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あの口論動画のその後【2024年5月 京都・八坂神社の一件】1億1999万人がミスリードされたこと■晒し、集団私刑、誤情報/ニセ情報による攻撃、レイシズム、脚色誇張言動による信用毀損および風評被害など人権侵害問題に関心を寄せるすべての方へ■住所流出や殺害脅迫まで◎随時更新中


お知らせ

かなり長文化してきたため、要約版作成や記事分割を含めたリニューアルを計画中です。また、ゆくゆくは別プラットフォームにて英語版も展開します。

注目の追加情報

【2024年8月 情報筋によるガイド主張】
ある女性によるナンパや素行不良嫌疑に関連して、藤野氏協力者が「警察に呼ばれて要注意人物になっている」と吹聴していた件について事実無根と否定

【2024年7月 情報筋によるガイド主張】
ある女性によるナンパや素行不良嫌疑について、複数証言をもって事実無根と否定

【2024年7月 情報筋によるガイド主張】
藤野氏が主張する注意直後の第一声が「オマエ、うるさい」であったことについて、事実無根と否定



はじめに


こんな方々にぜひ

  • 「無知でフザけて遊んでる訪日客とウソの作法を教えた悪質外国人ガイド」「注意したら逆ギレ」といった理解で止まっている方々

  • 報道や世論に違和感を感じてきた方々

京都・八坂神社の件とは

 2024年5月23日夜、京都市東山区に位置する八坂神社において、外国人ガイドが率いるツアー客4名のグループの参拝行為をめぐって、日本人女性(Xアカウント名:藤野)が注意。その後に撮影された口論の様子を映す動画が同撮影者の手によって公開されるとともに、協力者らとガイドをおとしめようと連携して虚偽の情報を発信していた様子がXにで"ライブ配信"された。
 撮影者の当初の主張「次々と鈴の緒を柵に叩きつけて遊びながら参拝していた外国人を注意したところ、多人数から罵られ続けた(6月4日 AbemaTV発言では合致せず)」をマスコミは裏付けなく流して事実認定された格好となり、Xで「八坂神社」を検索すると、ガイドをおとしめる虚偽の情報や、外国人排斥派によるレイシズム発言で埋め尽くされた。

★公益(経緯確認)を目的としてスクショ掲載

悲劇のヒロインかと思いきや……

 口論動画中にて、撮影者が煽って口火を切りながらも、ガイド男性も日本語で罵声を発していた事実があったため、外国人排斥派に火をつけるかたちとなる。代表的なマスコミの切り口は「迷惑行為を注意したが逆ギレ」といったものだ。

■共同通信47ニュース/京都の地元紙・京都新聞 5/27
藤野氏主張の「たたきつけた」を流用 誤報の責任をどう取る


■「日刊ゲンダイ」5/31


問題の整理

  • ガイドがどんな行動を取ったにしろ私刑は憲法31条で禁止されている

  • 「晒しでリベンジ」を許さない社会のあり方

  • 顧客でもない限り苦情を申し立てたからと謝ってもらえるとは限らない

  • 苦情の対応に何を求めるのか

  • 「規範を逸脱している」とみなす価値観には個人差がある場面や状況からがあるが、悪意のないイレギュラーな参拝はまさにこれに該当する

  • ある人の考える注意が必ずしも正当性を有するとは限らず、「注意する側」を振りかざすことには無理がある

  • 「私はしっかり行動していました」という反論もまた一つの有効な反応

  • 無関係な動画の流布など印象操作に多くが惑わされた

  • 偽情報、誤情報にあふれたソーシャルメディア

  • 女性撮影者自身のテレビ発言からも、にわかに信じがたい初期投稿「次々に鈴緒を柵に叩きつけて遊びながら参拝していた」

  • 不慣れな訪日客には寛容な姿勢で接するべきではないか(特に八坂神社の鈴は鳴らしにくい)

  • カメラを向けているからこそガイドやツアー客の感情が高ぶった

  • オーバーツーリズムは騒動には無関係

八坂神社の鈴はひとあじ違う

苦情を申し立てた側のツアー客に対する寛容性が大きな論点だが、八坂神社本殿ならではの事情を知っておくと問題の見え方が変わってくる。

八坂神社本殿(文化遺産オンライン)


インバウンド観光業従事Aさんに話を聞いたーー

 まあ、あそこはちょっと厄介なんですよ。この仕事を始めてから気づきましたけどね。業界関係者なら誰でも知ってるのでは?

①振り方、②鈴の音、③柵に当たる音と、3つの要素がありますが、一連の騒動ではそれがゴッチャになっている印象を受けました。主張や証言が曖昧だったので仕方がないですが、曖昧な「音」という表現が先行してました。あの出回った動画の影響もあり、音が大きかったのかと人々に印象を与えたようです。

 「柵に当たる」といってもイメージしにくいと思います。柵の前に立って上を見上げると、若干ですが鈴緒は柵の上方内側についていることが見て取れます。その証拠に垂らした状態では鈴緒は柵に対してやや前方に垂れ、最初から柵に接触しています。つまり手を鈴緒から離すと、元の位置に戻ろうとする力が作用するものの、柵があるため当たりやすいというわけです。
 そして鈴緒の下端付近に付いている、文字の刻まれた六角柱状の木製部分(桐枠)もポイント。鈴緒も桐枠も重くて太い。その重厚な趣向があだとなって、インバウンド客のみならず苦労することがあります。鈴緒全体の重さと柵への近接、それが要因となって重みが原因で離したタイミングでそのままゴンと当たってしまうことが悪意なく起こりえますし、実際にたくさんのお客さんが当ててしまうケースを見てきました。ボールを投げる動作で考えてみましよう。すぐ体の前に壁があると腕を振り切れません。同様に八坂神社本殿では柵あるために前方に振り切らないほど前方の可動分が少ない。その制約のなかで前後に振って鈴に当てる。まるでドラのようにです。重くて太い鈴緒に対して主にしならせることだけで力を伝えるのは日本人でも手を焼く場合があります。
 こうした事情により、最後に当てないためにはそっと手を離す必要があります。日本在住者ならちょっと言われてたら勘が働きますが、「日本どころかアジアも初めて」といった観光客が音を出してしまうのは、やはり温かいまなざしで見つめてあげてほしいものです。

 次に鈴の音の話を。当たる当たらないとは別に、重たいので老齢者のみならず苦労することは珍しくありません。誰しも鳴らしたいものですよ、日本人でも訪日客でも。だからみんな頑張る。鈴と鈴緒は一体化あるいは接触しているのが普通。八坂本殿は、鈴緒と鈴が接地せずに紐状のものでつながり、鈴が鈴緒から見て奥側にある。振るだけでは鈴に力は伝わらない。そのため物理的に当てる感じ。小さなお寺の鐘のイメージ。鈴に当てて音を出す。方向なんか意識せずに軽く揺らすと音が鳴る一般的なつくりとは違います。振って鳴らすというより、前後に振って鈴緒上部で鈴に当てて音を出す。コツがいりますね。重い重厚な趣向の鈴緒で力を伝えてしならせて、若干離れてた鈴に当てるのは若い日本人でも苦労する場面が多くあると思いますよ。初訪日の高齢者が苦労したのは当然です。八坂本殿だとかなり若い人でないと「鳴らしすぎ」がそもそも発生しにくい造りになっています。

 こうした構造的な特徴は伏見稲荷などと比較し大きく異なります。他の神社では通常起きない出来事です。悪意をもって当てるというのは泥酔した人物くらいしかありえず非現実的。数千人を見てきましたが、ワザとなんて一人も見たことありません。

 日本の「しめやかさ」はすぐには分かってもらえるものではなく、どうしても賑やかに元気よくなりがちなんですね。「ハイハイもう十分!」と思うくらい鳴らすことが珍しくない。担当したことはありませんが中華系も派手になりがち。文化の違いでしょうね。八坂神社本殿でそれこそ騒がしいくらい鳴らす中華系訪日グループ(ガイドなし)には注意したこともあります。別に謝ることもなかったのですが、ひと言ふた言でその場を後にしました。それで何か憤りを覚えたとかはなかったですし、納得がいかないからとついて回るようなことはしませんでしたね。とはいえ、この辺りは職業柄と言いますか、慣れていますので一般の方とは違った反応かもしれません。

 老齢の訪日客が苦労してうまく扱えなくても体力と構造を考慮してあげるのがホスピタリティというものではないでしょうか。事情を知らない一般の方が見ると「けしからん!」となるのは理解できますが、一歩相手に踏み込んで「一生懸命だったり慣れてないだけだったりするのかな」と思う心の余裕があれば対応は違っていたと思いますね。一定の寛容なまなざしをもって接することが大切だと思います。

動画に関しては、もちろんガイドが最後に声を荒げたのは控えるべきでしたが、極限の状況ですからね。おそらくは大したことない行為で数分間ついてこられて、カメラも向けられて。「英語話せますか」で「差別ですか」と仰天するような返しをされて。何とか冷静を保っていたところを女性が「rudeはお前やと」とケンカ腰で煽られてキレちゃったんでしょうね。察するものがあります。 
 ただ、よく言われたような「逆ギレ」ではないですよ。なにより、あの切り取りはアンフェアかなと思いました。撮影者が不快に思ったにしろ、あの仕打ちはないですよね。動画画像なしで「こんなことがありました」って投稿だけでよかったんじゃないですかね。(2024年8月)

桐枠とは
https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E9%88%B4%E7%B7%92/
鈴をの根元にある木製六角形状の部分


