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#小説
ダンジョン素潜り師 全裸のゼンジ
どこまでも通路が伸びる赤い迷宮。地面が光り、闇の中で焚火をしているような空間であった。短剣を持った骸骨はただまっすぐに通路を歩き、曲がり角へ当たれは戻る。ただそれを繰り返し、また曲がり角へ来た。
「ソイッ!」
突如降ってきた全裸の男の肘に骸骨の頭を砕く。
「見たか!これぞ現地調達!」
男は骸骨の短剣を奪い掲げた。
「短剣より服はないですか、ゼンジさん。見苦しいのですが」
ゼンジ
ジビエのレシピは信じない
まさかこんなカジュアルに撃ってくるとは思わなかった。さては素人だな。
「ばか! 発砲するなって言ったろ!」
怒られてやんの。そりゃそうだ。
あたしは屋上に乱立する室外機を踏み台にして跳躍する。視野がひらけるこの瞬間は好きだ。となりのビルに着地し、身体を一回転させて衝撃を逃す。
人間よりも優れた聴覚が、狩人たちの困惑を捉えてくれる。また火薬の爆ぜる音がした。
「撃つなって! 傷ついたら味が落
【小説感想】 400字で30年分1億円
今日は1本だけ。
面白かったです。こういうSF好物でして。
たった400字のなかで未来の「売買」の設定を打ち立て、30年1億円という規模の大きいドラマを描く。設定に多少の無理やツッコミどころがあるかもしれなくても、勢いで押し切ってしまえばいいんです。エンタメなんだから。
昨日のnoteでご紹介した『1億円の低カロリー』でもそうでしたが、このテーマのオチはこういったソーリーエンドという
Welcome to The Land of SAGA #AKBDC
BLAM!「ギャース!」BLAM!「ギャース!」BLAM!「ギャース!」
発砲音、おぞましき悲鳴、それらを切り裂いて走る武装改造軽自動車! ここはご存知SAGAの地、佐賀。その乾いた台地の上を、二人の成人男性を載せた車が駆け抜けていく。そのうちの一人、灰色の豹頭人が狂ったような笑いを上げる!
「HAHAHA! アクズメさ―ん! ウェルカムドリンクならぬウェルカムオブザデッドは気に入ってくれま
ゲームと業務 #風景画杯
「じゃあターンもらって、ドロー、マナチャージ。『霞み妖精ジャスミン』を召喚して」
「あーループはいったわ」
「『ボアロパゴス』の効果で『ディス・マジシャン』。『ジャスミン』を自壊、効果でマナチャージ。『ディス・マジシャン』のスペースチャージで」
「負け負け負け」
宮田は広げていたカードを片付け始めた。市ヶ谷のバトルゾーンには、効果処理の無限ループに入れるだけの材料が揃っているので、宮田の負けは確