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妄想なのか現実なのかわからないことを綴ります。

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記事一覧

【一日一捨】 UVカットパーカー

旅先の沖縄で買った。 当時つきあっていた彼女と夏の終わりに行った沖縄は、まだ全然夏の終わりなんかじゃなく、日差しはじりじりと痛いくらいだし、レストランに入ればエ…

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3時間前
1

【一日一捨】 Macの箱

箱が捨てられない。 ただの梱包物としての箱ならば躊躇なく捨てられるのだけど、玩具の箱なんかは、いつかいらなくなったとき誰かに上げたり売ったりするときに箱があった…

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1日前
3

【一日一捨】 クライミング選手権の扇子

当時、会員だったスポーツジムに小さなボルダリングのスペースがあった。自分ではやらないけど、誰かがやっているのを見てるのは結構楽しくて、ぼんやり眺めていたらトレー…

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1日前
1

【一日一捨】 リラックマのペットボトルカバー

旅先のコンビニで買ったペットボトルの麦茶のおまけについてきた。 これはいらないなあと思ったけど、麦茶が飲みたかったので仕方なく買った。 コンビニのイートインのゴミ…

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2日前
1

【一日一捨】 これ

名前はなんていうんだろう。正式名称を知らない。ネットに入ったみかんの留め具。いつだったか、仕事で地方に行ったとき、前乗りしていたカメラマンの藤原君がネットに入っ…

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3日前
1

【一日一捨】 文学フリマのトートバッグ

文学フリマはわりと初期の頃から出店していたけれど、ここ数年はすっかり規模が大きくなってしまった。おっさんがひとりで本を売っていても誰も立ち止まってくれない。目を…

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4日前
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【一日一捨】 ユニクロのTシャツ

映画のエキストラに参加したことがある。 街中で主人公とその敵対するグループとの乱闘が始まり、なんだなんだと集まってきて乱闘を遠巻きに見物する野次馬たちの役どころ…

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5日前
2

【一日一捨】 出張パンツ(福岡)

わりとゲンを担ぐほうだ。 ゲンを担ぐパンツといえば勝負パンツが有名で、元はと言えばこのパンツもどちらかというとそっち方面の動機で使い始めたのが最初だった。出張の…

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6日前
2

【一日一捨】 マグカップ

前の会社に勤めていたときに忘年会のビンゴで当たった。色違いの同じのを同じ課の沢村さんが当てて、ペアカップみたいでなんとなく嬉しかった。今、思い返せばキモい。最初…

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8日前
1

【一日一捨】 男装ホストクラブの名刺

後輩の間宮君が「一緒に行きましょう! すごく楽しいですから!」と誘ってきて、一度だけ行った。お気に入りの子がいるという。間宮君が言うには、男装ホストクラブはその…

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8日前
2

【一日一捨】 アルコール消毒ジェル

コロナが始まった年に買ったジェルタイプの消毒用アルコール。 あの頃は何もかもが不安でちょっと外に出るだけでも怖くて家に閉じこもっていた。仕事は完全リモート。誰と…

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10日前
1

【一日一捨】 リステリン

道下君という年下の知人がいる。友人と呼んでいいのかどうかはわからない。道下君はそこそこ名のある企業に勤めていて、イケメンで女の子にモテて、まあまあチャラい。僕と…

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11日前
3

【一日一捨】 根付け

もう10年以上昔のこと。近くの公園で開催されたフリーマーケットで、僕は文学フリマで売れ残った自作の小説を売っていた。隣のスペースでは、ちょっと年齢不詳なお兄さんが…

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11日前
1

【一日一捨】 Tシャツ

身体をこわして1年ほど病院に通っていたことがある。 2ヶ月に一度、病院に行き、血液検査をして薬を処方してもらう。採血室には、何人かの看護師さんがいるのだけど、その…

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12日前
1

【一日一捨】 香水の瓶

何年か前にうちでホームパーティー的なことをした。 そのとき友達が連れてきた役者の卵だという男の子がすごく良い匂いで、聞けばユニセックスの香水らしいのだけど、なん…

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2週間前
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【一日一捨】 バスタオル

何年か前、学生時代の友人・安浦が泊まりに来たときに買ったバスタオル。 別に男友達なんだから、わざわざ新しいの買わなくてもよくない? 彼女が初めて泊まりに来るとか…

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2週間前
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【一日一捨】 UVカットパーカー