口論動画のほぼ全発言(口論前の参拝時の動画は現時点ないが、ガイドは日本人撮影者がスマホを向けていたと証言)

  • 2024年5月23日夜

  • 京都市東山区/八坂神社境内

  • 日本人女性撮影者

  • イギリス人男性ガイド

  • 顧客は4名(顔が出たのは男女1名づつ)The Times インタビューによりグループサイズが明らかに

  • アメリカアクセントの居合わせた女性

 <日本語>
撮影者:<私がなぜ怒ってるかも伝えてないですよね
男性客:Enough. Enough. Enough. Get out of my sight.(もうたくさんだ。どっか行ってくれ
ガイド: Yeah, okay. Now. Do you speak English? Do you speak English? Do you speak English? <英語しゃべれますか?>(分かった。それじゃあ、英語は話せますか?英語は話せますか?英語は話せますか?<英語しゃべれますか?>
撮影者:<Google翻訳があるじゃないですか。あなた日本語もできますよね
ガイド:<8年ここに住んでます
撮影者:<ああ、はい、いや、そういう問題じゃない
ガイド:Can you leave us alone, please? Could you please leave us alone?(放っておいてくれますか。放っておいてくれませんか
撮影者:<今の発言て…
ガイド:Could you please leave us alone?(放っておいてくれませんか
男性客:Call the police.(警察を呼んで
撮影者:<英語ができないことを理由に私を虐げたじゃないですか
ガイド:Can you leave us alone, please?(放っておいてくれませんか) 
撮影者:<差別ですよね
★理解に苦しむ発言で口論はエスカレートしてゆく。
ガイド:Can you leave us alone, please?(放っておいてくれませんか

 以下同時
-ガイド:<何が差別?何が差別?
-撮影者:<なぜここで…

 以下同時
-ガイド:<何が差別?
-撮影者:<英語が喋れるかが必要になるんですか?私に

女性客:What's happening? 未確定
男性客:Why does she want to… 未確定
撮影者:<8年住んでるんですよね
ガイド:Can you leave us alone, please?(放っておいてくれませんか
撮影者:<日本語出来るじゃないですか
ガイド:<いや、日本人と結婚してますよ
撮影者:<いやだから日本人と結婚して…

以下同時
-女性客:It’s not his fault, I misunderstood and I made it too loud. It’s not his fault.(彼のせいじゃない。私が分かっていなくて大きく鳴らしすぎたの。彼のせいはじゃない
-ガイド:Can you leave us alone, please?(放っておいてくれませんか

男性客:Call the police. Call the police.(警察を呼べ、警察を呼べ
女性客:Yeah,come on, then.(そうね、じゃあ、そうして
撮影者:<呼んでもらっていいですよ
ガイド:If you continue… You are being very rude. Leave us alone.(そのまま続けると…。今とても無礼な振る舞いですよ。放っておいて
★「この調子で続けるなら警察を呼びますよ」と続けるところ、言葉を飲んだ?

撮影者:<Rudeはオマエや
★この発言でガイドの堪忍袋の緒が切れた
女性客:Good bye.(さよなら
ガイド:<何がオマエ
撮影者:<理解してるやん
ガイド:<何がオマエ
撮影者:<日本語理解してるやん
ガイド:<何がオマエ
撮影者:<日本語理解してるやん。大事に扱えって言ってる
ガイド:<うっせーなオマエ、黙っとけ。うるせーオマエ
撮影者:<これ別に逆に私が警察に出しますよ
ガイド:<マジでうるさいな、オマエ、マジでうるさいな
 
背後で女性客が他の客に説明するふうに発した言葉
I banged the rope loudly. You know what I did to the rope?  I was banging on the side too vigorous(ly) (鈴の緒で音を出しすぎた。私が鈴の緒にした動作は分かる? 側面を強く鳴らしすぎた
重要★遊んでいたり、意図的に柵に叩きつけたりしていた認識は読み取れない。また、当該女性客以外は、音が大きかったことを認識してない様子。ここから「グループが一体となって次々と叩きつけて遊んでいた」を明確に否定できる。
 
ガイドと居合わせた女性
★この女性は本殿前のやり取りまで見ずに一部だけ見ていた可能性大。
ガイド:Do you understand this? I have no idea what’s going on.(この状況を理解できます?一体どういうこと?
★言葉ややり取りが理解できないというよりも、「なぜこんなことになってる?」の意味合い

以下同時
-居合わせた女性:I think she just said that being very disrespectful to the..(とても無礼だと彼女は言ったと思う
-ガイド:'Cause the customers are like…(それというのもお客さんたちは…

ガイド:But they were not, they were not.(でも、違う、そんなことはなかった
居合わせた女性:I thought it was kinda rude.(ちょっと無礼かなと思った
★itが指している範囲は不明
ガイド:The lady … (女性は…) 未確定
居合わせた女性:I mean being disrespectful(失礼な振る舞いがね
男性客(非ネイティブ):We were (un)disrespectful ? We were disrespectful ? (私たちが無礼だったって? 無礼だった? )
居合わせた女性:It’s sacred, It’s sacred(神聖だから。神聖だからね)
ガイド:It's not. Because the lady… (そうじゃなくて、女性は…
ガイド:No, No, No. (そういう話じゃない
居合わせた女性:Maybe someone who is Buddhist(Shintoist) and this is sacred space for them, maybe they're offended that it was. You know, I'm saying is he should translate and say I'm sorry for disrespecting.(神道を信仰している人かもしれない。ここは神聖な場所だし、気分を害したのかもしれない。ガイドの方は通訳して、敬意を示していなかったと謝るべき
ガイド:We did it already, numerous times. (私たち、すでに何回も謝りましたよ
女性客:We are very sorry. We made a mistake.(みんな申し訳ないと思ってる。私たちは間違ってしまった
男性客:Bye, bye, okay, let's go.(じゃあね、行こうか
居合わせた女性:But don't be rude to her.(それでも彼女に失礼に接しないで
ガイド:We don't. Just telling her "Leave us alone" .(失礼には接してない。「構わないで」と言ったまで)
別の女性客:Because she is following us, and we don't need it.(彼女がつけ回すから。やめてほしい
女性客②:We are wasting time.(時間の無駄よ
ガイド:We don't mind having warnings.(僕たちは注意を受けること自体は何とも思ってないから
ガイド:Anyway(ところで
ガイド:<次やったら警察に報告しますよ
撮影者:<いや、今呼んでいいですよ>
ガイド:<これ消してください>
撮影者:<いや、今呼んでいいですよ
ガイド:<うるさい、オマエ…
撮影者:<ツイッターあげます
ガイド:<オマエの名前はなんですか
撮影者:<オマエ…"オマエの名前はなんですか"?
ガイド:<うるせいオマエ、消えろ
以上

多数から罵られた?
ここまで見て分かるとおり、「多数から罵られた」との描写は適切でないことが分かる。

誰も指摘していないポイント
撮影者は「オマエ」とケンカモードの口火を切ったが、ガイドは一度足りとも母国語で荒げた言葉使いをしなかった。
 

その後の流れ

  • 撮影者(藤野氏)は帰宅後、Xに動画をあげ(肖像権侵害)、協力者らと特定を進めた

  • 住所はツアーサイトから分かったようだが、公に知り得る情報でも拡散することはプライバシー侵害に相当する

  • 「違法ガイド」など間違った情報で信頼失墜を集団で進めていた

  • 「次々に鈴の緒を柵に叩きつけながら遊んでいた」とその後に虚飾と判明した情報を投稿するとともに、同じく誇張と判明した振り回す動画を例として示した

  • 新聞テレビ含め、投稿内容を藤野氏の主張としてそのまま流し、事実認定されて「迷惑行為」とくくられた

  • トリップアドバイザーに殺人脅迫が掲載。93いいね

間違いやズレた論点、レイシズムで埋め尽くされたSNS★独り歩きした「迷惑行為」「悪質ガイド行為」

 SNSは必ずしも一般の人たちの意見をのぞける場所ではなく、特定の思想を持つ人々が連携プレーによって、簡単に「いかにもそれが多数派」のような投稿をびっしり埋めたり、フェイク情報やミスリードを発信したりできる。昔あった2chと同じ。思想ならずともステマでおなじみの手口だ。

 明らかに事実と異なる意見やミスリードを掲げて擁護にする声であふれていたが、興味の喪失も同時進行したと見られ、6月前半をピークに時間を追うごとに沈静化が進んだ。

間違った情報(名誉毀損に該当する箇所あり)やズレた論点一覧

  • 違法ガイドだ、闇ガイドだ(2018年からガイド資格は不要。”ライセンス”という表現もそぐわない)

  • 旅行業法違反(旅行業の基本は宿泊と運送。街歩きツアーには不要。また宿泊ありでもガイド料金のみ徴収している限りは案内業には不要。予約代行[立て替え]も同様) ※本記事筆者は国内旅行業務取扱者資格を保持

★公益(経緯確認)を目的としてスクショ掲載

旅行業法について理解のない人物
旅行業法について理解のある人物がいさめた


  • 会社登記なし、違法ツアー会社だ(個人事業主制度はご存じか)

  • 脱税(根拠は?)

