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先進医療特約とは〜入れ替わりのある先進医療の実態〜

医療保険等にご加入されている方のほとんどが
「先進医療特約」を付帯されていると思いますが、
皆さんはいかがですか?

先進医療特約の保険料としては、月々約100円
前後という会社が多いため、とりあえず付けて
おきましょうという方が多いと思います。

実際、付けておくことがベターだと私自身も
思います。

しかし、しっかり中身を理解して付けていると
付けていはいのでは、万が一利用するとなった
際にあたふたしてしまいます。

本日は、そもそも先進医療とは何かという部分
および、あまり知られない事実をお伝えします。

そもそも先進医療とは


先進医療とは、将来的に公的医療保険制度の
適用がが期待されている医療技術のことで、
かつ厚生労働省大臣が承認したものが当て
はまります。

保険適用ですと、条件に該当していれば、医療費
の約3割の自己負担で受診可能です。
しかし、保険適用でない診療については、
原則全額自己負担となっております。

公的医療保険は有効性と安全性が確認されている
ため、自己負担割合を定め保険適用とされます。
そのため、公的医療保険の対象にするかどう
か検討中といった医療技術については、先進医療
として区別されます。

保険適用以外は自由診療と総称されますが、
その中でも「評価療養」という枠組みの中に
入るのが先進医療です。

こちらの説明は今回割愛しますが、簡単に
言うと、自由診療の中でもある程度の有効性
が見えてきそうな技術は先進医療と承認され、
さらにそこから有効性や安全性が確実なもの
になってくると、保険適用となります。

そのため、保険適用とまではいきませんが、
ある程度の有効性が確認できているものと
いう立ち位置とご理解ください。


このような先進医療を受けた際の保障をする
のが「先進医療特約」です。

しかし、1つ注意点があります。

先進医療の知られていない事実

先進医療は上記のとおり変動が考えられる医療
技術です。

そのため、ある程度の有効性が確認されていたが
もう確証が得られたため、公的医療保険適用に
しますよということであったり、
自由診療という位置付けからある程度の有効性が
得られたため、先進医療として新たに追加される
ものなど様々です。

よって、「先進医療」という定義は、皆さんが
医療技術を受けた「時点」で厚生労働省が承認
して先進医療として定めているものが該当する
ということです。

また、この先進医療はどの医療機関でも行って
いるものではありません。
厚生労働省が定める基準を満たした医師や病院
に限りますので、病院ごとに取り扱いできる
先進医療は異なります。


以上のことから、医療保険に「先進医療特約」
を付帯されている方は、加入された時に承認
されていた先進医療でも、実際受診された時
に先進医療として除外されていたら、それは
先進医療特約の保障対象外となることを頭に
入れておいてください。

先進医療は定期的に見直しが入り変動する
ものなので、そういうものだとご認識を
忘れないでください。

現在、対象となっている先進医療は下記の
厚生労働省HPのとおりです。


変動はありますが、約80種類ある感じです。

この先進医療の中で、直近で先進医療から除外
となり騒ぎとなった医療技術がありました。

それは「白内障」の手術でよく利用されていた

「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」

です。

2020年3月31日までは先進医療対象でしたが、
2020年4月1日以降は除外されています。

有効性等が十分に示されないと先進医療会議で
除外が決定されました。

先進医療の件数の中でもダントツに多い手術
でしたので、保険会社での先進医療特約の
支払いもダントツでした。

そのため、お客様的には同じ白内障手術でも
保険適用の単焦点レンズより多焦点レンズを
選び、先進医療特約で給付を受け、実質負担
ゼロということが出来ていました。

しかし、保険適用となった今、その手は使え
ませんので、自己負担3割で治療を受け、
手術給付金や入院給付金を受けるのみとなり、
先進医療での全額カバーは不可となりました。

両目で平均約60万円くらいかかる手術と
言われておりましたので、全額カバーできて
いた時代は先進医療特約で給付を受けられる
お客様は自己負担実質負担ゼロでした。

現在は保険適用のため、自己負担3割ですが、
過去記事でもご紹介した「高額療養費制度」
を活用すれば、自己負担は限度額内で収める
ことはできます。

ということで、多焦点眼内レンズがない今、
先進医療特約を付ける価値はどこまであるのか
と議論もされていましたが、私はあると思います。

例えば、「がん」に罹患された場合は、
「陽子線治療」や「重粒子線治療」といった
高額な治療法の選択も考えられます。

厚生労働省による令和2年度実績報告(令和元年
7月1日~令和2年6月30日)によると、

大体で約300万円前後くらいかかります。

これは保険適用とはなりませんので、全額自己
負担となります。

こういった場合に、先進医療特約があれば、
保障を受けられる可能性があり、高額な自己
負担を避けられるかもしれません。
月々約100円前後の保険料で約300万円の
リスクヘッジが出来るのは良いですよね。

発生リスクが高く、その時のダメージが
大きいものほど保険で保障をするべきです。

がんが2人に1人と言われる時代で、万が一の
場合、精神的なダメージは避けられませんが、
金銭的なダメージはせめても回避するために
付帯しておくことをお勧めします。

先進医療特約にもさまざまなパターンがあるため、
下記のような点に注意してください。

・終身ではなく更新型になっていないか
・技術料はいくらまで保障されているか
 ※最近は2,000万円までの保障が多いです


保険証券を見てもよくわからないという方は
お手伝いしますのでお声掛けください。


万が一の場合に備えてる保険です。
万が一の場合にどのように活用できるのか、
実態がどうなっているのかまで理解して
保険にご加入してほしいと思います。

それでは。

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