【一日一捨】 UVカットパーカー

旅先の沖縄で買った。
当時つきあっていた彼女と夏の終わりに行った沖縄は、まだ全然夏の終わりなんかじゃなく、日差しはじりじりと痛いくらいだし、レストランに入ればエアコンがガンガンにきいていて寒かった。前に沖縄に行ったのはたしか子供の頃の家族旅行だったのだけど、そのときは日焼けなんて気にもしなかったし、エアコンの風を寒いなんて感じこともなかった。地球温暖化の影響か、それともただの加齢か。着替えはTシャ

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【一日一捨】 Macの箱

【一日一捨】 Macの箱

箱が捨てられない。
ただの梱包物としての箱ならば躊躇なく捨てられるのだけど、玩具の箱なんかは、いつかいらなくなったとき誰かに上げたり売ったりするときに箱があったほうがいいんじゃないかと思って捨てられない。旅先でお土産に買ったおそらく代理店がきちんと入ってると思われる小洒落れたデザインの箱も捨てられない。いい紙使ってるなあとか、これ箔押しじゃんとか。そして、Macの箱はとにかくデザイン的に洗練されて

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【一日一捨】 クライミング選手権の扇子

【一日一捨】 クライミング選手権の扇子

当時、会員だったスポーツジムに小さなボルダリングのスペースがあった。自分ではやらないけど、誰かがやっているのを見てるのは結構楽しくて、ぼんやり眺めていたらトレーナーの岡崎さんに「やってみます?」と声をかけられた。岡崎さんは日に焼けて余分な脂肪がいっさいついてない筋肉質の、いかにもスポーツジムのトレーナーという感じの女性だ。ジムに通っていて言うのもなんだけど、男女問わず体育会系の人と話すのはあまり得

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【一日一捨】 リラックマのペットボトルカバー

【一日一捨】 リラックマのペットボトルカバー

旅先のコンビニで買ったペットボトルの麦茶のおまけについてきた。
これはいらないなあと思ったけど、麦茶が飲みたかったので仕方なく買った。
コンビニのイートインのゴミ箱にそのまま捨ててしまおうかなと迷ってるところに、営業回りの途中らしきサラリーマン2人組がやってきた。先輩らしき片方が僕と同じ麦茶を買っていて、僕と同じようにおまけのペットボトルカバーをゴミ箱に捨てようとした。それを見た後輩の方が言った。

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【一日一捨】 これ

【一日一捨】 これ

名前はなんていうんだろう。正式名称を知らない。ネットに入ったみかんの留め具。いつだったか、仕事で地方に行ったとき、前乗りしていたカメラマンの藤原君がネットに入った八朔を買って取材先のキャンプ場に持ってきた。それがこの留め具で留められていた。

「これ、懐かしくないですか。来る途中の八百屋さんで見つけたんですけど」
「なにこれ、久しぶりに見た!」
「懐かしいー!」
「最近はみかんもネットに入ってない

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【一日一捨】 文学フリマのトートバッグ

【一日一捨】 文学フリマのトートバッグ

文学フリマはわりと初期の頃から出店していたけれど、ここ数年はすっかり規模が大きくなってしまった。おっさんがひとりで本を売っていても誰も立ち止まってくれない。目を引かない。ものすごい美人やものすごいイケメンが本を売っていたら、通りかかったお客さんは「おっ…」と立ち止まってくれるだろうにな。

というような話をゴールデン街のバーで話していたら、カウンターの隣に座っていたコーちゃんが「わたし、売り子して

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【一日一捨】 ユニクロのTシャツ

【一日一捨】 ユニクロのTシャツ

映画のエキストラに参加したことがある。
街中で主人公とその敵対するグループとの乱闘が始まり、なんだなんだと集まってきて乱闘を遠巻きに見物する野次馬たちの役どころだ。
早朝に集められた数十人のエキストラは助監督さんの指示でだいたいの立ち位置を決められる。僕は結構いいポジションを獲得した。最前列だ。
それじゃテストいきましょうかということになったとき、
「ちょっと待って。そことそこ…」
カメラマンが待

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【一日一捨】 出張パンツ(福岡)

【一日一捨】 出張パンツ(福岡)

わりとゲンを担ぐほうだ。
ゲンを担ぐパンツといえば勝負パンツが有名で、元はと言えばこのパンツもどちらかというとそっち方面の動機で使い始めたのが最初だった。出張のときに履いていくパンツ。出張の夜、ちょっとドキドキするようなことがあったときにも恥ずかしくないパンツ。