  • 事案以降に出現し始めた真偽不明のトリップアドバイザー低評価レビューについて問題視する声を上げず容認と見えなくもなかった(ほとんどが事案以降に記述されたもの)

  • ガイド男性の謝罪動画へのリンクがあると記載する、ガイド本人を名乗るのインスタアカウントが流布 同リンクは無関係なゲーム系サイトへのもの

  • ある女性が、ガイド男性のナンパや素行といった真偽不明の一連の情報を投稿

女性側/2024年6月、ガイド男性のナンパや素行不良についてXで投稿を開始。「飲み屋で男性から声をかけられた」「男性はナンパを繰り返している」「しつこく付きまとわれた」「神社で騒いでいた」「ケガをさせられた」などと糾弾。

ガイド側/2024年7月、情報筋からの確かな証言では事実無根を主張。
「飲み屋で男性から声をかけられた」については、複数証言が女性主張を否定。

  • あの振り回す動画を当該客らだとミスリード

  • 藤野氏の投稿「次々と鈴の緒を柵に叩きつけて遊びながら参拝していた」

  • 藤野氏の投稿「多数に罵られていました」

  • 本殿が破壊された(痕跡は?)

  • 迷惑・不敬・悪質は実質なかったにもかかわらず事実認定 。「暴れた」「狼藉」などの類似表現も同様

  • 「教会モスクで~(とんでもない行為を挙げて)したら」と本件と比較して大げさすぎる例を列挙

  • 靖国神社の件と同じだと的外れな一般化

  • 感情優先でガイド男性のキレた発言を問題視(藤野氏が「rudeはオマエや!」で声を荒げた。ガイドの罵声は晒しを正当化しない。口論して熱くなれば両者そんなものである)

  • 単に意思疎通を目的として聞いたDo you speak Englsih? でガイド男性を差別主義者扱い

  • 注意に応じなかったのだから自業自得(どんなに正当な注意であっても晒しを正当化しない)

  • 八坂神社は被害届を出すべき(被害がなかったので出す必要がない)

  • 神社や行政は対応を(裁くのは司法。日本は法治国家)

  • 単なる外国人ヘイト表明の場となった ■全投稿者が名誉棄損対象、数千人単位か

  • オーバーツーリズム論へ誘導(当日を発端とする一連の出来事とは無関係)

 レイシズムを理解する教育と論理的思考、この2つの教育が決定的に欠落していることを物語るエピソードといえる。

法律運用の早見表

総務省資料:デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会ワーキンググループ事務局

インターネット上の偽・誤情報の流通・拡散に適用され得る 既存の法制度(例)

https://www.soumu.go.jp/main_content/000945918.pdf


ほとんどのメディアも世論もブレブレだった

 さて、あのガイドの罵声は確かにショッキングだったが、実は見るべきポイントはそこではなかった。また、鳴らし方も罵声も注意も、あの動画に映ってない境内での出来事も、事実を把握する上で重要なだけであり、それによって撮影者が受けるペナルティが変わる性質のものではない。境内の出来事では傷害等もなく、詰まるところケンカ両成敗の口論。当初の京都市もこの姿勢だったことを覚えている方も多いと思う。ただ、誇張したコメントをしていなかったか否か知る上で、つまり真実性や虚飾性を測る上で、非常に大切な要素となる。

 後述するが、女性は参拝時にもスマートフォンを向けていたとのガイド証言もある。参拝時の動画がなかったと考えることのほうが非合理的ではないだろうか。もっとも好都合なようにインパクトを狙って編集し、またのちに脚色と判明した文言「次々と鈴の緒を柵にたたきつけて遊びながら参拝していた外国人を注意したとこと、多数から罵られました」のほうが効果的であると判断し、"不都合な真実"(未公開映像)は公にしなかった可能性も排除できない。

 見落としがちだが、今回の最大の論点は境内の外で起こった。それは、特定、拡散、偽計業務妨害疑惑、名誉棄損、レイシズム、集団ネット私刑といった一般SNSユーザーを含めた一連の行動だ。罵声などは感情的に撮影者になびくようにするための"舞台装置"でしかなかったということ。皆がそこに惑わされていた。

このnoteでゆっくりと、解き明かしていきたいと思う。


14大ポイント

◎晒しと住所拡散は基本的人権の侵害に相当。公に知り得る情報であっても悪意をもって拡散することはプライバシー権の侵害

◎「悪質で意図的な迷惑行為をした外国人」という前提を藤野氏自身が否定(6月4日 ABEMA TV:番組リンクや書き起こしは本文中にて)

◎協力者らによる事実無根の嘘に彩られたX

◎ゆがんだ社会正義に突き動かされた、本人および協力者らによるゲーム感覚さながらの集団的私刑とネットリンチ【ネット上で巻き起こる誹謗中傷や殺人脅迫を目の当たりにしても静観を求めることなく、むしろ犬笛を吹き煽った藤野氏】

◎良心の呵責を微塵も感じさせない藤野氏”側近”は「転居先の再特定(ストーカー規制法牴触)」という、どう捉えたらよいのか理解に苦しむ怖い”冗談”をほのめかす。藤野氏ら会話参加者も問題視せず(情報提供者談)


◎「ロビイストが支持を申し出る」「議員や神社界の支持を求める声が上がる」といった、きな臭い雰囲気が見られた

◎協力者らと連係して「違法ガイド」など嘘八百をでっちあげ業務妨害疑惑、集団私刑

◎ガイドの女性関係など到底無関係な話を持ち出して(ガイド側は事実無根と主張)名誉棄損と営業妨害を集団的に行いガイドを個人攻撃する藤野氏と協力者

◎敵対者について「手を回して仕事を切る」と驚愕発言をした協力者と、異議を唱えなかった藤野氏【言論の自由を脅かした】 

◎「敵対者の名前などを特定済み」と語った藤野氏【基本的人権の侵害・言論の自由および幸福追求権を脅かした】


◎法改正によりIP保存義務は1年に。サイバー犯罪課による共犯および瑕疵のある一般擁護者を含めた一網打尽の大規模検挙はあるか

◎営業損失ベースでは賠償は億に届く? 刑事裁判の可能性は? 協力者へのペナルティ(賠償金額、量刑)は?

◎Xや取材にて晒しについて何ら問題視しないと公言してはばからず、今日に至っても懺悔の言葉を投稿することもない。自らは住所を公にすることもなく、偽名を通して顔を出すこともない。圧倒的矛盾をはらむ

◎悪質ガイドを前提とする通訳案内士制度をめぐる議論はまったくの的外れ



右派のみならずガイドへの嫌悪感を抑えきれなかったが……

 5月23日、八坂神社で起こった日本人女性(藤野氏: おそらく偽名のアカウント名。キャラ設定であろう。家族への身バレに時間を要しているようにもうかがえる点も裏付ける)と英国人男性ガイドおよびツアー客の口論の様子の動画(藤野氏撮影)が、ボカシなし(肖像権侵害)でSNS上を駆け巡り、あっという間に視聴回数100万回を突破。藤野氏が「特定班」と呼ぶ協力者の支援を仰ぎ、住所や名前の特定作業および流布(プライバシー権侵害)を進める姿が投稿からうかがえた。

当日の出来事とオーバーツーリズムは論理的に無関係

 「オーバーツーリズムに疲弊」といった趣旨で感情に訴えて号砲を放った藤野氏の最初の投稿。オーバーツーリズム問題はベネチアでまず注目を浴び、東京・京都を含め世界各地で顕在化し、地域住民や行政をはじめ全ての関係者にとって深刻な問題となっている。とはいえ、当日に何があったか探る上ではオーバーツーリズムは何ら関係がないはず。そもそも本当に迷惑行為があったのかは不明だったにもかかわらず、「八坂神社の迷惑行為(と誤った断定と視点)はオーバーツーリズム問題を象徴している」との切り口がメディアを駆け巡り、藤野氏の思惑どおりに問題がすり替えられた。

藤野氏の投稿内容をメディアはコピペか

 藤野氏は、「次々と鈴の緒を柵に叩きつけながら遊んでいた」外国人を注意したことが発端だと投稿。また、例のめちゃくちゃに振り回すまったく別件の動画を「これに近い」と例示。「次々と鈴の緒を柵にたたきつけながら遊んでいた」との表現と、あの動画が、裏付けもなく、メディアやSNSに一斉にあふれた。

撮影者側とガイド側、双方の視点/主張

【撮影者側】

藤野氏自身の状況描写が複数ある。

★公益(経緯確認)を目的としてスクショ掲載

①Day 1:2024年5月23日の投稿 

2024年5月24日の投稿

2024年5月25日の投稿 ※藤野氏視点は本殿のみ

ご一行、次々に鈴の緒を叩きつけて参拝。

男性の第一声は、「オマエ、ウルサイ」でした。


0525経緯説明1/2


0525 経緯説明2/2



2024年5月27日の投稿
後にも先にも、この日の投稿のみ本殿右方向にある末社の描写が登場。

0527 主張
0527経緯1/2
0527経緯2/2

⑤2024年6月4日 Abema TV  
 5月27日投稿からさらに弱い描写に。事実上、迷惑行為に関する一切の描写を撤回。悪意なく無作法になってしまった程度だと判明した。詳しくは後述。全発言録を掲載。※藤野氏視点は本殿視点のみ

わかること

  • 5月23日の第一報以降、過激性の点から描写は徐々にトーンダウンしていった。「遊びながら参拝していた」は5月23日の第一報のみで、以降の経緯説明の投稿では全く言及なし。

  • 5月27日投稿のみ、一度本殿で参拝してから右方向の末社に生き、気になってまた戻ったとある。現状はガイド証言と食い違う。また、この5月27日投稿以降、「次々」「柵に叩きつけながら」の言及が消えた。

