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クーリエジャポンの記事から考察

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2021年9月の記事一覧

“いまあるお金”で幸福度を高める5つの「投資」術【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.163】

“いまあるお金”で幸福度を高める5つの「投資」術【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.163】

私たちは、お金で幸せは買えないと親に信じ込まされて育った。ところが、テレビ広告やソーシャルメディアの投稿を見ていると、私たちは持てるものが多ければ多いほど幸せになれるということが暗に伝わってくる──いったいどちらが正しいのだろうか。

驚いたことに、双方とも間違っている。お金を使うことが幸せにつながり得ることは研究でわかっているのだが、より多くのモノを買うことが正解とは限らない。そうではなく、自分

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学位のジェンダー格差がアメリカで過去最大に “非大卒男性”が直面する「絶望的な社会構造」【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.162】

学位のジェンダー格差がアメリカで過去最大に “非大卒男性”が直面する「絶望的な社会構造」【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.162】

アメリカでは1980年以降、大卒者の数は男性よりも女性の方が多い傾向が続いていたが、「学位のジェンダー格差」はこの5年ほどで加速し、過去最大になっている。

学位を持つ女性が増えることは「社会の発展につながる」とポジティブに見られているが、問題は男子学生の減少である。

学生数自体は5年前と比較して約150万人減っており、「男子学生の減少が著しい」。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校では2013

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『竜とそばかすの姫』は日本アニメの女性像を覆そうとしている【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.161】

『竜とそばかすの姫』は日本アニメの女性像を覆そうとしている【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.161】

日本で大ヒットしているアニメ映画『竜とそばかすの姫(註:英題は“Belle”)』は9月25日、ニューヨーク映画祭でアメリカデビューを飾る。

女性のエンパワーメントをテーマにしたこの作品は、少女や女性を弱く、空虚で、過度に性的な存在として描くことが多い日本の代表的なアニメ映画やグラフィック・ノベルのスタイルを覆すものとして注目されている。

「日本のアニメに登場する女性キャラクターは、性的搾取につ

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運賃はたったの「9円」─高齢化・過疎化の進む韓国の田舎を“激安タクシー”が救う【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.160】

運賃はたったの「9円」─高齢化・過疎化の進む韓国の田舎を“激安タクシー”が救う【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.160】

かつてこの片田舎では、タクシーは手が届かない贅沢品だった。だが今では、村で最も貧しい人々までもが、この相乗りタクシーに容易に乗ることができる。乗客1人分の運賃が10円もしないからだ。

「これは神様の贈り物です」と、85歳のナ・ジョンスンは言う。舒川(ソチョン)郡にある彼らの村は「希望タクシー」、通称「100ウォン(約9円)タクシー」の発祥地なのだ。

韓国の田舎に起きた「革命」
遡ること8年前、

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「見知らぬ人」との会話が幸せを呼ぶ──疑い深いこの世の中で、他人と繋がることの大きな効能【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.159】

「見知らぬ人」との会話が幸せを呼ぶ──疑い深いこの世の中で、他人と繋がることの大きな効能【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.159】

ニックは幼少期のほとんどを、人を避けて過ごした。短気な父親と、自分が経験したトラウマを娘にも繰り返す母。そんな両親のもとで育ち、彼女は人を恐れ、孤立するようになった。

知り合い以外はみな恐怖の対象であると見なされる国において、ニックのような恐怖を持つことは珍しくない。

だが、彼女はそれが良くないことだと考えるようになり、人々と関わりを持とうと一歩踏み出した。年齢が上がると、彼女は会ったことのな

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未だに解明されていない「プラシーボ効果」とは結局何なのか【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.157】

未だに解明されていない「プラシーボ効果」とは結局何なのか【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.157】

人間のこころが病気の症状を引き起こす力は、「ノシーボ効果」または「反偽薬効果」と呼ばれている。ノシーボ効果は有名な「プラシーボ(偽薬)効果」と表裏一体の双子のような関係にあるが、こちらは嫌われ者だ。プラシーボ効果では痛みや病気の症状が緩和されるのに対し、ノシーボ効果の場合はこれとは逆に、痛みや症状が現れるからだ。

2018年に行われた研究では、プラシーボ試験の参加者のほぼ半数が、薬理活性成分の含

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「香りのビジネス」はビッグデータの活用で“変貌のとき”を迎えている【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.156】

「香りのビジネス」はビッグデータの活用で“変貌のとき”を迎えている【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.156】

パンデミック以前、アメリカでは甘い香りが人気を博していた。フルーツや、さらにはキャラメルといった甘い香りのシャンプーや洗剤などだ。しかし、このトレンドに変化の兆しが見える。パンデミックによって、自分の体や服から家の中まで、人々の香りへの「嗜好」が変わったのだ。

