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#読書
本棚は段ボール Vol.38 『死なれちゃったあとで』/前田隆弘
死んだ人間が、美化されるのが大嫌い。
美化するんだったら生前に本人を褒めておけよ。
自分の後味のために他人の死すらも利用して、気持ち良くなろうとするな。
というのもあるし、なによりも、死んだ人間が、周りの人間に美化されて、私の記憶からも死んでしまう。本当のその人を思い出せなくなってしまう。それは余りにも苦しくて許せないことなのだ。
私の記憶の中のその人は、生きているときに極悪人だったなら、私が死ぬ
本棚は段ボール Vol.25 『そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ』
幸せかどうか、不幸かどうかは自分で決める。人にとやかく言われる筋合いはないが、自分で感じる自分の幸、不幸の度合いを、他人にぴったりと当てられると、その言葉には愛を感じてしまうなあと思う。
きっと私のことをよく見ていてくれていなければ、それはわからないことだから。
私は娘の立場で読んで、なんだか結婚がしたくなった。結婚、離婚したとしても、素敵だ。一緒にいようと決めること。それってすごいことだし
本棚は段ボール Vol.24 『被覆と身体装飾の社会心理学/B.B.カイザー』(上、下巻)
小難しい本を読みました。
卒論で使うために買って、使うところだけちょろっと読んで、放置していた本。
つまりは、服が人間を動かし、また人間が服を動かしていくということ。
着るものは、自分を表し、また、人からカテゴライズされる大きな判断材料となること。
それを利用した戦略も取りうるということ。
本棚は段ボール Vol.23 『うどん キツネつきの』/高山羽根子
2024年、はじめに読了したのは本書でした。
高山羽根子さんは、日常を描くのがうまい。日常に、SFが紛れ込んで、物語が終わっても登場人物の生活は続いていく。
SFなのに、心にすっとなじんで、入り込める。
SFの加減もよい。ちょうどよい、不思議さ。
人と人とのつながりを、確かめていくような気持ちになれるあたたかくて笑顔になれるようなお話ばかりです。
本棚は段ボール Vol.17『八月の終わりは、きっと世界の終わりに似ている。』/天沢夏月
青春小説など、生まれてこの方読んだことが殆どない。
ともだちと、合わなかった本とか、読んでほしい本とか、交換しようよの会で、貰ったので読んだ。
初めは「ふーん」とナナメ読みしていたが、最後にはぼろぼろ泣いてしまった。
私は泣かせるものには泣かせるものだと分かっていても必ず泣いてしまう。
あとがきに、10冊目の出版と書いてあって、すごいなあと思った。
本棚は段ボール Vol.16 『ダンス・ダンス・ダンス(下)』/村上春樹
じっと待つ。
簡単なようでいて、非常に難しいことだと思う。
ファンタジーだったけれど、共感するところや、現実にもこういうことってあるのではないかという心の動きや行動指針の示唆に富んでいたように感じた。
じっと待てばわかる。じっと見れば分かる。そうなりたい。静かに、的確に、ステップを踏みながら人生を踊りたい。
何もできないとき、分からないときは静かに待つということは、本当にそうだと思う。時間は
本棚は段ボール Vol.15 『現代短歌パスポート1 シュガーしらしら号』
短歌が流行っているから、ひとつくらい読んでみようと思い、購入しました。
わかるもの、わからないもの、わかりたいもの、わからなくていいもの、それぞれの短歌に、それぞれ命があり、いいなあと思いました。
私が1番好きだったのは、吉田恭大さんの短歌です。ミクロな日常を、味わって大切に生きているような詩がすきでした。
いちばんのおきにいりは、これ。
なんてすてきな言葉なのだろう。じんわりと幸福
本棚は段ボール Vol.13 『わたしを空腹にしないほうがいい 改訂版』/くどうれいん
天邪鬼だから、流行りのものをいつも、流行りが終わった後に手にとって、「うん、いいなあ」となっている気がする。
天邪鬼というか、変なところで「秩序」を守りたがる性格のせいかもしれない。
ものの優先順位を吟味して、それよりも高いものがあれば手を出さない。
流行っているただなかでも、その前から読みたいと思っていたものがずっと心の中に溜まっていて、そちらを消化するまでは新しい興味に飛びつけない。
面倒であ