誰も悪くないこれは悲劇や

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最近読んだアレやコレ(一覧)

2019年(2019.10.01) ・太陽の塔(1~2巻)/かしのこおり・森見登美彦 ・この闇と光/服部まゆみ ・バビロンまでは何光年?/道満晴明 ・こそあどの森の物語 水の森の秘密/岡田淳 (2019.10.05) ・ラーメン発見伝(1~26巻)/久部緑郎・河合単 ・らーめん才遊記(1~11巻)/久部緑郎・河合単 ・盲目的な恋と友情/辻村深月 ・探偵ゼノと7つの殺人密室(1~4巻)/七月鏡一・杉山鉄兵 (2019.11.04) ・藤子・F・不二雄SF短編<PERFEC

    • 最近読んだアレやコレ(2024.04.17)

       ここ5年、10年ほど、1年を通して読む小説の冊数はほぼ固定されていて、おおよそ50~60冊程度。換算すると約1冊/週ですが、ペースが一定なことはなく、全く読まない時もあれば、余暇にずっと読んでいる時もあります。コントロールしてるわけではなく、毎年、気分のままに過ごしていると、自然とそうなるのですが、今年はどうも様子がおかしく、年明け以降、月8冊~10冊ペースが続いています。無茶苦茶な気温で、桜がおかしな季節に狂い咲くように、脳の均衡が崩れ、インプット・ラッシュが到来している

      • 最近読んだアレやコレ(2024.03.23)

        『冬期限定ボンボンショコラ事件』の発売に向けてコンディションを整えるべく、シリーズを『春期限定いちごタルト事件』から順に読み直す春を送っておりますが、春と言うには気温がめちゃくちゃで、四季をひと月で駆け抜けるにはうってつけと狂いの季節と言えましょう。あと、どうやらTVアニメにもなるそうですね。私はおそらく観ることはないのですが、作中で要所要所に使われ、展開上、スマートフォンに置換することも難しいであろう携帯電話なるアイテムが、2024年にどう映像化されるのかは少し気になるとこ

        • 最近読んだアレやコレ(2024.02.22)

           藤原伊織の『ダックスフントのワープ』に出てくるベーコンの雑炊が、あまりによさげだったので作ってみたのですが、ちょっと驚くくらい美味しかったです。出汁の鰹節を除かずそのまま具材にしている部分と、使用する野菜がピーマンであるところが肝であるような。純和風の味付けなのに、ベーコン・ピーマン・玉ねぎが違和感なくまとまっているのが凄いですね。藤原伊織といえばホットドッグ、という印象を持っていましたが、今後はベーコンの雑炊であると主張していこうと思います。 ■■■ 卒業/東野圭吾 

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        最近読んだアレやコレ(一覧)

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        • 最近読んだアレやコレ
          74本
        • 忍殺あれこれ
          19本
        • 書籍あれこれ
          44本
        • ネクロ13
          37本
        • 創作小説
          8本
        • 映像あれこれ
          21本

        記事

          最近読んだアレやコレ(2024.02.11)

           連休なので、髪を切るなどしました。他人に力を込めて触れられるのが苦手です。潔癖なわけでなく、肉と水っ気が意思をもって押し当てられてやわく潰れ、その奥の骨の硬さをうっすら覚える「あの感じ」が嫌いなのです。込められる力に意思が伴わない、たとえば満員電車なんかは全く気にならないんですが……。幼児の頃も、頭を撫でられると嫌がって泣いていたらしく、昔からですね。特に指が嫌です。5本もあり、不快極まる。なので、散髪は本当に苦手だったのですが……ここ数年でどんどん気にならなくなっています

          最近読んだアレやコレ(2024.02.11)

          「ブラックメイルド・バイ・ニンジャ」読書会用レジュメ

          ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ 【おまけ:読書会感想簡易ログ】

          「ブラックメイルド・バイ・ニンジャ」読書会用レジュメ

          最近読んだアレやコレ(2024.01.20)

           年末年始はがっつり長い小説を読みたい気持ちだったため、『暗黒館の殺人』の3回目の再読に取り組みました。結果、読み切れず、1月いっぱいまではみ出しました。ところでこの「3回目の再読」に類する表記を私は多様していますが、これは初読・再読・再読(←これ)、すなわち通算3回目の読書という意味で使用しています。しかし、「3回目の再読」という記述は、明らかに再読を3回している(通算4回目の読書である)と読む方が自然であり、私の記述は間違っていると思います。間違っていると思いますが、おそ

          最近読んだアレやコレ(2024.01.20)

          2023年に読んだ小説ベスト5

           2023年はテキスト主体の本を57冊読み、内55冊が小説でした。55冊中、10冊が再読でありそのほぼ全ては綾辻行人の館シリーズが占めています。再読した小説から1冊選ぶのならば、以前読んだ時から最も振れ幅が大きかった『人形館の殺人』になるでしょう。本記事は残る45冊から選定した小説の感想と紹介になります。ベスト5と題していますが、1年間の私的な体験を総括するにあたり最も適切な5冊という意味であり、読んだ小説に対して採点を行い、高得点順に上から5つ並べたというものではありません

          2023年に読んだ小説ベスト5

          最近読んだアレやコレ(2023.12.31)

