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仕事観

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事業部門から人事部門へとキャリアを歩む過程で、意識的、無意識的に育まれてきた考え方を綴った記事を集めました
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#人事の仕事

収益のような「分かりやすい」数値だけで部門や個人の貢献度を決めることは、仕事の価値を測る難しさから逃げる行為だと思う。
自社の企業理念や行動規範、生み出す価値、実現プロセスを俯瞰的に見据えて、自分たちにとっての仕事の成果を定義し、説明責任を負うことがフェアな評価の一丁目一番地。

人事の顧客は誰か?~社内広報の視点になぞらえて考える

人事の顧客は誰か?~社内広報の視点になぞらえて考える

社会人の基本動作を語るとき、よく「顧客視点」や「顧客志向」というものがその下支えとなる概念として取り上げられますが、人事にとってそれが具体的に何を指すのかは、諸説あるところです。

一昔前だと、本社機能、あるいはコーポレート部門は、売上をつくりだす事業部門がプロフィットセンターと位置づけられるのに対比して、コストセンターと表現されることもありました。

現実に、社外から対価を得るようなアウトプット

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何者でもない私を受け容れる

何者でもない私を受け容れる

若手社会人さんとの接点のなかで「どうすれば評価されるのか」を強く気にかける方に出会うことがあります。

会社は、上司は、人事は何を見ているのか?

組織で働く以上、そこで使われる物差しを理解しておくことはもちろん大切なことだと思います。人事評価の基準にしても、社会人の基本能力として最低限何を身につけておくべきかの指針として役立つものですし、社内で決定権を持つ人たちが何を重視しているのかを知ることが

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組織は「アタマ」から変える

組織は「アタマ」から変える

いまこそ、変わらなければ。変えなければ。

そう言われ続け、様々なところで様々な挑戦が続けられ、それでもなお、本当の意味では変革への舵が切れないJTC組織の数々。

それでもなお、人と組織の可能性を諦めきれない。今度こそ、本気で動かしていく。自分を含めて、そんな、どうにも諦めの悪い人たちとともに過ごした濃い2日間。

そこには、過去の成功体験を手放せず、本当に大切なことを考え、自分たちを縛る前提を

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ウェルビーングを半歩身近に引き寄せる

ウェルビーングを半歩身近に引き寄せる

私のキャリアは、「生きていくために目の前の頼まれごとに取り組む」ことからスタートしました。

20代の頃は、様々な事情を抱えながら、サービス業界のいくつかの中小企業で事業部門に職を得ていました。

その仕事のなかで、また仕事外で置かれた環境のなかでの経験が相俟って、「人が幸せに働ける場をつくる」ことを自分の役割として生きていきたいという想いに至り、社会人8年目に人事へ転身しました。2007年のこと

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社会の公器とは何か。会社で働く人財は誰のものか。

社会の公器とは何か。会社で働く人財は誰のものか。

15年ほど前に出会った言葉ですが、いまも私の「人財育成観」の柱になっているものがあります。

社会人になって8年目、それまではサービス系の事業部門で働いていた私が、人財育成の仕事がしたくて某電機メーカーに転職。
当時の社長さんは創業家以外からはじめて経営のバトンを受け取られた方でした。
一担当者としては「雲の上」の存在でしたが、新人研修などの講話に来てくださったときに、いまも忘れられない話をされて

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