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「 猫を抱いて象と泳ぐ 」
小川洋子さんの「口笛の上手な白雪姫」という短編集の感想をnoteに投稿してから1年半ほど経ってしまいました。
このnoteの終わりにも読みたいと書いた「猫を抱いて象と泳ぐ」の感想を今日は書きたいと思います。本当は1年くらい前に読み終えていましたが、すっかりタイミングを逃していました。
この本も、小川洋子さんの綺麗な文章と不思議な世界観に引き込まれ比較的短期間で読み終えました。小川洋子さんの小説
「 赤と青とエスキース 」
帰省した時に母から借りた本。難しく考えないで読めて優しい気持ちになれる本を借りたいって言ったらこの本を貸してくれた。
一枚の絵画を巡る連作短編集。ひとつひとつの短編は独立してるように思えるが、最後まで読むと一本の線として繋がっていく。そこがすごく面白かった。
全体的にロマンチックだなあとは思うけど、ところどころ共感できる現実の部分もあり切なさも感じた。登場人物の弱さや不器用さも、まだ20年ちょ
「 あなたは、誰かの大切な人 」
10月末、秋だけど春みたいな気持ちが良い暖かい日に、家の鍵をなくした。
ちょっとした外出の矢先だった。心あたりがある場所に電話を掛けても交番に行っても、どこにもなかった。
一人暮らしなので鍵がないとどうにもならない。せっかくの日曜日に何をしてるんだろうと落ち込んだ。
そんなわけで突然家に帰れなくなり、充電もギガも瀕死のスマホと財布しか持っていなく、ぼーっとしていてもどんどん落ち込むだ
「 1984年に生まれて 」
長い時間をかけてゆっくり読んでいたこの本。とうとう読み終えた。
1984年に中国で生まれた主人公の軽雲、それより15年以上も後に日本で生まれた私。環境も時代も異なるのに共感できる部分が多々あった。
特に、軽雲が大学卒業を控え将来に悩む序盤のシーンは、現大学3年生の私も痛いほど分かる気持ちだった。
平凡な毎日に少しの不満を持ちつつも、いざ挑戦しようとすると迷ってしまい決断できなくなると