  • 6月4日のAbema TV出演の際、事実上、迷惑行為に関する一切の描写を撤回。

  • 一貫して「大きく振り回していた」いずれも読み取れない。音が大きかった(鈴とは明示されていないが)とだけ。

  • あれほど強調していた振り回し方について言及がない。

  • 嘆いたとみられるオーバーツーリズムについて漏れ落ちるような感情の発露がない。


【ガイド証言「藤野氏は別の外国人を撮影していた」】

メディアは取り上げなかったが、藤野氏が境内を物色していたとも取れるガイド証言が存在する。これはガイドが知人に語ったものだ。https://x.com/oliver1383860u?s=21&t=Pyw1n_9KgpM7BTieZ3rK1Q

いくつかのことを説明させてください。
まず、状況は私と私の顧客のグループが八坂神社にいたときに始まりました。私は彼らに祈りの儀式の方法や鈴を鳴らす方法を教えました。その女の子はすでにそこで外国人をランダムにビデオ撮影していて、突然私たちに近づいてきて、彼女の携帯電話に「ここは歴史的な寺院です、大切に扱ってください」といった翻訳されたメッセージを見せました。なぜ彼女がそれを言う必要があると感じたのか理解できませんでした。顧客のグループは70代の高齢者だったからです。しかし、彼女は年配の女性が鈴の綱を強く叩きすぎたと決めつけました。私たちは彼女を無視しようとしましたが、彼女は動画が始まる前の2分間、手を伸ばし、携帯電話を顧客の顔に向け続けました。ここから動画が始まり、その男性が彼女に「私たちを放っておいてください」と頼みます。私も同じように頼みました。私は彼女に「英語が話せますか?」と尋ねました。なぜなら、最初に彼女が英語で一文を言ったのを聞いたような気がして、そうであれば話がもっと簡単になると思ったからです。彼女と英語でコミュニケーションを取る方が、もし可能なら私にとっては簡単でスムーズでした。人種差別的な意図は全くありませんでした。私は日本に数年間住んでいて、多くの素晴らしい日本人の友人がいますし、ここを自分の家だと思っています。どうして私が人種差別的なことを言うでしょうか?ありえないでしょう。私たちは最初にその女の子に謝罪もしましたが、実際にはグループは最初から何も悪いことをしていませんでした。

https://x.com/oliver1383860u?s=21&t=Pyw1n_9KgpM7BTieZ3rK1Q

【2024年7月某日 本記事独自・情報筋によるガイド主張】

藤野氏が主張する注意直後の第一声が「オマエ、うるさい」であったことについて、事実無根と否定

ガイド証言および示唆していること

  • 第一声「オマエ、うるさい」は事実無根と主張

  • 本殿前でも撮影していたのか、女性はスマートフォンをガイドとツアー客に2分間向け続けていた

  • なぜ注意されたか分からないほどの音だった


【現場状況を語る証言 Redditコメント】

 海外レビューサイト Reddit で5年前からシャーロック氏と親交のある人物が次のような趣旨で語っている。シャーロック氏の代弁あるいは伝聞であるかのように見受けられる。

◆藤野氏は3分前から当該ツアーグループにつきまとい動画撮影をしていた
(30分と記載されているものの、実は3分だと投稿者周辺に確認)
◆70歳の英国人女性が鈴を大きな音で鳴らしてしまった
◆ガイドのシャーロック氏は日本語と英語双方で何度も謝っていた
◆5年前から知っているが、シャーロック氏があのように大声を上げる姿を見たことがない。

https://www.reddit.com/user/TimeNo7937/ 

上から2つめ(6/20時点)

 いずれにしても注意も作法も藤野氏と協力者が負う可能性のあるペナルティの大きさを変える要素ではない。虚飾の表現や情報をメディアが裏付けもなく流して全国的あるいは世界的なミスリードを量産したなら、発信者の藤野氏や精査せずに流したメディアは謝罪するべきであろう。言うまでもなく、外国人旅行客全員、外国人ガイド全員が言われなき名誉毀損を被ったことになるからだ。

あの振り回す動画は、全くの別人だった

 目を覆いたくなるような振り回す動画も、藤野氏が「これに近い」と例示しただけで当該グループではない。振り回す度合いについても、6月4日の Abema TVでの藤野氏発言からは誇張だったと切り捨てて差し支えがないだろう。


"売り言葉に買い言葉"の"場外乱闘動画"はさておき、実際どんな迷惑行為だった?

 報道関係者含め、この質問には誰ひとり答えることができなかった。誰もが何が起こったかたよく分からないまま、まるで事実のように受け止め、あの振り回す動画は当該客らだと見なす声までがあった。感情的で何も語らない「注意して逆ギレ」に人々は見事にかき乱され、出来事の核心を追うことをやめてしまった。

「証拠がない」の誤解

 あの動画以前の様子を映す動画がなく「証拠がない」と有名インフルエンサーも気後れしていたが、実は、あの口論動画が決定的な証拠だということに気付いている人は少ない。晒したこと自体がアウト(肖像権侵害)だからだ。肖像権はなにも芸能人だけのものではないことは広く知られるところ。

重要報道を振り返る

①2024/5/29 デイリー新潮

初期報道のなかで唯一フェアな報道がなされた。
以下、ガイド側、八坂神社、京都市の回答。

ガイド側
「ご連絡いただきありがとうございます。せっかくご連絡いただきましたが、今現在警察、弁護士に相談、名誉毀損等で訴訟の準備をしていますので、現時点でお話しする事は遠慮させていただきたいと思います。京都はオーバーツーリズム問題を抱えており、一定数の反対派が存在し、中には外国人に対して異常な嫌悪感、度を超える行動に出る人たちがいるようです」

八坂神社広報室
「動画のことは把握しており、参拝者間のトラブルがあったものだと認識していますが、実際にその場でどういった事が起こったかという、事実確認まではしておりません

「今回の1件がひとつの契機になったことは事実ですが、以前から日本人、外国人に限らず、鈴緒を強く振る方がいて、鈴緒が壊れてしまうという事例も起きていた。特に夜間は警備員が2名、当直の神職が2名しかおらず、参拝者の安全を確保するために、今回このような対応に踏み切ることになりました」

京都市・観光MICE推進室
「電車内を思い浮かべてもそうですが、“マナー違反”というのは人によって感じ方の程度が異なるので、なかなか難しい側面があります。あくまでコミュニケーションの延長線上で、外国人観光客とマナーについてやり取り頂くのは良いのですが、我々としては、市民の皆さんに外国人観光客のマナー啓発をするところまでは求めていません。トラブルになりそうな場合はまず警察を呼んでください」

②2024/6/4 ABEMA TV

「次々と鈴の緒を柵に叩きつけて遊びながら参拝していた」を事実上撤回

 鈴の緒の鳴らし方については、6月4日に放送されたABEMA NEWS TV https://abema.app/s2Bk に音声出演(顔出しせず)した藤野氏が語り、そこには明らかなトーンダウンがうかがえた。信じられないような悪意ある行動もなければ、"通説"として巻き起こった「悪質なガイドが率先して無知なツアー客にでたらめを教えた」など荒唐無稽なこともなかったと考えられる。

藤野氏の発言書き起こし全文収録(7/3 修正)

差別的な発言があったというのはどの部分か

そうですね、動画内でも私が口にしていた、「差別が」というところは、Do you speak English?というガイド男性の発言によるんですけれども、それまでに会話についてはすべて日本語で行っていたんですね。その中で会話の齟齬とかはなかったですし、彼も非常に流ちょうな日本語を話していたというのもあって、私が英語を話せないっていうのを分かった時にそれを発したものですから、それは英語が不得意な日本人に対する差別ではないかという態度でした。

https://abema.app/s2Bk

外国で興奮してくると母国語で話したいものかもしれない。「英語話せますか」はそれだけのことのように感じた

そうですね、そういうふうな捉え方をするのであれば、いま画面に出ている最後のCan you leave us alone, please? というのは出てこないと思うんですね。それまで日本語でもちろんできていて、英語だったとしても、ここにつなげる事はできると思うんです。

https://abema.app/s2Bk

英語で「十分です、十分です」と距離を置こうとしていたなかで、ヒートアップしていったと見えた

少なくとも、ツアー客と私の間では、コミュニケーションというか意思疎通が取れていない状態であって、やはりここはガイドの方が仲介に入るべき、責任を取るべきだと私は思ったんですね。

https://abema.app/s2Bk

動画の前は何分くらいのやり取り?

あの動画が始まっているところというのが、本殿と、最後に出て行く出口の間くらいなんですけれども、本殿からその中間までなので、1分ないくらいなんですね。

https://abema.app/s2Bk

そこまでの流れは?


