【徹底解説】睡眠中に「夢」を見る本当の理由とは?最新研究から見えた新事実。
今日「夢」を見ましたか?
夢って不思議世界ですよね!
いい夢を見たいのに、怖い夢を見たり、自分の知り合いがたくさん現れたり、起きたら忘れてしまったりと!
誰もが夢の正体について気になるはず!
ということで今日は
について解説していきます!
(ニュース本文はこちら👇)
人はなぜ眠るのか?
人に限らず、動物はみんな睡眠をとります。こんな外敵から無防備な状態になってしまうのになぜ眠るのか。
その理由は詳しくはわかっていません。
眠らずに活動し続ける動物がいれば、生存確率が上がっていくはずなのに、そのように進化しなかったのは、睡眠になくてはならない役割があるのでしょう。
現在わかっている睡眠の役割について説明します。
それは「脳の情報整理」です。
起きているときは、目や耳など、五感によって様々な刺激が入ってきて絶えず脳は情報を取得し続けています。そして、情報を記憶したり、体の一部に信号を送ったりと、情報処理をします。しかし、脳の情報処理には限界があり、疲れてくると体の動きが正常に機能しなくなっていきますよね。そのため、睡眠という体が何もしない時間を作ることによって、脳のメンテナンスが必要なのです。
よくテスト前には徹夜するより、寝たほうがいいというのは、脳が情報を記憶し、試験の際にアウトプットするという情報処理効率を高めるためです。
寝る前にスマホを見ちゃダメ?
これもよく言われることですね!
なんとなく目が疲れるから?と思いがちですが、睡眠の観点から言うと体内時計に関わる理由で辞めたほうがいいそうです。
脳には視交叉上核と呼ばれる体内時計があり、一日を24時間で測り、昼行性の人間は太陽の光、特に青い光によって覚醒し、夜になると睡眠に向かいます。
この青い光はブルーライトと呼ばれ人間にとって強い光です。そして、これはスマホの画面からも出ています。つまり、ブルーライトを取りすぎるから悪いのではなく、夜に睡眠に向かうという体内時計をブルーライトによって昼と誤認してしまうことによって覚醒に向かうことが寝れない原因となります。
参考:http://s-park.wao.ne.jp/archives/597
夢の正体とは?
では、「夢」とは何なのでしょうか?
実はこれも詳しくわかってはいません。
夢の研究が難しい理由として、人にしか夢の調査ができないので、動物実験ができないことがあります。
また、実験においてもその人に夢の内容を聞くしかないので、なかなか普遍的な結果が得られにくいという事情があります。
しかし、わかっていることもあります。
それはレム睡眠のときに夢を見やすいということです。
レム睡眠とノンレム睡眠
睡眠には眠りの深いノンレム睡眠と眠りの浅いレム睡眠があります。体はどちらも寝ている状態なので自分で気づくことはありませんが、脳は全く別の動きをしています。
レム睡眠のときは脳は半分起きている状態であり、眼球が動いています。ノンレム睡眠とレム睡眠は必ず交互に訪れ、この周期は90分と言われています。そして、後半に行くにつれてレム睡眠の時間が多くなります。
そして、ノンレム睡眠、レム睡眠それぞれで夢を見ることはあるのですが、ノンレム睡眠時は記憶にとどめるという処理を脳ができないため、起きたときに覚えているのは、最後のレム睡眠時の夢であることが多いです。
それもすぐに忘れてしまうのは、やはり脳が完全に機能しているわけではないので、記憶にとどめる処理をしてくれないことによります。
夢は記憶のノイズ?
このように謎に満ちた夢ですが、脳が情報整理する中での記憶のノイズが脳に再生されているとする説が有力です。もっと詳しく言うと、レム睡眠時には、脳の下部に存在する「脳幹」と呼ばれる部位から視覚に関わる大脳皮質を活性化する神経刺激が発せられることが確認されています。
これが夢を「見る」という所以です。
思い返してみれば、自分の知っている人や場所がよく出てくるような気がします。しかし、設定や展開ががばがばだったりしますよね。
夢は情報処理のミス?
DNAのらせん構造の発見者の一人であるフランシス・クリックはレム睡眠による記憶処理仮説を提唱した一人である。近年、名古屋大学によりマウスの「メラニン凝集ホルモン産生神経」と呼ばれる神経細胞群がレム睡眠中に記憶を消去していることを明らかになり、支持される学説となっている。
人が海馬に記憶できる情報には限界があり、レム睡眠により記憶を取り出し、不要なものを消去しているとしたら、夢を鮮明に覚えている人ほど、脳の仕事にミスがあったということになります。
「悪夢」治療?
ノイズと言っても怖い夢を多く見るという人は多いと思います。これは、単純に怖い夢が記憶に残りやすいという可能性もありますが、人のストレス耐性を付けるための防衛反応であるという説もあります。
シカゴ大学のロザーンド・カートライト氏の研究によると、トラウマになるような辛い経験をした直後に、その体験に関連する夢を見た人だけが、その後に抑うつ状態を脱し、心の問題を克服して、その経験をしてから1年後には完全に回復したと判断できるまでになったという結果が出ました。
https://soccermama.jp/node/2939
PTSD(心的外傷後ストレス障害)が悪夢の原因の一つとされますが、睡眠を安定させ、悪夢を見ることで治療が早くなるという効果もあるかもしれません。
「夢」を再現するには?
解明が進んでいない夢の内容ですが、これを再現しようとする研究も出てきています。
京都大学の神谷教授は、磁気共鳴機能画像法(fMRI)を使い、寝ている間の脳の動きと、被験者の見ていた夢の描写を結び付けるという動作を複数回行い、画像を収集し、次回の寝ている際の脳の動きから機械学習を使って再現するという試みを行っています。
また、ロシアのネイロボティックス社が開発したニューロヘッドセットでも、脳の動きを記憶しているようで、夢の再現の一助にはなっていくと思います。
しかし、映画のように夢の映像を再現する目処は今のところ立っていません。これでも人間はあきらめずに夢の再現を追い求めるのだろうと思います!
睡眠の解明も含め、次はどんな方法で不可能を可能にしていくのか、知的好奇心が刺激され、とても楽しみです!
近年では、脳波を簡単に測れるようになってきているので、是非、自分の睡眠時の波形から睡眠の質を見てみると面白いと思います!
おわりに
最後まで見ていただきありがとうございました!
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