           年末年始休暇に入り、真昼間からソファの上でうとうとしたり、まる1日『Backpack Hero』で遊んだ後、セーブデータを全部消し飛ばしてほがらかに笑ったりと、長期休みに相応しい無為な日々を過ごしております。「色々やりたいことがあるのに、結局何もできないで終わる休日」は、凡人ならではの絶望を表すエピソードとしてよく語られますが、最も貴重なリソースである時間を無為に浪費すると考えれば、大変な贅沢もあるわけで、もっとポジティブにとらえてもいいんじゃないでしょうか。うまく寝つけず

          最近読んだアレやコレ(2023.12.31)

          最近読んだアレやコレ(2023.12.27)

           先日、久しぶりに友人と遊ぶ機会があり、自宅に招いたのですが、酒を入れるなりあっという間に眠くなり、1時間も経たず友人共々うつらうつら寝てしまい、双方朝の4時半に起きるという、ジジイの宅飲みとでもいうべき有様になりました。職業上、仕事の上での飲酒機会は多いのですが、肩の力が抜けたプライベートな場でアルコールを摂るのは、よくよく考えてみると久しぶりのことでした。逆噴射先生にCORONAを頂いたのが最後だった気がする……。日常のフローチャートの中に「酒を飲む」という分岐がほとんど

          最近読んだアレやコレ(2023.12.27)

          necro5:サザンカは焼肉が好き

          ◇◇◇ 「グンジ室長、今日は随分お早いですね」  腑分け台に反吐をぶちまけたような臓腐市の俯瞰は平時から赤黒く、夕まずめの今は西日によってその赤が一層増している。仕事場からの帰路、送り迎えのヘリの窓からその光景を見下ろすのがグンジの習慣だった。感傷的な理由ではない。勤め先の主力商品である屍材……不死者の換装用人体の普及率を、ざっくり数えるためだった。  職場には数え切れないほど多くの研究室があり、グンジの立場はその内の1つ、遠隔操伝保肉技術第三特別開発室の室長に過ぎない

          necro5:サザンカは焼肉が好き

          最近読んだアレやコレ(2023.11.18)

           気温の変化に弱く、季節の変わり目には必ず風邪を引き、最低1日仕事を休みます。この「必ず」は誇張表現ではなく、本当に100%であり、職についてから1度の例外もなかったはず。タイムスケジュールも固定化されており、土日に体調の崩れを崩し、月曜日にやや低めのコンディションで仕事をし、その夜から翌朝のどこかで発熱して火曜日に休みをとり、水曜日には復調して職場に戻るという流れを、ほぼ毎回辿ります。ただ、今秋は2度やられました。大体、冬に切り変わる1回だけのことが多いため、これは珍しい。

          最近読んだアレやコレ(2023.11.18)

          最近読んだアレやコレ(2023.11.01)

           漫画は全て電子書籍で購入しており、ノンフィクションもほぼ読むことがない(唯一の例外であるクリーム・シリーズも電子)ため、ここ数年、紙の本は小説以外購入していませんでした。なので、『ニンジャスレイヤーTRPG コア・ルールブック』について、前情報で約300頁と聞いたときは「随分、コンパクトなんだな」と思ったものです。……実物が届いてびびったよね。B5版の巨大な紙面いっぱいに、多彩なフォントの文字と画が高密度で詰め込まれており、しかもそのひとつひとつの情報量が非常に高い。ソフト

          最近読んだアレやコレ(2023.11.01)

          最近読んだアレやコレ(2023.10.15)

           9月後半の読書は、『鵼の碑』『ネジ式ザゼツキー』『エレファントヘッド』と、年間ベスト級どころかオールタイムベストに入ってくるような大傑作を連続して読んでしまい、大変くたびれました。えらいことだ。しかも、10月にはまだ『情景の殺人者』も待ち受けてる。『時計館の殺人』の再読とかもしたかったのですが、あきらかなカロリー過多であり、そんなことをしていてはテキスト肥満になってしまう。と、ここまで書いて1ヶ月ほどこの記事を放置していました。既に『情景の殺人者』も読み終わっており、テキス

          最近読んだアレやコレ(2023.10.15)

          逆感行(10月8日0時0分-10月10日17時55分)

           2023年の逆噴射小説大賞が10月8日から始まりました。今年は珍しく、他人の投稿作品も読んでいるため、せっかくなので「おもしろいな」と思った作品について、感想行為をしておこうと思います。読んだ範囲は、応募開始時刻10月8日0時00分から、本記事を書き始めた10月10日17時55分までの全投稿作。以降の投稿分を読むか、感想行為するかは現時点では未定です。  なお、改行が少なく1段落内の文章量が多いもの、体感速度がゆったりとしたもの、そしてコンセプト面の着想よりも文章表現上の

          逆感行(10月8日0時0分-10月10日17時55分)

          海と脂

           白み始めた水平線に追われるように、海面からかんじきを引きはがす。目指す船灯は遠く、小さく、頼りない。夜の海では熟練の漁師すら距離感が狂う。自分の位置を推し測る物差しは、融け始めた脂が放つ饐えた臭いと、足裏の柔な感触しかない。  陸を離れ、もう長い。海を固める脂の大地は想像以上に緩く、欲をかいたキャラバンが沈む姿を何度も見た。”魚籠は軽く、引き上げは早く”……海上を歩く、渡りの鉄則は破っていない。今夜の失敗は拾い物をしたことだ。背負った分、重さが増え歩速が落ちた。  夜は