めて対面での会話らしい会話が始まる。…いや、会話らしい会話と言えたものかどうか。当時はお互いの語学力がおぼつかなく、簡単なこと

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本気で中国語を勉強する人限定!オススメの学習方法5つを持ってけ泥棒ー

本気で中国語を勉強する人限定!オススメの学習方法5つを持ってけ泥棒ー

プロフィールをご覧頂いた方はご存知可と思いますが、私は大学3年生の時に1年間休学し、中国首都北京に留学していました。
中国青年政治学院という中国共産党幹部育成校で、幹部の息子娘が通う学校。

中国留学ナビから下記を抜粋します。

政治・ビジネスで活躍する人材を育成する学校です。留学生が少なく、キャンパスも小規模です。 政治・経済・社会に必要な能力、職業の知識を身につける学校で、留学生のプログラムで

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「外国語ペラペラ」という表現への違和感

「外国語ペラペラ」という表現への違和感

「外国語がペラペラ」という言い回しは、昔から存在しています。外国語が流暢に話せるとか、ネイティブかのように違和感なく話すことができる状態を指しているという解釈が一般的です。weblio辞書内の『実用日本語表現辞典』の中にも、「外国語が達者なさま」という語釈が載っています。

この「ペラペラ」という表現、あまり好きではありません。響きがダサくて気に入らないという極めて個人的な好き嫌いの問題は脇に置く

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