本殿の前に鈴が3つ下がっているんですけれども、彼らが一番右の鈴を使っていて、その真ん中のところにはまた別の方がいらっしゃって、私が左側のところにいたんですね。で左のところでお参りをしてたんですけれども、その前の時点でガイドの男性がお参りの仕方みたいなのを簡単に教えていたような様子を私も見ていて、お参りをしようとしたところで、すごく大きな音がして、右の方を見てみたら、結構力いっぱい、鈴を鳴らしていると。もちろんその時点で、直ちに止めに入るようなレベルではなかったので、自分もお参りをして、その後本殿向かって右側のほうに行こうとしたんですけれども、やはりどうしても強くて、加えてあまり丁寧に扱っていないっていうような印象がすごく強かったんですね。柵に叩き付けるといった表現をX上ではしていたんですけれども、結局、勢いよく鳴らして、鈴の緒を力いっぱい振り回して......振り回すまでなかったとしてもですね、そのまま手を離すと柵に大きな音をして叩きつけられるようになってしまうんですね。で、だからもう少し丁寧に扱ってほしいっていうのを、今回、ガイドの男性にお伝えをしたというかたちで。

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ガイド側の主張について

  • お客様が鈴緒を柵に叩きつけて遊んでいたという事実はない

  • 日本の文化やマナーを尊重している。お客様にもご理解いただいていた

  • 藤野さんが拡散した、男性による鈴緒を振り回す動画は全くの無関係

少なくとも最後に書いてある(無関係の男性の動画)、鈴の緒を振り回している動画が全くの無関係というのはそうで、参考までにというふうに、自分が撮れていなかった部分なので、こういった状態の一歩手前だった、と参考までに付けたものなので、全く無関係というのはそのとおりです。

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鈴の振り方の強さはどれくらい?

言葉で説明するのは、すごく難しいかなと思っているんですけれども、少なくとも私が公開した動画の中で、私は英語で、乱暴に扱わないでとか、大きな音をたてないでとか、ということはひと言も発していないんですね。ただ、公開した動画の中で、女性の方が「大きな音を出しすぎちゃったんだわ」とか、いうふうにおっしゃっていたりだとか、しているとこを見ると、何かしらそういう感覚ってあったんじゃないかなと思っています。で私の感覚っていうのは、もちろん、何かで測れるわけではないので、どれくらい雑に扱ったかというのは。ただ私としても神社にいた身として、さすがに声をかけるか迷うくらいの段階だったんですね。でもちろんその場には八坂神社の方はいらっしゃらないわけで、ただちに社務所に走って神職さんを呼んでくるというところではなかったわけなんですね

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どんな感じで注意を?

私から話しかけた方(お客)っていうのはないんですけれども、ガイドの男性は、少なくともお参りの仕方を知っているというところで、ある程度理解のある方なのかなと思ったんですね。なのでGoogle翻訳を使って、「乱暴に扱わないでほしい」とい旨の内容を見せたかたちになりますね。なので日本語と英語両方が表記されているかたちでお見せしたんですけれども、それに対して「オマエうるさい」と言われてしまったので、そこから日本語でやり取りが始まったという感じです。

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外国人と見られる女性が「ガイドは、あなたの言葉を通訳した」と話していた ※質問者の誤った理解に基づく質問

すいません、えっと、その女性というのは、ツアー客ではない方が、横から入ってくださって、ていう場面で。

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注意した段階でガイドは通訳したか

彼、ガイド男性がツアー客に「こんなことを言っている」と言った場面は一切なかったです。

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最後にひとこと

今回ネット上でもいろんな意見が飛び交っていて、私もすべては見切れていないところにはあるんですけれども、もちろん日本の文化やったり、神社をはじめとしてこういった文化財を大事にしたいという気持は皆さんあるのかなと思うんですけれども、現状、これだけ外国の方が観光客として来られているなかで、どうしても対策不足なとことがあると思うんですね。そのなかで私のようにトラブルに発展してしまう場合もあるので、こういった事例に従うかたちで、自分も注意しようっていうのは、まだちょっと危うい段階なのかなと私は考えています。

https://abema.app/s2Bk

わかること

  • 鈴の緒を叩きつけていた事実はなかった。「遊んでいた」も藤野氏自身さえ認識せず

  • 藤野氏自身が発言したとおり、手を離して当たったのが実情

  • 振り回す動画も別人と認め、「あれに近い」だけで動画全体で見ると実情に沿っていない

  • 「次々に」に呼応する描写が見当たらない

  • 迷惑行為と称するに匹敵する行為の描写が見当たらない

つまり、迷惑行為も悪質ガイド行為も藤野氏は認識しておらず、例の投稿において強めの表現で脚色したのではないかと合理的に推定できる。

③2024/6/4 The Times(有料) 趣旨&発言全訳

 Richard Lloyd Parry記者による両サイドを取材しての記事。藤野氏に割いた紙面が少なかった点は気になったが、それまで圧倒的に藤野氏寄りの報道が中心であったため、公平の範疇と言えるのではないか。

ガイド男性側

  • 知らない人々が電話をかけてきて不快な発言を浴びせ、電話を切るまでやめない

  • 見知らぬ人々が住まいの周りをうろつく

  • 匿名Xユーザーが放火予告を思わせる投稿をした

  • 白ブタ、クソ外国人、国へ帰れ、などを罵声を含むメールを複数受けた

  • 家財を勝手に運び出すためなのか、運搬トラックを手配したものがいた

  • 6歳の子どもは学校に行けなくなった

  • 妻はパニック障害を発症し、薬を服用している

  • 不安から、しょっちゅうカーテンの陰から外を見る

  • 注意を受けたあと、ガイドと英国人ツアー客は謝った

  • 悪意を感じさせる日本人が電話をかけてきてプライベートツアーを希望した

「2週間寝ていません。極右勢力にリンチされないか不安です」
「彼女は謝罪を求めていたように見えなかった」
「敵意をむき出しにしてました。出来事の始まりから、何かトラブルを探していたように見受けられた。ささいな出来事でしたが、私たちの生活に甚大な影響を与えています。日本社会の暗部を見せられたようです。すてきで、愛らしくて、親切。そんな日本人が本当にたくさんいます。でも残念ながら、過激な人々も間違いなく存在しているのです」

藤野氏

  • 投稿がガイドとその家族にもたらした影響について後悔の念はまったくない

「外国人旅行客の増加現象は、日常生活に組み込まれてしまったようです」
「スーパーマーケットやコンビニで外国人旅行者を見かけます」

記事後の藤野氏の反応

 自身の晒しや名誉棄損行為を棚に上げ、事実無根となる虚偽情報の流布を推進(少なくともツアー会社未登記、ガイド届け出なし疑惑は虚偽)

④2024/6/10 Tokyo Weekender (無料)

The Timesからの引用が中心で新しい情報はない。

罪深い"迷惑"というフレーミング

 過激派のみならず流布した「迷惑行為」と「悪質ガイド行為」、その発信源は異なっている。「迷惑行為」はメディアとSNS、「悪質ガイド」と最初に捉えたのは藤野氏の投稿。藤野氏の投稿の影響力は支持者に強大であり、それは紛れもなく犬笛として機能したことになる。ひと声がどれだけのフォロワーに届くのか、本人が自覚していないことは考えにくい。

 悪気があったのか、不慣れだから音が大きかったのか。メディアにおいてもそういった考慮は一切なく、「あの振り回す動画と同等のもの」と匂わせる罪深いあるいは確信犯的な編集により、「無知でおバカな外国人グループが、ガイドに率先されて破壊行為を楽しんでいた」なる曲解が横行した。

不都合な真実① ほぼ全報道から切り取られた女性客の言葉 <悪質ガイド行為の否定>

 投稿で、番組中で、藤野氏自ら「まずガイドが参拝を説明していた」との趣旨の説明があった。また、動画中で女性客が「音が大きかったのは悪かった。彼のせいじゃない」との趣旨で発言。つまり、「ガイドが無知な顧客に変なことを教えて、叩きつけるように遊んでいた」などの行動を主導した可能性は否定できるのでは。こうした裏付け証言をよそに、「ガイドが遊びを主導した」なる通説あるいは作為的投稿がSNSを席巻した。

不都合な真実②4名のツアー客は高齢。少なくとも2名は70代 <振り回すことは身体的に可能なのか>

 あの出回った振り回すような動作が身体的にできるのだろうか。また日本人でも、やや鳴らしにくい場合は大ぶりに頑張って鳴らそうとすることもあるはずだ。高齢者である点は初期にスポットライトが当たっていれば誤解を防げたのでは。一般常識をもった高齢者が宗教施設で柵にたたきつけながら遊ぶだろうか。「外国人ならやりかねない」と思うのはレイシズム以外なにものでもない。

不都合な真実③ 藤野氏の先制攻撃「Rudeはオマエや」<ガイドの罵声のみ非難することの理不尽>

 藤野氏の「rudeはオマエや」で口火を切るかたちで、一定の冷静さを保っていたガイド男性が声を荒げた。にもかかわらずガイド男性の発言だけを非難する報道が多かった。藤野氏や協力者らも藤野氏の暴言を棚に上げガイド男性を攻撃していた。詰まるところは、ただの口論。もはや売り言葉に買い言葉であり、あのあたりの掛け合いは完全に相殺できる。

不慣れな客が悪意なく作法を間違った程度か

 番組中の藤野氏の証言からは「悪意をもって遊んでいた」行動はどうしても読み取れない。むしろ、不慣れな外国人観光客が、大きく振ったり、大きめに鳴らしたり、柵にあたったりと、悪意なく常軌を逸しない範囲のことだったと示唆している。八坂神社の鈴の緒は柵に始めから当たっていて、不慣れ参拝者であれば配慮しないと当たることは珍しくない。

