サキモリ

消し炭になった元ゲームシナリオライター。ねことゲームと写真が好き。

サキモリ

消し炭になった元ゲームシナリオライター。ねことゲームと写真が好き。

記事一覧

エンタメはスナックでいいのか?

令和の時代。エンタメの消費スピードがとてつもなく速くなった……と感じる。 消費者として選択肢が多いことはありがたい一方、選択肢がありすぎてむしろ手出しがしにくい…

サキモリ
1日前
1

アルバム

長年育った千葉の実家から徒歩10分ほどのところに、幼いころ祖父母が住んでいた。 祖父は小学4年生の時に他界し、祖母も高校生の時には亡くなってしまったので今はもうその…

サキモリ
3日前
4

とんでもなく贅沢な日光旅行をした話(シェルターガーデン宿泊記)

 関東近郊に住む者にとって、日光は比較的気軽に行ける旅行先だと思う。 おおむね、小学校の修学旅行で初めての東照宮参拝を済ませ、そこから大人になるまでにおそらく1、…

サキモリ
3週間前
4

2024/07/14~07/20

07/14~19日 ここのところ、落ち着かない日々を送っている。 「仕事を変えたから」というのが大きな要因ではあるけれど、そのほかにもなんとなく焦燥感があり、セルフネグ…

サキモリ
2か月前
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Restart

3月末にゲームシナリオの仕事を辞めて、別の業界へ足を踏み入れた。その選択が正しかったのかはまだわからないが、ありがたいことに新しい会社でもそこそこうまくやってい…

サキモリ
2か月前
2

最近のこと

そんな日常を送っています。

サキモリ
11か月前
2

秋の夜更け

ソーシャルゲームのシナリオ書きを長いことやっているけれど、そろそろ潮時かな。とぼんやり考える。 息つく間もない仕事だし、社内にいれば仕事を選ぶこともできない。 そ…

サキモリ
11か月前
1

ゆっくり呼吸ができる場所

お久しぶりのnoteになってしまいました。 仕事が忙しかったり、プライベートで人と会う機会が増えていたりと、理由は色々です。 過去とは地続きで、でもどこか去年までと…

サキモリ
1年前
1

雨がすごい

人はどこにでも行けるようで、 雨ひとつでこんな狭い部屋に閉じ込められ、どこにもいけなくなってしまうのだと痛感する。

サキモリ
1年前

言葉の無力さを知る

何を言おうとしても、どれだけ言葉を尽くしても、私は今この人の力にはなれない。本当の意味で救うことはできない、と思うことが最近あって、人は、言葉は、時に何て無力な…

サキモリ
1年前
3

QUEENは春の季語

日差しが暖かくて、すっかり春も深まってきたなというかんじ。 近藤勇の命日を誕生日とする私にとって春は生誕の季節であり、別れの季節。 祖母のお葬式が誕生日当日に行わ…

サキモリ
1年前
1

主よ、人の望みの喜びよ

サキモリ
1年前
1

怖いもの見たさ

お風呂に入りながら動画見てたら、DJフミヤの事故対応のインタビューが出てきて、ああこの人マジで対応した人だな。っていうリアルさを感じた金曜の夜。うちのゴミ袋は黒だ…

サキモリ
1年前

母親がドアを開ける朝

まだ実家で暮らしていた頃。 わたしは滅多に母に起こされることのない、寝起きの良い娘だったのだけれど、 春のこの季節だけ、何日か例外の日があった。 「○○さんがね、…

サキモリ
1年前
1

才能がない

今から8年くらい前、シナリオライターとしてぽっきりと折れてしまいそうな頃があった。 ちょうど、前の会社を辞めようか考えている頃で、メンタルはもうズタボロだった。 …

サキモリ
1年前
16

手を振るあなたの美しさ

仕事の関係で、4年ぶりくらいに出張をした。 いつもは出張といえば新幹線なのだけれど、今回は空路に頼らざるを得なかった。場所がずいぶん遠い場所だったからだ。 ひと…

サキモリ
1年前
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エンタメはスナックでいいのか?

エンタメはスナックでいいのか?

令和の時代。エンタメの消費スピードがとてつもなく速くなった……と感じる。
消費者として選択肢が多いことはありがたい一方、選択肢がありすぎてむしろ手出しがしにくいなと感じたり、作り手としては「どれだけ頑張っても、作ったものが大きくなっていかないんだよな」と思ったりもする。

最近、スマホ媒体のエンタメ(ゲーム・Webtoonなど)でよく聞くのが、スナックカルチャーという呼び方だけれど、
「スナックの

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アルバム

アルバム

長年育った千葉の実家から徒歩10分ほどのところに、幼いころ祖父母が住んでいた。
祖父は小学4年生の時に他界し、祖母も高校生の時には亡くなってしまったので今はもうその家は存在せず、跡地には伯父と伯母が居を構えている。

私は実家からそう遠くない場所で一人暮らしをしているので、時折その家の前を通りかかるのだけれど、そのたびにふとあの古くて薄暗い昭和の住まいを思い出す。もう、記憶の中にしかない、思い出の

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とんでもなく贅沢な日光旅行をした話(シェルターガーデン宿泊記)

とんでもなく贅沢な日光旅行をした話(シェルターガーデン宿泊記)

