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TANKA

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現代短歌。過去や現在や未来のことを文字にする。漫然とだらだら書きたくなかったので、「素材:キャンバスにアクリル絵具」のような括りを文字の表現にも設けたいと思った。
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2020年9月の記事一覧

短歌を整理しました

短歌を整理しました

今まで15回投稿した「現代短歌のようなもの」の大半を非表示にしました。
※現在残っている過去のものは、タイトルを「現代短歌《◯◯》」に変更しております。

理由は、ここに書いたもののうちのいくつかをミクストメディアの作品に組み込みたいと考え、ちょっと整理したくなったからです。

非常に稚拙なものが多かったかとは思いますが、読んでくださった皆さま、♡を押してくれた皆さま、本当にありがとうございました

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現代短歌 《嘘と本当》

現代短歌 《嘘と本当》

頭髪が多いのは鬱陶しいんです。

「嘘つき」とあだ名が付くほど軽薄なあなたはおそらく正直者です

疑われも問われもしないその人生全てが嘘でできている日々

「ホントウ」を口にするほどその言葉作り物になるなら捨てたい

さっきまでここにリンゴがあったんだ誰が食ったかそうか私か

イヤリング落としたんです探してよ先程自分で捨てたんですが

外側を見てもいつものボブヘアー捲ればわかる当てたバリカン

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現代短歌《見下しと軽蔑》

現代短歌《見下しと軽蔑》

美しい容姿を持って生まれたらそれに溺れている時こそ無駄

もしかしてバレないとでも思ってる?皆にランク付けするあなた

何なのかよくわからないものになってでも褒められたいのか可哀想なやつ

「上品」を求めて求めて見下してその姿こそ下品そのもの

いつまでもその箱庭で暮らしなよ出られないように手伝うからさ

承認を得てこそ続けられるなら残念!わたしを潰せはしない

明日への保証すらないわたしより目を

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現代短歌《絵を描く》

現代短歌《絵を描く》

優しさがどんなものかと考えて筆握りしめ涙溢れる

キレイでも写真みたいでもないけれど私は自分の絵が結構好き

見せてくれ連れてってくれ知らぬ場所キャンバスに込めた想いはじけて

私のは「夢」でもなんでもありませんただ進みたい先へ先へと

壁一面出来上がりを迎えたら必ず一度は全力でハグ

苦しみがなくなることはないだろうこの快楽も消えないけれど

いくつものタイムリミットその先に待ち構えるもの描いて

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現代短歌《童話》

現代短歌《童話》

童話の世界。

裸足でも早くここから抜け出そうコンプレックスなど言う間もなく

走れないガラスの靴じゃ脆すぎるワゴンセールのスニーカーでいい

家政婦よついに倒れてしまったかネバーランドの掃除のしすぎで

夢に見るあなたと同じ大きさの身体で愛を確かめ合う日

この剣王子を一突き海に戻れるそんなルールを決めたの誰だ

泡となり儚さが勝るその姿随分都合の良い消え方で

この林檎産地は一体どこかしらよく

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