誰も悪くないこれは悲劇や

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最近読んだアレやコレ(一覧)

2019年(2019.10.01) ・太陽の塔(1~2巻)/かしのこおり・森見登美彦 ・この闇と光/服部まゆみ ・バビロンまでは何光年?/道満晴明 ・こそあどの森の物語 水の森の秘密/岡田淳 (2019.10.05) ・ラーメン発見伝(1~26巻)/久部緑郎・河合単 ・らーめん才遊記(1~11巻)/久部緑郎・河合単 ・盲目的な恋と友情/辻村深月 ・探偵ゼノと7つの殺人密室(1~4巻)/七月鏡一・杉山鉄兵 (2019.11.04) ・藤子・F・不二雄SF短編<PERFEC

    • 最近読んだアレやコレ(2024.06.30)

       巷説百物語シリーズの物理書籍は全て文庫で購入しているのですが、『西』までは全て図書館でハードカバーを借りて読み、『遠』と『了』は電子書籍で読んだので、所有している文庫版に目を通したのは、今回が初めてです。『巷』と『続』は1度再読しているはずですが、それもおそらく図書館で借り直して読んだのだったはず……。今回、読み返すにあたって全て新装文庫版に買い直しているので、今まで所有していた旧装丁の文庫版は本当に買っただけになってしまいました。物理書籍に対して自分が求める機能を付与する

      • 最近読んだアレやコレ(2024.06.13)

         『了巷説百物語』の発売に向けて、『鵼の碑』と『数えずの井戸』を読み返しておくかと、最初はそれだけのつもりだったんです。気がつけば何故か、〈巷説〉シリーズと、〈江戸怪談〉シリーズ全作を読み返し、加えて『鵼の碑』、あと何故か『死ねばいいのに』も読み返すというこの始末。するすると読めてしまう心地よさも相まって、次へ次へと手が伸び続け、この1か月は京極作品の漬物になっておりました。1冊の新刊のために、11冊たっぷり読み通す贅沢には、世俗から身体がふわりと浮き上がるような悦楽があり、

        • 最近読んだアレやコレ(2024.05.29)

           最近は、リメイクされた『ペーパーマリオRPG』で遊んでいます。バトルに盛り込まれたギミック量がものすごく、しかもそれが煩雑さではなくにぎやかな楽しさとして機能してるのは、ちょっと魔法めいた凄さがあります。ステージが変わる毎に、コンセプトや美術が大きく切り変わるのもよくて、これもまたとても賑やかで楽しい楽しい……。細部にまで意の通ったフィクション作品に触れると、「リッチだなあ」という感想が浮かぶのですが、まさにそれですね。豪華で贅沢なゲームだ。あとどうでもいいことですが、マリ

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        最近読んだアレやコレ(一覧)

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        • 最近読んだアレやコレ
          79本
        • 忍殺あれこれ
          19本
        • 書籍あれこれ
          44本
        • ネクロ13
          37本
        • 創作小説
          8本
        • 映像あれこれ
          21本

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          最近読んだアレやコレ(2024.05.05)

           GWは珍しく旅行に出ていました。職業上、遠征・外泊はとても多いのですが、プライベートでアウトドアをすることはほとんどありません。スーパーと喫茶店しか経験のなかった我が愛車も、高速道路を走らされてさぞ驚いたことでしょう。観光にはあまり興味がなく、温泉に入れればそれでよかったので、温泉宿で3日間、ほぼ外出することなく呆けていました。ぼんやりと本を読み、ふらふらと町を散歩し、適当な中華屋に入り、気が向いたら温泉に浸かるなどを繰り返すだけでしたが、とても心地よく、あと1日くらいは滞

          最近読んだアレやコレ(2024.05.05)

          最近読んだアレやコレ(2024.04.20)

           今回は、『冬期限定ボンボンショコラ事件』発売に備えての〈小市民シリーズ〉再読4連です。青春ミステリの魅力のひとつには、触れれば切れるような鋭さと、触れて切れてしまったことによる痛みがあると思います。後者の敏感さは、時を経てから読み返すと芯を食わないこともあり、時には、とても読んでいられないほどの面はゆさの原因ともなるわけで……。〈小市民シリーズ〉は、言うまでもなくその痛みの側面を強く備えた作品群です。近年発売された『巴里マカロンの謎』は、それがマイルドに味付けされていたこと

