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L’Entrepôt(オントル・ポ)。資材もアイディアも、独占しない仕組みが芸術の都を作る。
※この投稿はひとつ前のnoteの続きになります。
6月6・7日のパリ公演、そしてアヴィニヨン演劇祭OFF2024の公演から、初の物販に挑戦しようとしています(アクスタじゃないよ!)。
ただのグッズ販売ではなく、私がこれまで経験してきた、舞台美術資材のリサイクルという考え方を生かした小さな草の根プロジェクトです。ちょっと話が続きます。
以前、日本から大きな助成金を得て来た、ある2つの団体のパリ公
「FLOW」―再生と活動。クリエーションが物質を循環させ、生活と舞台に春を呼ぶために。
空間デザイナー・山本大介氏の作品が、僕のパンタンにあるアトリエに程近いギャラリー『GSL Gallery (THE GUILD OF SAINT LUKE)』で展示されているということで、観に行ってきました。山本氏とは2022年のパリファッションウィークで『beautiful people』のデフィレの振付に関わったことが縁の始まりです。
今年は、私が大学時代に自然科学を学ぶ上で必読とされていた
その喜びや悲しみは、有形か無形か、あるいは人生かマイムか?マイム芸術と文化について。
形ある文化、あるいは形のない文化について。
僕たち人間は、地球上の他の全ての動物と同じく一生物でありながら、逆に他の動物の、たった一つの種族も成し得なかったものを生み出した。
それが「文化」である。
僕は、有形の文化も無形の文化も、同様に好きです。
無形の文化には、ちょっと大袈裟に言うと、まるで宇宙の摂理を全て素直に受け入れたかの様な風情を感じることがあります。対して有形の文化には、どこかにま
Autoportrait:『私達は、どうしたら人が呼べるのかを作り手としてもっと真剣に考える必要がある』―豊岡演劇祭2023での公演を終えて
豊岡演劇祭11日間連続、全16公演を無事に完走し、パリに戻りました。
重い体をなんとか動かして、フランスから持って行った美術や道具の一つ一つを、次回のチェック項目づくりをしながら(これが意外と大事)、アトリエに戻しています。
豊岡演劇祭2023
改めて、豊岡演劇祭までご来場いただいた皆様、遠方から駆けつけてくれた旧知の方々、サポートしてくださった皆様、そしてテキパキ働いてくださった優秀な我がス
『BLANC DE BLANC -白の中の白-』9月14日からの豊岡演劇祭公演に寄せて、パリを発つ前に。
私は奥野衆英と申します。マイム俳優として、もう短いとは言えない期間を、パリで過ごしています。
先日パリでの公演を終えて、嬉しいメッセージをいただきました。
レイモンドさんは、50代の男性で、俳優のマット・デイモンに似た風貌をお持ちです。彼の穏やかな話し方からは予想もつかなかったのですが、「若い頃、自転車で一ヶ月かけて日本を旅したことがあるんだ。その当時は外国人も行く人が少なかった、九州まで足を運
Festival de théâtre et moi:フランスの演劇祭、演じたり観に行ったり。
奥野衆英は現在パリにいますが、通常夏はアヴィニヨン演劇祭に足を運んでいます。私は2004年、2008年、2009年、2012年に参加し、その他の年は通常1週間ほど観劇に訪れていました。
アヴィニヨン演劇祭といえば、アヴィニヨンの城壁に囲まれた旧市街を中心に、毎日1000公演近くが24日間連続で演じられる世界最大規模の演劇祭です。
この演劇祭に何度も参加している者として、観劇している者として、ま
Demi-plié, merci ! : ドゥミ・プリエ、メルシー!
『バレエから歌と台詞が徐々に排除され、踊りと身振り(マイム)によって物語が語られるようになった』。
僕自身が最も足を運んでいる舞台芸術はバレエで、主にパリのオペラ座の公演を観ています。
今住んでいる場所は、ガルニエにもバスチーユにもアクセスが良く、アクセスが良いと思っているのは僕だけではなくて、気付けばオペラ座のエトワールまで同じ駅から出勤していることがわかりました。舞台で観ている彼や彼女たちと
Vas en avant!:もっと前へ
「ゲラッシムへ」。
「元気ですか?アメリカでの活躍の様子は、僕の耳にも届いています。
さて、僕は9月に日本で公演をするのですが、それについて質問があります」。
ゲラッシムはマルセル・マルソーのアシスタントで、マルソーのテクニックを教える専門家。マルソーが世界ツアーなどで不在時は、彼が学校で代講を請け負っていた。
どこまでもカリスマの「ムッシュ・マルソー」に比べると、
「『先生』って呼ぶのは止