過剰反応か、正当な注意か

 規範があいまいな場合、"注意"する側に自動的に絶対性を付与されて謝罪されるのが当然というわけではない。"注意"と思っていても相手はそう思っているとも限らない。お互いに主張を説明し合えばいい。「なぜそんなことで注意を?」という反応もひとつのあり方。そして、自分が思うような謝意を見ることができなかったから仕返しとして私的制裁をおこなったという理屈は成立しえない。
 何らか作法的に気になり藤野氏は注意したという。それ自体は何もおかしい行動ではない。キリスト教系や中華系は得てして元気に大きめな音を鳴らすものだ。理想は寛容な心持ちで笑顔で接しながら「いい?こうやるんだよー」と教えてあげる温かみのある姿勢。ここで謝罪や土下座を期待するようなカスハラのような心理状態だと状況は変わってくる。
 基本的には「注意そもそもがおかしい」とまでは追及される必要はないし、またガイド男性の技量によってうまく穏やかにその場を取りなせた可能性もある。しかし、これは一般的な注意の場合だ。藤野氏側が度を超して不寛容で、行きすぎた外国人嫌悪のまなざしで見つめていたなら、前提が崩れることになる。それは過剰反応と言われても仕方がない。

 英語ができないことは「かわいそう」ではない。藤野氏にコミュニケーションスキルがあれば取りなせていた。それは瑕疵でもある。あまり触れられなかった観点がある。藤野氏がは英語がまるっきり分からないのではなく、明らかにある程度聞き取れている。そうでなければ、「rudeはオマエや」というレスポンスさえそもそも生まれなかったはず。
 先述のガイドが友人に語った証言では、ガイド男性は藤野氏が英語を話したように聞こえた瞬間があったという。Do you speak English? が藤野氏が感じたように差別的だと、外国人排斥派界隈でまことしやかに語られて同意する投稿が多く見られたものの、世間一般的な感覚からかけ離れているのではないだろうか。
 

またひとつ食い違う藤野氏主張

 藤野氏の言い分では注意のあとに「第一声は”オマエ、うるさい”」だと主張。執筆者が情報筋から得た情報では、ガイド男性は事実無根であると主張している。藤野氏の言い分どおりであれば、もちろんガイドとして適切な対応とは到底呼べない。また、藤野氏が気持ちが収まらず付いて回ったことも筋が通る。それこそ「注意して逆ギレ」の構図だ。
 根本的な話だが、ガイドに限らず接客を行う者が注意なり苦情を申し立てられて即キレるなどあり得るのだろうか。長時間揉めて顧客のあまりの悪態に手を持て余し、我を忘れて語気が強くなることはあるかもしれない。しかし第一声で罵声を? 誰もがいち早く丸く収めたいものであるところ、罵声を浴びせるなど何らメリットがない。藤野氏の主張に疑問を覚えるサービス業従事者は多いのではないか。

「相手に負い目のある行動に注意をしながら、口論となり最後に殴った」と同じ

 仮に本当に逆ギレだったとしても、世の中には残念ながら「注意して逆ギレ」は山ほどある。正当な理由から注意したとしても、相手側が荒げた調子で食ってかかることもある。ここで殴ったら負け、最初の純粋な注意も泡と消えて傷害罪だ。
 似たような話。この口論の末に動画を晒したことは、「純粋な気持ちで間違いを正しく注意したものの口論になり、最終的に殴ってケガを負わした状態」と同じ。もちろん、小競り合い程度の傷害に留まらない、人権侵害も甚だしい想像を絶する損害をガイド男性やその家族にもたらしたわけだが。
 

実情と異なる「多数から罵られた」

 あくまで仮定だが「自分から純粋な気持ちで注意したのに、あんな風に口論になって、罵声を浴びせあって終わった」のが事実なら、確かにその気持ちは察するものがある。普通に「大変な目にあったね」と言われてもおかしくない。ただ、その労いはガイド男性にも掛けられるべきものだ。女性撮影者が中心ではないから。とはいえケンカ両成敗にしても1対5なら負担が異なる。ただし、実際には「多数から罵られた」はほど遠い。事実上1対1である。男性客が語気を強めた表現をしていたが罵りにはほど遠い。

看過できない「レイシスト」レッテル貼り

 
 気持ちが収まらずなのか、リベンジよろしく晒しや特定をはじめ陥れようという悪意と作為を前面に出した組織的な活動があったことは許されないはず。ここが見えていない方が多いと思う。

鈴も注意も動画発言も、晒しを正当化せず

 「謝った、謝らない」など、その場の発言から考慮すべき事柄も、晒しで吹き飛んでしまった感がある。 藤野氏が直行すべきだった場所はX/Twitterでなく警察だった。それで全員が被害を被らずに済んだはず。
 また投稿からうかがえた晒しや特定&拡散、間違った情報の流布などは、基本的人権を無視した悪質かつ作為的行動であり、「不運な成り行き」とは到底呼べないのは誰もが納得するだろう。
 忘れてならないのは、偽りの情報の流布による名誉毀損は協力者も罰を受ける可能性がある点だ。「違法ガイド」「闇ガイド」これだけで名誉毀損。数千、数万?の名誉毀損投稿、一つ一つがペナルティを受けるべきところだが、実際的ではない。そうすると必然的に「中心人物」に絞り込まれていくだろう。

核心は境内でなく、関係者が自宅で取った行動

 公平を期すと、もちろんガイドはどんな状況でも声を荒げるべきでないし、藤野氏にしても5人相手はそれなりに怖さもあり冷静でいられなかったことも理解できる。また荒っぽい言い方にしろ、罵詈雑言ではなく「大事にしてくれ」と伝えた。
 どんなに正義心から注意したとしても、ほかの誰かであっても注意してたことでも、動画で晒すことや、個人情報の特定&拡散を正当化することはない。そう差し引きすると、実はあまりにも簡単な話なのである。

Do you speak English? 「差別ですか」に"一億総ポカーン"

 ハトに豆鉄砲のような「差別ですね」発言。SNSという特殊な空間では賛同者による投稿が盛況を極めた。とはいえ一般的な感覚からかけ離れてれてはいないか。「一体どこの誰が、Do you speak English?を差別と受け取るのだろうか」。そう思った向きが大多数だったはず。SNSという場所は、意外に少数の人間で情報を占拠できる。複数アカウントでなどザラだろう。あたかも世論の声のように映るかの状況が生まれていた可能性もあるだろう。
 藤野氏の主張とは逆に、むしろガイド男性側が差別主義者として印象操作されている見方もできる。ともすれば名誉棄損にあたる発言ではないか。
 

ゼノフォビアとレイシズム

 一般的な人となりについては検討しないが、この特筆すべき観点なしにこの問題を公平に観察することはできない。なぜなら「差別ですか」発言が、あまりにも一般が理解に苦しんだからだ。以下、公益(事実確認)を目的としたスクショを掲示する。

着物をお召しになったお嬢様が、京の都を訪れた異国の旅人にお写真を撮られた際……

  • 写真を撮られることを嫌がる権利はある。

  • 嫌な気分をしたからと「目には目を」で晒すことは法に反する。感情の発露と行動の飛躍について今回のケースと同じ類型を確認できる。

  • 別投稿では写真を撮られたことを嫌がり削除させたという。その権利はあるだろう。では、今回ガイド男性は口論動画で動画の削除を求めていたが藤野氏は拒否した。これをどう説明するのだろう。

  • 以前からのゼノフォビア感情をうかがい知ることができる。

  • 最大限に公平を期すならば寛容/不寛容は個人差があり、そこは責められる必要はないのでは。

  • 行き過ぎた外国人嫌悪感情とネットリテラシーの欠如は、徹底的に追及されるべき。

写真削除を求めた出来事について、ある種の抑圧感情を赤裸々に言葉にされたお嬢様

晒しで終了。あら探しは意味をなさない

 ガイドやツアー客の落ち度を立証しようとする。ガイドをおとしめたり、ツアー客に懐柔したり。すべて井戸端会議の範疇。帰宅後の藤野氏の行動の善悪を測るものではない。早急に弁護士に話を聞くことが必要だろう。

 トリップアドバイザーは架空レビューが可能。低評価が散見されるが、裏付けるほどの信ぴょう性は低い。事実、ほとんどが23日以降に書かれたもの。そこから真贋性は十二分に察することができる。一方の殺人脅迫については、意図を問わずその文言を出した時点で"終了"。罪を償うべき実行者や関係者には警察は話を訊く必要がある。

The elephant in the room

 「部屋にいるゾウのように、どうやって見逃しようのないもの」の意。あまりにも自明でありながら、そこに触れない状態。藤野氏の発言を見る限り、なんら言及がなく、まるで晒しや特定がなかったかのように振る舞っているように見受ける。メディアも同じで、晒しの違法性を取り上げた番組はどれほどあったか。

ガイドの顔と住所が晒され転居。夢いっぱいの6歳女児が早々に学校に通えなくなりおびえて暮らす。妻はパニック障害に(The Times)

 幼稚園の先生や園長先生、それに年中さんや年少さんに見送られた卒園式。いつも目立たないほうだけど、その晴れの日ばかりはみんなの注目の的。

 小学生なんて遠い世界のことだと思っていたのに、我が子も大きくなったものだ。私も僕も、もうちっちゃな子供じゃなくて、お姉さんお兄さん、小学生だ。きょうだいの手本にもならなくちゃ。

 どきどきと不安が入り混じりながら始まった心浮き立つ小学校生活。2か月もたっていないのに、何だか知らないけれどお父さんが攻撃され、こわい電話もたくさんかかってきた。お母さんが言うには、もう住めないって。せっかく友達もできて、学校に慣れてきて、私も僕も小学生なんだと胸を張るようになってきたのに。