というわけで、福岡出張のときに気合いを入れて履いていった。
中洲の夜はしかし特に色っぽいことはおきず。むしろ本分の仕事の方が思いもかけ

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【一日一捨】 マグカップ

【一日一捨】 マグカップ

前の会社に勤めていたときに忘年会のビンゴで当たった。色違いの同じのを同じ課の沢村さんが当てて、ペアカップみたいでなんとなく嬉しかった。今、思い返せばキモい。最初のうちは彼女も会社で使っていたけれど、そのうち持って帰ったのか見なくなった。ペアカップみたいで嫌だったのかもしれない。僕はなんとなくそのまま使い続け、残業しながらよくこれでコーヒーを飲んだ。会社を辞めたときに机の私物はほとんど捨ててしまった

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【一日一捨】 男装ホストクラブの名刺

【一日一捨】 男装ホストクラブの名刺

後輩の間宮君が「一緒に行きましょう! すごく楽しいですから!」と誘ってきて、一度だけ行った。お気に入りの子がいるという。間宮君が言うには、男装ホストクラブはその名の通りキャストさんはみんな男装した女性で、お客さんも基本は女性なのだが、男性客もOKで入店を断られたりはしない。そのあたりは本当のホストクラブとは違うのだそうだ。知らなかったのだけど、たいていのホストクラブは男性客は入店を断られるらしい。

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【一日一捨】 アルコール消毒ジェル

【一日一捨】 アルコール消毒ジェル

コロナが始まった年に買ったジェルタイプの消毒用アルコール。
あの頃は何もかもが不安でちょっと外に出るだけでも怖くて家に閉じこもっていた。仕事は完全リモート。誰ともリアルで会わない日々。ちょうど付き合い始めたばかりの彼女がいたけれど、怖くてなかなか外では会えなかった。だったらということで、うちに来てくれたときにこのアルコールで消毒してもらおうとしたら、ジェルタイプはなんだかベトベトして気持ち悪いって

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【一日一捨】 リステリン

【一日一捨】 リステリン

道下君という年下の知人がいる。友人と呼んでいいのかどうかはわからない。道下君はそこそこ名のある企業に勤めていて、イケメンで女の子にモテて、まあまあチャラい。僕とは正反対の性格だし、年もだいぶ離れているけれど、なんとなく気が合い、道下君も僕に懐いてくれて、ときどき一緒に飲んだりしている。たまにうちに来ることもある。去年の末にもわりと遅い時間に「近くで飲んでました。今から行ってもいいですか?」と突然L

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【一日一捨】 根付け

【一日一捨】 根付け

もう10年以上昔のこと。近くの公園で開催されたフリーマーケットで、僕は文学フリマで売れ残った自作の小説を売っていた。隣のスペースでは、ちょっと年齢不詳なお兄さんがアクセサリーや小物を売っていて、せっかくのお隣さんだから何かひとつ買おうかと、木材を加工した手作りらしきその根付けを買った。
「それ、ラッキー根付けっす。きっといいことあるっすよ!」
「じゃあ、キーホルダーにしようかな」
お兄さんは「じゃ

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【一日一捨】 Tシャツ

【一日一捨】 Tシャツ

身体をこわして1年ほど病院に通っていたことがある。
2ヶ月に一度、病院に行き、血液検査をして薬を処方してもらう。採血室には、何人かの看護師さんがいるのだけど、その中に、田川さんというちょっとキツい感じのベテラン看護師さんがいた。田川さんは、いつもよけいなことは話さず、もちろん笑顔を見せたりすることもなく、でも、腕はたしかで、針を刺すときも抜くときも痛いと感じたことは一度もない。あまりに上手いので、

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【一日一捨】 香水の瓶

【一日一捨】 香水の瓶

何年か前にうちでホームパーティー的なことをした。
そのとき友達が連れてきた役者の卵だという男の子がすごく良い匂いで、聞けばユニセックスの香水らしいのだけど、なんだか胸の奥をくすぐられるような、女性的なとても甘い香りだった。それまで香水なんて使ったことはないし興味もなかったんだけど、僕はその香りがとても気に入ってしまい、ブランド名を教えてもらって、六本木までわざわざ買いに行った。香水を一瓶全部使い切

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【一日一捨】 バスタオル

【一日一捨】 バスタオル

何年か前、学生時代の友人・安浦が泊まりに来たときに買ったバスタオル。
別に男友達なんだから、わざわざ新しいの買わなくてもよくない? 彼女が初めて泊まりに来るとかならわかるけど。脳内で自問自答したけれど、彼女が泊まりに来るからバスタオルを新調するっていうのは、もし自分の使ってるタオルを貸して「臭い」って思われたらどうしようという理由によるものだけど、男友達の場合はそれだけではない。仲良しとはいえ、安

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