いまや消毒用アルコールの香りは、シトラスやメントールのように衛生的な香りとして大衆に定着した。

人の香りへの好みは変わり続けている。ゆ

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エンジニア不足の日本は、女性に活躍の場を作ることができるか?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.155】

エンジニア不足の日本は、女性に活躍の場を作ることができるか?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.155】

ハイテクなイメージと巨大な経済規模とは裏腹に、日本のデジタル化は遅れており、旧来の紙文化が根強く残るオフィスでは、ファクスやハンコがまだ普通に使われている。

そんななか、パンデミックの影響で、デジタル化の促進に拍車がかかり、菅義偉首相が旗振り役を務めるデジタル・トランスフォーメーション(DX)が加速している。9月1日に発足したデジタル庁もその一環で、政府の悪名高い劣悪なオンラインサービスの改善を

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ロシアで超精巧な「マグロロボット」が作られている驚きの理由【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.153】

ロシアで超精巧な「マグロロボット」が作られている驚きの理由【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.153】

ロシア北部にあるカント記念バルト連邦大学で、バイオモルフィズム(生物形態主義)に基づいた水中用のロボット開発が進められている。

まもなく完成予定なのが「マグロロボット」だ。研究チームには生物学、数学、物理学、工学の専門家たちが参加している。

彼らが目指しているのは、マグロの動きを完全に再現するイミテーションを創り出し、それが自然で生きる本物のマグロと共に行動し、さらに群れをナビゲーションできる

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米アトランタ動物園のゴリラたちが新型コロナウイルスに集団感染【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.152】

米アトランタ動物園のゴリラたちが新型コロナウイルスに集団感染【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.152】

米アトランタ動物園は、13頭のニシローランドゴリラが新型コロナウイルスに陽性反応を示したと発表した。

感染したゴリラたちは、咳や鼻水、食欲不振などの症状を示していたため、動物園の職員が検査したのだという。

同動物園にいる20頭のゴリラたちは、4つの群れに分かれて暮らしており、すべての群れに陽性のゴリラがいると、地元紙「アトランタ・ジャーナル=コンスティテューション」は報じている。

同紙によれ

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看護師になる男性が「過去最多」 “女性の仕事” というステレオタイプ消滅の日も近い?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.151】

看護師になる男性が「過去最多」 “女性の仕事” というステレオタイプ消滅の日も近い?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.151】

最近の統計によると、看護師を目指す男性の数がアメリカ史上、過去最多となっている。

パンデミックをきっかけに、看護の仕事を去った人も少なくないが、新たに目指す人も増えているようだ。なかでも「男性の増加が顕著だ」と、米メディア「CBS8」は報じている。

同メディアの拠点であるカリフォルニア州のサンディエゴの看護学校「ハーン・スクール」では、「過去3年間で、男性の登録数が11%から36%に増えた」。

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タリバンの「違法」な収益源は「合法的」な製薬会社にも影響がおよぶかもしれない【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.150】

タリバンの「違法」な収益源は「合法的」な製薬会社にも影響がおよぶかもしれない【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.150】

タリバンがアフガニスタンを支配することで、アヘンケシの栽培はさらに盛んになる。その結果として麻薬取引市場、特にメキシコの巨大な麻薬カルテルに大きな影響を与えることになるだろう。

世界のアヘンケシの約95%はアフガニスタン、メキシコ、ミャンマーで栽培されており、ヘロインなどの違法薬物が水面下で生産取引されるという。

実際、米国務省が2021年初めに発表した報告においても、アフガニスタンのアヘンケ

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カブールで最も安全な場所は「チャイナタウン」 貿易・投資で商機を狙う中国とタリバンの蜜月関係【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.149】

カブールで最も安全な場所は「チャイナタウン」 貿易・投資で商機を狙う中国とタリバンの蜜月関係【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.149】

大多数の日本人にとって寝耳に水だった、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンによる8月15日の首都カブール制圧。

だが中国の外交部(外務省)と駐アフガニスタン大使館は早めにアフガニスタンを離れるように」との警告を発していた。多くの在留中国人は7月末の政府派遣便で帰国した。

だが「喀布爾中国城(チャイナタウン・カブール)」の住民と商人は今も自発的にカブールにとどまり続けている。

チャイナタウン

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なぜプロダクトを持っていることが「強い」と言えるのか?

なぜプロダクトを持っていることが「強い」と言えるのか?

世の中のトレンドや大局観を持つことはとても大事だ。当たり前のことかもしれないけれど、意外と意識して日々過ごして生活をしている人は少ない。

ただこの点を押さえておかないと周回遅れのことをやってしまったり、実力はあっても評価されないということが起こってしまう。

そんな中で一つこれからのトレンドとしてはYoutubeやインスタグラムを使った先のことを考えることが挙げられるのではないだろうか?

今か

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