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【文学フリマ】帯の必要性を考える

――帯の違いだけで、売り上げが倍以上変わった実例もあります。『思考の整理額』という本は、魅力的な帯に変えたことで200万部を超えるベストセラーになったそうです。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「帯の必要性を考える」というテーマで話していこうと思います。

11月20日に開催される文学フリマ東京35に、僕は出品者として参加します。当日に向けて絶賛準備中ということもあり、最近は文学フリマに関する記事を投稿しています。


◆帯の必要性を考える

いつもは消費者として本と向き合っているわけですが、文学フリマで自分は売る側です。数が全てではありませんが、1冊でも多く売れるような工夫を追求するべきです。

その工夫のひとつに、「帯をつくる」が挙げられます。

本屋さんに並ぶ本には必ずといっていいほど、帯がついています。そこに書かれてある言葉に魅せられて、思わず手に取ってしまうような経験は誰にしもあるのではないでしょうか。

帯の効果を侮ってはいけないなと思ったので、ひとりの出品者として帯の必要性について整理していこうと思います。

メリットと課題、2つのセクションに分けて語っていきますね。


◆帯をつけるメリット

①物語の内容を伝えられる
②推薦文を載せられる
③キャッチフレーズで興味を惹ける

帯をつけるメリットは上記3つですね。


①物語の内容を伝えられる。

まず、簡単にではありますが、物語のあらすじを載せることで、これがどんな本なのかを伝えることができます。

全く知らない本を手に取ったとき、どんな物語が展開していくのか推察するための材料は、帯を覗けば、タイトルと表紙くらいしかありません。著者のことを知っているなら、きっとこんな作風に違いないと推し量ることができるかもしれませんが、それにしても輪郭を捉えきることは難しいはずです。

その本を読む前に、その本のことを少しでも知りたいと思ったとき、僕らは帯やポップに注目します。文庫本なら、裏表紙にあらすじが書かれていますから、それを読む人もいるでしょう。僕も絶対に読みます。

今の時代、本屋さんで良さげな本を見つけたら、スマホであらすじや評価、口コミを調べることも珍しくないのではないでしょうか。

そんな風に、本自体が外見だけで本の内容を十分に表現することは不可能に近いので、それ以外の方法で伝える必要があるわけです。その方法の一つが、帯というわけです。


②推薦文を載せられる。

さっき、ネットで評価や口コミを調べることもあるといいましたが、わざわざスマホで調べなくても、帯に載っていることがあります。

何かの文学賞を受賞したなら「〇〇文学賞大賞作品!」と書かれることでしょう。文学賞で好成績を収めた事実を伝えるだけで、作品のクオリティは折り紙付きであると分かります。話題作なら読もうかなと手を伸ばす人も少なくないのではないでしょうか。

文学賞を獲っていなくても、著名人のコメントが載せることで作品の面白さを保証する試みもあります。認知度の高いタレントの言葉や、同じジャンルの大御所作家の言葉などが並びますよね。一般人からのコメントが載ることもよく見るようになってきました。

このように、推薦文を載せることで、「この作品には客観的な面白さがあるよ」ってことをそれとなく伝えられるわけです。


③キャッチフレーズで興味を惹ける

魅力的なキャッチフレーズを帯に書くことで、読者を獲得する効果もあります。

これは①や②と被る部分もありますね。

物語の内容を短くキャッチ―にまとめた一文や、作中で登場人物が話すキャッチ―な台詞をそのまま載せた帯を目にしたことがあると思います。

だいたい大きな文字で書かれていたり、他の字とは異なる色で書かれていたりするので、目に飛び込んできて1秒で興味を惹きつけられますよね。

とりあえず興味を持ってもらわないと何も始まらないので、1秒で惹きつけるために帯にキャッチフレーズを記すことは効果的でしょう。


◆帯をつける課題

次に、「帯をつける課題」について話していこうと思います。

①コスト
②デザイン

①の「コスト」ですが、出版社から出版される本には9分9厘帯がついていると思います。それくらい帯が大事だってことだと思います。

ただ、ちゃんとしたものを作ろうとするとそれなりにコストはかかります。僕がちらっと調べた限りでは、10部刷るにしても3000円くらいかかる感じです。もっとも、刷る部数が多い方が1部当たりの金額は安くなっていきますからお得になっていきますが、非応対効果がどのくらいか分かりません。

かといって、手作りで作るとしたら、今度はクオリティの問題が絡んできます。これが②の「デザイン」の課題ですね。

パソコンでつくるにしても納得のいくものがつくれるかどうか分かりません。誰かに頼むとしたら、基本的にそこにはコストがかかってきます。




帯の違いだけで、売り上げが倍以上変わった実例もあります。『思考の整理額』という本は、魅力的な帯に変えたことで200万部を超えるベストセラーになったそうです。詳しくはこちらをご覧ください。


どうにかして、帯をつくりたい気持ちはありますが、以上のような課題があるので、もう少し考える余地がありそうです。

今回の記事をふまえ、何か意見がございましたら是非コメントしていただきたいです。


僕は今、「文学フリマ東京35を盛り上げたい!」というメンバーシップを運営しています。当日までの準備の過程を共有したり、オンラインで交流会を開いたり、当日イベント後には打ち上げを企画したりしています。

実は、今回の記事も、メンバーの一人から帯の話題が挙がったので、整理してみることにしました。またこの記事を基に、あれこれ議論していこうと思います。

興味を持たれた方は、是非のぞいてみてください。100円から参加できます!

文学フリマを、一緒に盛り上げていきませんか?


最後まで読んで下さりありがとうございました。

20221003 横山黎

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