 想像するだけでも、あまりにも哀しく胸が締め付けられるよう。6歳の時にそんな経験をした大人はいるだろうか。母として父として、また母性本能を超えてひとりの大人の人間としてどう思うだろうか。

 ネットリテラシーやレイシズムの教育不足など社会の問題なのだろうか。彼女らは氷山の一角なのか。社会がやむを得ず許容してきた背景は見逃せない。ネット登場からズルズルと「治外法権」のようなかたちで半ば受容され、「~されたからリベンジ」で晒すことが珍しくない光景となり、違法性を誰も考えずに来た。


プレデターは誰か

 以下の関係者リストとその行動から、被害者、加害者、加担者は誰なのか、考えていただきたい。藤野氏は何をされて、何をしたのか。ガイド男性は何をして、何をされたのか。協力者は何をしたのか。じっくり冷静にご検討を。

  • 藤野氏あるいは協力者が、指示あるいは実行した、晒しや特定。そしてそれに伴う悪意ある拡散行為により、甚大な損害を被ったガイド男性と6歳女児(入学直後に学校に行けなくなった)を含む家族

  • トリップアドバイザーにて殺害脅迫を受けたガイド男性

  • トリップアドバイザーにて殺害脅迫を行った人物と関係者

  • 殺害予告について運営側に削除対処を求めた形跡のない藤野氏

  • SNSに溢れた虚偽情報に対し、懸念を表明することも撤回を求めることなく、事実上黙認し共犯関係にあった藤野氏

  • ケンカ両成敗の口論をした藤野氏とガイド男性

  • (藤野氏言い分を正とした仮定)注意後に日本語で罵声を浴びせたガイド男性、またその罵声を浴びせられた藤野氏 ※藤野氏が受けたものはこの程度の「嫌な思い」

  • 「悪質ガイド」とのレッテル貼り、違法ガイド、旅行業法違反、脱税など根拠不明に糾弾し、悪意をもって陥れようと営業妨害と名誉棄損を行った関係者(情報収集などすべて)

  • 「(ガイド側の)引越し先探そっかなー、やらないと思うけど」などと、人権とストーカー防止法の精神を弄ぶ発言したとされる藤野氏側近

  • 協力者の募集にあたり、秘密裏にやり取りしようとした側近(https://x.com/amitaros10111/status/1799658584550338814

  • 「まずは精神科医で(音が苦手だと見せるために)診断書をもらおう」と謀議を企てる発言したとされる協力者

  • 拠出真偽不明、ガイド男性の謝罪動画へのリンクがあると情報を流布した人物

  • ガイド男性の女性関係(本件に無関係)でおとしめようとする目的なのか、真偽不明のインスタスクショを流布した人物

  • 誇張動画と「叩きつけて遊んでいた」発言により、言われなき信用をおとしめられた外国人旅行客全員

  • 風評被害により言われなき名誉を毀損された外国人ガイド全員

  • 動画を拡散し、協力者らと住所の特定&拡散することで6歳児含む家族の基本的人権を剥奪した藤野氏とその協力者

  • 妄信的あるいは確信犯的にフェイクやミスリードを投稿するSNSユーザー

  • 国籍を理由とする言われなき誹謗中傷を投稿するSNSユーザー

  • 動画拡散に協力した悪意あるSNSユーザー

  • 嘘の情報を故意にながして名誉棄損を行ったSNSユーザー

  • 「特定」などの言葉を振りかざして言論を抑圧し、基本的人権を脅かす藤野氏、協力者、インフルエンサー

  • 正しい報道をしなかったメディア

  • 誤報を修正しなかったメディア

  • ガイド男性の証言に耳を傾けなかったメディア

  • 問題の本質をとらえようとしなかったメディア

ガイド一家の基本的人権を侵害した藤野氏とその協力者たち

 純粋に注意したと考えれば、言葉の壁と自らの「差別」発言が原因で口論がヒートアップした。言い分どおりであれば、注意をしたが真摯に謝ってもらえなかった。申し訳ないがその程度の嫌な思い、つらい思いだ。ケンカもあればいさかいもある。生きていればそんなもの。

 あえて同氏の言い分と取るなら、Do you speak English?で虐げられていると感じという。ただ意思疎通を試みたにすぎないわけで、世間一般の方々と同じように理解に苦しんだが、3週間を経てようやくその境地が分かった気がする。「君は英語を話せないんだろ。話してみろ」と曲解したのではないか。それにしても、その程度で「虐げられている」なのか。日本史世界史を見れば分かる。「虐げられる」は軽々しく使う言葉ではない。

 そして一連の出来事があった腹いせなのか、反社会集団かのように身元を暴き、動画を載せ、あら探しをして違法ガイドなど間違った情報を流布して、おとしめようとし奔走。それもゲーム感覚のような何とも軽い悪気のない語り口で。そして劇場型で多数のネット利用者に向けてその足跡を投稿として残した。挙げ句は何者かがトリップアドバイザーに殺人脅迫を掲載するまでの事態に。

 過激な人が家の前にやってこないか恐怖に駆られる。脅迫まがいのおびただしい数の電話が鳴る。日常の暮らしを脅かす。これが人権侵害でなくてなんだろうか。”側近”は「(ガイド側の)引越し先探そっかなー、やらないと思うけど」などと、基本的人権とストーカー防止法の精神を弄ぶ重大発言もしたという。幸福追求権や穏やかに暮らす基本的人権を侵害しするその言動は、到底理解できない趣味の悪い冗談のつもりなのかもしれないが、それも紛れもなく反社会的発言だ。
 藤野氏と協力者らは事の大きさと違法性を理解せず、懲りてもおらず、晒しを認識せず、実名と顔を明かさないまま、いまなお"ゲーム"を続行しようと意気込んでいるかのよう。興じていると言うべきか。ロールプレイをこなしがら。そしてその見え隠れする二面性。従来からのレイシズム志向とガイド証言が示唆する「当初から物色」の可能性を捨てきれない背景事情。そこから想像せずにはいられない反復性とプレデターの横顔。このひょうひょうと悪びれない姿勢に迎合するほど日本の司法は腐敗していないだろう。

 ガイド男性は一体何をしたのというのだろうか。この仕打ちで虐げられる正当な理由があるとでも? 一方の藤野氏は実害を一切受けていない。顔も名前も明かさずゲームを続けてきた。この圧倒的非対称性は筆舌に尽くしがたい。

 藤野氏が自らの行いの正当性についてどう言葉にするのか、裁判で正々堂々と顔と名前を明らかにして何を語るかに注目したい。

誤った情報やミスリードの拡散

 また、協力者らとともに「違法ガイド」「旅行業法違反」「国内旅行業務取扱主任者がいない」など間違った情報を流布して営業妨害をしようとしていたことも藤野氏の投稿からうかがえた。関係者全員が喜々として情報を収集し、おとしいれようとする光景がX/Twitterに広がっていた。

 あの振り回す動画も、6月4日のABEMA TVでのご本人のコメントにより、誇張と呼んで差し支えないことが明らかになった。

 また別の視点から見ると、すべての出発点となった「次々と柵に叩きつけるように遊んでいた」も現実的な行為と乖離があると言える。性善説に立てば、藤野氏には主観でそう見えたと受け取ることも可能かもしれない。しかしそれは上記番組にて自ら否定。投稿文は実際の状態を装飾したのではないかと自然に疑義をもつ。このあたり、藤野氏が明確に否定する主張が待たれる。仮に「(意図的に悪ふざけきて)叩きつけて」「遊んでいた」という事実無根の表現で脚色したが事実なら、非常に重い。虚偽のナラティブを形成し、人々に真実味を持たせた格好となるからだ。

 6月4日のAbemaTVの発言でトーンダウンが確認されたあと、謝罪や釈明が聞かれると思っていた向きも多いと思う。ご本人が謝罪して事態は収束に向かうのだと。ところが藤野氏は、世論の暴走を静観を求めることなく放置した。なぜその判断に至ったのか、ぜひ聞いてみたいところだ。

 いずれにしても、世間は文字通り「列をなして、次々に、意図的に破壊しようと遊んでいた」の意味に捉えた。ツアー客や外国人ガイドを思うと、これはあまりにも罪深い。

考えられる実相

 「注意したが口論になった。気持ちが収まらず腹いせに晒し信用をおとしめようとした。インパクトを求めて例えの動画と表現は誇張した。注意した時点ではオーバーツーリズムなど頭になかったが、後付けとして広く共感を呼ぶようにオーバーツーリズムを持ち出してすり替え、同情票を集めるようにした」

 口論で終わったあと、冷静さを失って恨みを持ってしまい、腹いせに動画をさらした格好では。その際に、虚飾や誇張の表現を取り入れて事を大きくして印象操作したか。また、「オーバーツーリズムでの疲弊」など論理的に無関係な感情論を持ち出して訴求したのでは。

 その後は全ネットユーザーが知るところ。住所情報の拡散、虚偽情報による業務妨害など、ゆがんだ正義の私刑制裁へとエスカレート。ガイド男性をおとしめ、社会的に追放しようとするかの様子は、劇場型の典型であけっぴろげに”ライブ中継”された。

