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ノンバイナリーの妊活

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ノンバイナリー(男女のいずれにも属さない性自認)の週末ひさこが妊活について考えるマガジンです。ノンバイナリーに関することを綴っていきますので、よかったらお付き合いください。最近は…
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#エッセイ

【ノンバイナリーの妊活⑥】DINKsとして考えたほうがいい?

【ノンバイナリーの妊活⑥】DINKsとして考えたほうがいい?

 毎週聴いているラジオのパーソナリティに子どもが生まれ、「子どもがすばらしい、子どもは宝だ」的な話ばかりをされ、嫌気が差してしまった。同時に誰かの幸せを単純に願えない自分にうんざりした。でもなんだか、遠くの別の場所に行ってしまったような気がしたのだ、そのパーソナリティが。

 この現象、メディアに接しているとたまに起こる。芸能人のひとや著名人など影響力を持ったひとたちが「子どもをもつことが幸せな当

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「私のこと、奥さんって呼ぶのやめてもらってもいいですか?」

「私のこと、奥さんって呼ぶのやめてもらってもいいですか?」

 結婚指輪というものを買っていなかったが、私がプロポーズのときにもらった指輪と同じデザインをあなたもつければいいじゃんという話になり、新宿伊勢丹に買いに行くことになった。というのも、今月私に臨時収入があり(過去に作った本が重版した)今買わないとまとまったお金が今後いつ入るかわからないという、とても不安定な理由で本日買いに行くことになったのだ。相変わらずいつもギリギリを生きている。

 実は先週に下

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子どもを産みたい、産みたくない

子どもを産みたい、産みたくない

昨年8月に結婚したので確か11月だったと思う、もう避妊しないでもいいんだねと夫と話をしたのは。“セックスの結果”に伴い、“子が生まれ”ても、社会的にも許される。

今29歳の私。妊娠するなら早いほうがいい、とどんな人からも言われるからたぶんそう。それに私にはハンデがある。卵管が一本ない。だからなおさら子どもを産みたいのなら急がないといけない。でも、怖い。本当に子どもがほしいのか?と自分に問うと、即

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妊活リセット、奴が来た

妊活リセット、奴が来た

 今日、奴が来ました。生理です。あんなに産みたい・産みたくないで悩んだり、女でいるのに嫌気がさしたとセクシュアリティのことで悩んでいたくせに、わたしはうかつにも「もしかしたら?」と心配するような夜を、今月過ごしていたのです。すごく無責任だと思い、ずっと反省してきました。

 奴が来たのは正確には昨日のよる、真夜中。夫がzoomで飲み会をしていたので私は別室で映画を観ていて(ちなみに『インビクタス/

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【射精がこわい】ノンバイナリーの妊活①

【射精がこわい】ノンバイナリーの妊活①

 結婚を機に性自認について考え始めてモヤり、はや1年以上。そろそろ30歳になる。「子どもを持つ・産む・持たない」ことは悩み続けており、できればもうこんなこと考えたくはないくらいところまで悩んでいる。

 疲れている。愛とか、母とか、子宮とか、親になるとか。もう聞きたくないくらいにはへとへとで、本音を言えばもっと悩む時間がたっぷりほしい。自分のペースで悩みたいが、それでは肉体は待ってくれない。あたし

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