 関東近郊に住む者にとって、日光は比較的気軽に行ける旅行先だと思う。
おおむね、小学校の修学旅行で初めての東照宮参拝を済ませ、そこから大人になるまでにおそらく1、2回は旅行の候補先に挙がる。 
 とはいえ「東照宮」と「中禅寺湖」はどちらも駅からそこそこ距離があり、車の免許がない者には選びにくい。
かくいう私も免許がなく、日光に行くたびに行くのは、徒歩でアクセスできる「東照宮だけ」というのが定番にな

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2024/07/14~07/20

07/14~19日
ここのところ、落ち着かない日々を送っている。
「仕事を変えたから」というのが大きな要因ではあるけれど、そのほかにもなんとなく焦燥感があり、セルフネグレクト期に入る前のような雰囲気だ。だいたい緊張感のある仕事を長く続けると、セルフネグレクトに入る……というのが私の今までの傾向で、本当によろしくない。

仕事ではできるだけ感情や制作物に波が出ないように調整する分、ガタガタっとプライ

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Restart

Restart

3月末にゲームシナリオの仕事を辞めて、別の業界へ足を踏み入れた。その選択が正しかったのかはまだわからないが、ありがたいことに新しい会社でもそこそこうまくやっている。(ゲーム会社をやめるに至るまでには、まあいろいろとんでもないドラマがあったんですが、またそれはいずれ)

もともと、誰かと仕事をするのが好きだから、フリーという選択肢はなかった。さぼり癖もあるし、監視の目なしで家で仕事ができる気がしない

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秋の夜更け

ソーシャルゲームのシナリオ書きを長いことやっているけれど、そろそろ潮時かな。とぼんやり考える。
息つく間もない仕事だし、社内にいれば仕事を選ぶこともできない。
そろそろね、40も近いし、働き方も考えないといけないね。

ゆっくり呼吸ができる場所

ゆっくり呼吸ができる場所

お久しぶりのnoteになってしまいました。

仕事が忙しかったり、プライベートで人と会う機会が増えていたりと、理由は色々です。

過去とは地続きで、でもどこか去年までとは違う1年を過ごしています。
趣味にカメラが加わりました。

こちらは東京駅。KITTE の中にあるインターメディアテク。
私が今、1番自分らしく呼吸をしていられる場所。入場無料の博物館です。
古くて美しいが好きな方は是非、一度足を

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雨がすごい

人はどこにでも行けるようで、
雨ひとつでこんな狭い部屋に閉じ込められ、どこにもいけなくなってしまうのだと痛感する。

言葉の無力さを知る

言葉の無力さを知る

何を言おうとしても、どれだけ言葉を尽くしても、私は今この人の力にはなれない。本当の意味で救うことはできない、と思うことが最近あって、人は、言葉は、時に何て無力なんだろう。と何とも言えない気持ちになってしまった。

QUEENは春の季語

QUEENは春の季語

日差しが暖かくて、すっかり春も深まってきたなというかんじ。
近藤勇の命日を誕生日とする私にとって春は生誕の季節であり、別れの季節。
祖母のお葬式が誕生日当日に行われてギャンギャン泣いた小学生時代のことをふと思い出す。
おばあちゃん、孫は37歳になりました。60歳ちょっとで死んじゃうのは早すぎたよ。

そういえば、GWに合わせて執筆用のデスクと趣味で物書きをしようと思ってゲーミングパソコンを買った。

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怖いもの見たさ

お風呂に入りながら動画見てたら、DJフミヤの事故対応のインタビューが出てきて、ああこの人マジで対応した人だな。っていうリアルさを感じた金曜の夜。うちのゴミ袋は黒だったな。

母親がドアを開ける朝

まだ実家で暮らしていた頃。
わたしは滅多に母に起こされることのない、寝起きの良い娘だったのだけれど、
春のこの季節だけ、何日か例外の日があった。

「○○さんがね、亡くなったって」

母が私を起こしに来る時は、きまって緊急性の高いニュースと一緒だ。

そう、としか答えられない私と、うららかな春の日差しと沈黙。

ドアが開く瞬間の気配や、少し沈んだ私の名前を呼ぶ声。今も生々しく覚えている。

母親と

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才能がない

今から8年くらい前、シナリオライターとしてぽっきりと折れてしまいそうな頃があった。

ちょうど、前の会社を辞めようか考えている頃で、メンタルはもうズタボロだった。

まあまあ過酷な働き方をしていたので、新規ゲームのリリースの時は残業を100時間レベルでこなしていた。
お金より睡眠時間がほしくて、書いても書いても納得がいくものが生まれなくて、
こんなゴミを世の中に出すくらいなら死んでしまいたいとそう

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手を振るあなたの美しさ

手を振るあなたの美しさ

仕事の関係で、4年ぶりくらいに出張をした。

いつもは出張といえば新幹線なのだけれど、今回は空路に頼らざるを得なかった。場所がずいぶん遠い場所だったからだ。

ひとりで飛行機に乗るのも久しぶりで、
朝5時過ぎの電車の中では、眠気を感じることもできず、終始そわそわしていた。

ターミナルはどこだったかな。
荷物の重量制限は大丈夫だろうか。
チェックインは、何時からだった?

早朝のほとんど人の乗って

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