本当に「次々と柵に叩きつけて遊んでいた」場合

 6月4日のAbemaTV発言により藤野氏は事実上虚偽の表現を認めたと言っても差し支えがないが、仮に本当に遊んでいたからといって、注意したらガイドが暴言で返してきたからといって、藤野氏とその協力者の行動が正当化されることは決してない。顧客の瑕疵を探って注意したことの正当性を打ち立てることも全体を動かすことはない。注意の寛容性や不寛容性は論点ではないからだ。そうした藤野氏らが持ち出す観点と、当日の藤野氏帰宅後の行動は、腹いせという意味で感情的につながっていても、論理的に接続していない。この段階では、証言の真偽は当日何が起こったかを正確に知るためのものでしかなく、どうあがいても「そういうことか、なら仕方ない。晒しも何もかも全部相殺だ」となるはずがない。そこを勘違いしてあら探しに腐心している向きが多い印象を受ける。知識のなさから逆に業務妨害疑惑を生んだことは皮肉。ありとあらゆる墓穴を掘っていたことが投稿からうかがえた。

 誇張表現によって世間をミスリードしていたのか。言われなき侮辱を訪日旅行客全員や外国人ガイド全員にもたらしたのか。あの誇張表現をめぐる瑕疵が焦点となるべきだ。

営業損失額算定の基礎データ

ある日のツアー収入 18万円 [30ポンド x 30 名]  (The Times)

SNS運営会社による処罰のあり方

 活発な言論が保証される一方で、レイシズムを決して許してはいけないはず。そのリテラシーが決定的に欠けているのが日本の現在地。日本ではレイシズムと言論の自由の違いについて教育体制が備わっていない側面もあるとは言え、それを言い訳にすることはできない。2chなど伝統的にレイシズムが許容されてきたネット黎明期のプラットフォームの弊習もいまなお名残があり、X/Twitterでも驚くようなヘイトスピーチが当たり前のように繰り広げられている。
 根本的な対策としては、匿名でなく実名で登録する仕組みづくりを導入することで、アカウントまたがった健全なオンラインアクティビティの担保になってゆくだろう。また、AIを導入することにより通報することなく自動的に検知してアカウント凍結とする体制が今後確立していくはずだ。
 ヤフコメやYouTubeコメントも含めてSNS・警察庁全体でブラックリストを共有しするとともに、サイバー犯罪課と連携を緊密に取ることが望ましい。
 軽々しく聞こえてしまうが、交通違反の切符のようにSNSの枠組みを超えてた共通のスキームがわかりやすいのではないか。

それでも信じたい人々へ

 この記事の目的の一つは、初期報道によって盲目に不正確な情報を信じてきた方々に"開眼"していただくこと。デマやフェイクニュースが多く、エコチェンバー化するSNSにあって、気づかぬうちに認知の歪みが生まれてしまう。ごく一部の方々だけでも今までの異なる視点で見つめるようになればと願っている。
 「注意して逆ギレ」を超えて、この騒動全体を俯瞰する。顔をさらされて(肖像権侵害)残酷な私刑にあったのは誰か。図らずも公になっていたGoogleマップやツアーサイト「Get Your Guide」で知り得た情報を、悪意をもって拡散した人物は誰か。制止あるいは静観を求めるべき人物は誰だったのか。終始ガイド側を糾弾してきた藤野氏に瑕疵はなかったのだろうか。晒しがきっかけでガイド夫人や女児までつらい思いをしている。何事もなかったかのように振る舞って自己防衛を取ることをやめて、一つ一つ向き合っていく機会になればと、ここまで綴ってきた。
 藤野氏はAbemaTVなどで、「迷惑行為をはじめ世論を扇動した多くの主張は事実と異なる」と、言質は取れなくとも事実上認める発言なりをしてきた。協力者と連帯してガイドをおとしめる行為を数多く行い、無数のユーザーは目の当たりしてきた。当然、氏の協力者は共犯にあたる可能性があり、今後は訴訟の対象にもなりうる。もちろん、実務的に可能なのかは未知数のままだ。今、何をもって支援するのか。デメリットは生じないか。信奉者は冷静になって考えるべきでは。

@fujinio_ojo https://x.com/fujino_ojo のフォロワー数(タイミングは随意)※増減があるため、実際にアンフォローした人数は下記数値差を上回る

2024/5/23の騒動以前:二百台
騒動以後のある時点:7300台(4桁へ)
2024/7/13:6963
2024/7/18:6935
2024/7/24:6940
2024/7/29:6906

2024/8/03:6848
2024/8/08:6788
2024/8/15:6757
2024/8/21:6768

いまこそ、晒しについて考えるとき

 ネットの世界でゲーム感覚やリベンジ感覚から生まれ、誰の手にも負えなかった晒し。アップロードのワンクリックで、安全な日常を奪って基本的人権を侵害し、家族を追い込み、仕事を失わせ、メンタル崩壊をももたらす。一方の当人は、名前も顔も明らかにせずにゲームに興じるかのような悪びれないありさま。それがまかりとおってきた。誰も手をつけられなかった。利用してきた者もいた。そして悪事の意識すらなかった人々がいた。晒しは、見過ごされてきた無法地帯だった。
 "晒し動画型"のケースとして、これほどまでに"劇場型"で、かつ、たった一人の人物がおびただしい数の人間によって、爆発的な量のレイシズムと偽情報を流布でネットリンチされたのは、おそらくネット史上初めて。
 なぜ追及されるのか。誰がどんな目に遭うのか。画面を超えて想像力を働かせ、どれほどペナルティがふさわしいのかを社会全体で考える良い機会かもしれない。ネットリテラシーの「ニューノーマル」が生まれる契機となる可能性すらある。 
 私刑は犯罪。場合によって刑事に発展することもある。前科がつく可能性もある。その意識は多くが希薄だが、まぎれもなくネットは治外法権ではなく法的にリアルと地続き。たったひとつの投稿で民事や刑事の対象になる。そこに目を向けるきっかけにもなる大型かつ歴史的な社会問題になることは間違いない。

"炎上者責任"と"鎮火収束責任”

 議論すべきポイントとして"炎上者責任"がある。今回は「外国人」「神社」の2大要素があり、急進的な右派の方々の心情に火に油を注ぐかたちとなり、誤った情報が過失としてまたは確信犯的に広がっていた。藤野氏もそれを見ていたはず。「冷静に」「落ち着きましょう」「間違いやミスリードが含まれていますよ」などと藤野氏は発することなかった。藤野氏に好都合な勢力の暴走を黙認することは、事実上の共犯関係にあると見えてしまう。

 たった1つのレイシズム投稿でも名誉棄損の訴訟を起こされ得るなか、個々人の責任と別に、発言に影響力のある藤野氏には”鎮火収束責任”もあるのではないだろうか。もちろん過激に暴走する人々はコントロールすることは難しいにしろ、冷静な議論を呼びかける誠実な声明を出すことはできたはず。それをしないということは、利用し迎合していたと受け止められても仕方がないように思える。この放置も瑕疵に当たるのか否か、ネットリテラシー文脈から議論がなされてもよいのでは。

 一般的な感覚ではここで終わりだか、もちろんこの次のステップが欠かせない。主役は加害者ではなくて被害者だからだ。

ジョシュア・シャーロック氏の名誉回復(費用は損害賠償に含む)

 勝訴した場合、次のような方法が考えられる。

  • 外国人特派員協会(FCCJ)での会見

  • 日本記者クラブでの会見

  • 謝罪および検証記事(ネット系含む全媒体。ただしデイリー新潮のぞく)

  • 謝罪および検証番組(ただしAbema TVのぞく)

  • 旅行業界、ガイド業界、バス会社、全国各地のホテル/観光案内所等々においてポスター掲示とオンライン教育研修実施(費用は賠償金額に含む)

  • 国内外新聞広告、YouTube広告、電車広告(車内ジャックなどの手法)、テレビ広告(費用は賠償金額に含む)

 映像に映っていたツアー客からの名誉回復もなされるべきだと言える。


【禁断!?の放談】気になったこと

  • ガイド男性を逮捕させたかった?と周辺擁護者にもらしていた

事前から標的にしていた?と思わせる周辺人物のコメント
  • トリップアドバイザーは誰でも自由に書ける

  • 投稿からうかがえる藤野氏の従来からの外国人ヘイト

  • 当日の出来事に論理的に無関係なオーバツーリズムを掲げて感情的に訴えた最初の投稿

  • ただごとではない闇ときな臭さが漂うとされる。重要会話については全てスクショが存在すると聞く

  • ガイドを社会的に抹殺しようとアクティブに活動する藤野氏と協力者

  • ロビイストやアクティビストの暗躍を示す投稿があったとされる。その際、「藤野氏だけでなく、複数の人物を立てて”敵”の目を集中させないこと」などと発言した協力者がいたとされる(違法行為ではない) ※Xで藤野氏にリプライした人物

  • 過去の女性交友(真贋不明)を利用してプレデターに仕立てようと画策する意見を投稿があったとされる ※藤野氏とXで直接の設定がある人物

  • 今回の出来事を政治的(オーバーツーリズム抑制策推進)に利用しようとする支持者の存在をうかがわせる投稿があったとされる(違法行為ではない) ※Xで藤野氏にリプライした人物

  • 議員や神社界を巻き込みたいとの投稿があったとされる(違法行為ではない)※Xで藤野氏にリプライした人物

  • 敵対視する人物らについて「特定済み」などの言葉を掲げる脅迫行為があったとされる ※藤野氏自身

  • 敵対視する人物に関し、「手を回して仕事を切る手配が済んだ」と発言した協力者がいたとされる(威力業務妨害)※藤野氏とXで接点あり、藤野氏は容認

  • 藤野氏にこうした行為の反復性はあるか

  • 着物姿を外国人旅行客に撮られた削除を迫ったが、今回は削除に応じず







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