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DIE WITH ZERO~人生が豊かになりすぎる究極のルール

経済学者、起業家、ニューヨークタイムズ紙なども絶賛している、ビル・パーキンス(著)の「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」を読んだ感想を書いてみます。人生観がガラリと変わるかも。

最初にバクっと説明しますと、「お金の貯め方ではなく、使い切り方」に焦点を当てた本です。だからといって、全財産使い切れと言っているわけではなく、子供にいくら残すかを早めに考えて相続し、「自分でいくら使って人生を楽しむか」を考えなさいと書いてあります。人生には限りがありますから、年齢によってお金の必要性や価値観が違うことを考慮した上で、後悔のない人生を歩んでほしいと願って書かれた本です。

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール


最初にイソップ童話「アリとキリギリス」を例に出されます。

話は誰でも知っていますよね。アリは冬のためにせっせと働いて食料を蓄え、キリギリスは遊んで暮らしていました。冬が来るとアリは夏の間に蓄えた食料で生き延びますが、キリギリスは死んでしまいます。目先のことだけ考えて生きるのではなく、先を見越しなさいという教訓の話ですよね。でも二つの疑問が生まれます。

・アリは遊ぶことができたのだろうか?
・キリギリスは本当に悲惨な末路だったのだろうか?

アリは働くだけの生活で、楽しむことなく一生を終えたとしたなら、アリにとってそれで幸せだったのでしょうか? キリギリスにとっては、短い一生だったかもしれないけど、いっぱい楽しんで充実した命だったのかもしれませんよね。

著者は私たちにそう投げかけます。あなたはどう思いますか?

最後に著者は「アリとキリギリスの中間が良い」と答えています。そんなことは誰でもそう思います。ところが自分が大人になって現実を生きていくと、見えなくなっていくのでしょう。社会に流され、世間に惑わされますから、人生はそんな簡単な話ではないのです。だからどうするのか? 著者が言いたいのは、その具体論なのです。


ゼロで死ぬ


もし1億円の資産を残して死んだとしたら、それは1億円分の経験をするチャンスを逃したのと同じことです。使いもしないお金のために、時間を無駄に働いた末路です。生きているうちにお金を使い、ゼロで死ぬを目指してほしいと著者は言います。

人生は有限です


残念なことに、私たちはいつも、喜びを先送りし過ぎています。やりたいことを我慢し、ただただお金を節約しているのです。人生が無限に続くかのような気持ちで。今やりたいことを我慢すれば、その分のお金は貯められるでしょう。しかしお金が溜まった時には、健康を失い、やりたいことができなくなっているかもしれません。

人生の最期に残すのは「お金」ではなく「思い出」


一度経験すれば、何度も幸せな気分になれることを著者は「記憶の配当」と呼んでいます。

若いうちからたくさんの経験をしておけば、歳を重ねた時、記憶の配当がたくさん得られます。誰だってそんなことは承知しているはずです。だからこそ、今しかできないことをやっておくべきなのです。今しかできないことに投資し、経験を増やしていけば、その分、たくさんの幸せに浸ることができます。

年齢に合わせて「お金」「健康」「時間」を最適化する


若い時は健康で時間もありますが、お金がありません。逆に歳を取ると時間もお金も増えますが、今度は健康に問題が出てきます。このように、足りているもの、足りていないものは、年齢によって異なりますから、「お金」「健康」「時間」の割合を調整していくことが大事なのです。

高齢者と話していると、「お金を払ってでもいいから健康が欲しい」と口々に言います。若い時にはその実感がありませんよね。少しでも早い段階で、そのことに気付き、人生設計にしっかり組み込むべきだということです。

相続は生きているうちに


著者の考えでは、子どもには自分が生きているうちにお金を残すことを前提としています。「ゼロで死ぬ」とは、子供に与える分を取り分けた後の資産を、生きているうちにうまく使い切ることなのです。子供が中年期に、相続するのが最適だと著者は言います。ようするに、孫にお金がかかる時期に、相続しておきなさいということです。

死ぬまでにやりたいことを書いておく


若い時からやりたかったけど、できなかったことの一つや二つあるでしょう? それは高齢になってもできることですか? もしできることならば、後悔しないうちに実行しましょう。しかし年齢的にもうできないこともあるはずです。そうやって、歳が行けば行くほどできなくなることが増えていきます。だから年齢別にやりたいことを書き出して、人生を計画的に楽しみましょうと著者は言います。

私たちは、老後を心配するあまり、お金を貯めることに必死になりすぎています。本当はやりたいことがあったのに、ずっと我慢して死ぬ間際に後悔することになったら、とても悲しいですよね。だから、アリとキリギリスの中間を目指すべきだと著者は力説しています。後悔のない喜びと幸せに満ちた人生を送れますように。

余命僅かな患者たちの後悔
1、自分に正直な人生を生きればよかった
2、働きすぎなければよかった
3、思い切って自分の気持を伝えればよかった
4、友達と連絡を取り続ければよかった
5、幸せをあきらめなければよかった


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