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月刊『抽象的な歩き方』

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様々なフリー切符や長旅に出た記録の置き場。
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2023年4月の記事一覧

ACT.14『名残残して』

ACT.14『名残残して』

瓦町から

 瓦町まで琴平線で引き返した。赤い電車関係のイベントは全て終了したが、個人的に関西から見守っていて気になった事がまだ残っていたモノで今回は関西帰郷前に触れてから帰る事にした。
 「ことでん」では先に瓦町〜琴電志度にて系統分離を実施した志度線にて車掌を削減したワンマン運転を実施する運びとなり、自分が前回行った時には既に志度線でワンマン運転が実施されていた。
 しかし、このワンマン運転の波

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ACT.13『Blow away,going to Red Line』

ACT.13『Blow away,going to Red Line』

動き出せ!!

 いよいよ、フォトランの時刻になった。京急1000形がついに始動する。人間で言えばスーツをビシッ!と決め、ネクタイの歪みもなく万端の姿となった赤い電車。公開フォトランに向けて、準備は万端であった。
 最初は公開…というより、撮影案内にも出ていた伏石駅での撮影に向かう事にした。伏石駅は先の「ことでん」複線化事業と同時に開業した新駅であり、その駅の全貌は地方私鉄と侮ってはいけないレベル

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ACT.12『Memory, of Red Line』

ACT.12『Memory, of Red Line』

俺の本命

 今回の四国入国にあたり、参加を予定していた
イベントに無事到着する事が出来た。
 長尾線にて活躍する1300形を京急時代に復刻させた「追憶の赤い電車」の定期検査を控えた終了直前の最後のイベントとして「卒業式」が開催され、今回はその「式典」の様式に近いこのイベントに参加する事を関西から決めていたのだった。関東大手私鉄では個人的に好きな会社に入っている京急。
 そこまでこの車両を多く見る

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ACT.11『近代発展の余生』

ACT.11『近代発展の余生』

鉄オタですから

 琴平駅に到着し、看板の順路に従って「高松琴平電鉄」通称・ことでんの玄関口である「琴電琴平」駅に向かう。
 OPの写真はそんな「琴電琴平」での1枚だ。駅の佇まいはJRの「琴平」駅と存在同じくして非常に寺社仏閣たる雰囲気を醸し出しており、「讃岐仏閣最大の施設の最寄駅」としての風格に小さな花を添えた感覚となっていた。参詣駅の佇まい…としては十二分な設計だろうか。
 個人的な話をしてし

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ACT.10『あの日の大地へ』

ACT.10『あの日の大地へ』

気付けば最終日

 青春18きっぷも気付けば最終回を使わなければならない時期になってしまった。
 毎回色んな人の前でカミングアウトする時、
「春の18はとにかく短い」
と言い続けているが職業訓練柄更にその隙を窺うのが難しくなったような気がする。
 最終回はそんな中、少し由縁があって「高松」に向かう事にした。車窓は5時30頃に京都を出発する「甲子園口」行きの普通電車だ。新長田の「文化賞記念イベント」

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ACT.9『終戦、そして安堵』

ACT.9『終戦、そして安堵』

帰ろうよ、そうしようよ

 この時点で、自宅を出てもう何日かという考えの方が自分の脳内を支配している事に気付いた。脳の中に街や細胞たちの居所…のようなものがあれば、きっと彼らは今頃計算機を片手にこの肉体の使用時間と距離を計算しているかもしれない。
 しかしそんな考えとは裏腹に、井原鉄道の金色の車両(確かアート列車だったかな)と、岡山支社の粋な計らいにて湘南塗装のまま残された115系の並びを確認する

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ACT.8『山陽決戦14:11』

ACT.8『山陽決戦14:11』

ここまで

 無事に、新白島から広島まで戻ってくる事に成功した。新白島からは1駅しかなかったが、個人的には青春18の元を少しでも稼ぐ為に…と思えば容易い距離だし、前回のアストラムライン乗車も大きなターニングだった。広島市内に繰り出さないと金銭や日用品を買う所用に行けないのが少し難点かもしれない。
 広島駅で芸備線の写真を撮影した。JR西日本が赤字路線収益を開示し、悪名な方でも少し知られた?感覚のあ

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ACT.7『飛んでけ広島』

ACT.7『飛んでけ広島』

船、乗らないんですか?

 行先を開示せずはぐらかした事、家族にはギリギリまで伝えなかった事、等。ここまでの計画は非常に無策というか無意というか。
 非常に自分にとっては何か頭を数回は捻ったものになった。そもそもの話だ。
 当初はこの福岡県をフェリーで離れて再び大阪南港に上陸する予定だった筈だった。しかし、何かこう自分でも急転換する考えが浮かび始め言い訳ついでに
「家族には船の座席取れなかったと誤

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