          最近読んだアレやコレ(2024.04.20)

          最近読んだアレやコレ(2024.04.17)

           ここ5年、10年ほど、1年を通して読む小説の冊数はほぼ固定されていて、おおよそ50~60冊程度。換算すると約1冊/週ですが、ペースが一定なことはなく、全く読まない時もあれば、余暇にずっと読んでいる時もあります。コントロールしてるわけではなく、毎年、気分のままに過ごしていると、自然とそうなるのですが、今年はどうも様子がおかしく、年明け以降、月8冊~10冊ペースが続いています。無茶苦茶な気温で、桜がおかしな季節に狂い咲くように、脳の均衡が崩れ、インプット・ラッシュが到来している

          最近読んだアレやコレ(2024.04.17)

          最近読んだアレやコレ(2024.03.23)

          『冬期限定ボンボンショコラ事件』の発売に向けてコンディションを整えるべく、シリーズを『春期限定いちごタルト事件』から順に読み直す春を送っておりますが、春と言うには気温がめちゃくちゃで、四季をひと月で駆け抜けるにはうってつけと狂いの季節と言えましょう。あと、どうやらTVアニメにもなるそうですね。私はおそらく観ることはないのですが、作中で要所要所に使われ、展開上、スマートフォンに置換することも難しいであろう携帯電話なるアイテムが、2024年にどう映像化されるのかは少し気になるとこ

          最近読んだアレやコレ(2024.03.23)

          最近読んだアレやコレ(2024.02.22)

           藤原伊織の『ダックスフントのワープ』に出てくるベーコンの雑炊が、あまりによさげだったので作ってみたのですが、ちょっと驚くくらい美味しかったです。出汁の鰹節を除かずそのまま具材にしている部分と、使用する野菜がピーマンであるところが肝であるような。純和風の味付けなのに、ベーコン・ピーマン・玉ねぎが違和感なくまとまっているのが凄いですね。藤原伊織といえばホットドッグ、という印象を持っていましたが、今後はベーコンの雑炊であると主張していこうと思います。 ■■■ 卒業/東野圭吾 

          最近読んだアレやコレ(2024.02.22)

          最近読んだアレやコレ(2024.02.11)

           連休なので、髪を切るなどしました。他人に力を込めて触れられるのが苦手です。潔癖なわけでなく、肉と水っ気が意思をもって押し当てられてやわく潰れ、その奥の骨の硬さをうっすら覚える「あの感じ」が嫌いなのです。込められる力に意思が伴わない、たとえば満員電車なんかは全く気にならないんですが……。幼児の頃も、頭を撫でられると嫌がって泣いていたらしく、昔からですね。特に指が嫌です。5本もあり、不快極まる。なので、散髪は本当に苦手だったのですが……ここ数年でどんどん気にならなくなっています

          最近読んだアレやコレ(2024.02.11)

          「ブラックメイルド・バイ・ニンジャ」読書会用レジュメ

          ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ 【おまけ:読書会感想簡易ログ】

          「ブラックメイルド・バイ・ニンジャ」読書会用レジュメ

          最近読んだアレやコレ(2024.01.20)

           年末年始はがっつり長い小説を読みたい気持ちだったため、『暗黒館の殺人』の3回目の再読に取り組みました。結果、読み切れず、1月いっぱいまではみ出しました。ところでこの「3回目の再読」に類する表記を私は多様していますが、これは初読・再読・再読(←これ)、すなわち通算3回目の読書という意味で使用しています。しかし、「3回目の再読」という記述は、明らかに再読を3回している(通算4回目の読書である)と読む方が自然であり、私の記述は間違っていると思います。間違っていると思いますが、おそ

          最近読んだアレやコレ(2024.01.20)

          2023年に読んだ小説ベスト5

           2023年はテキスト主体の本を57冊読み、内55冊が小説でした。55冊中、10冊が再読でありそのほぼ全ては綾辻行人の館シリーズが占めています。再読した小説から1冊選ぶのならば、以前読んだ時から最も振れ幅が大きかった『人形館の殺人』になるでしょう。本記事は残る45冊から選定した小説の感想と紹介になります。ベスト5と題していますが、1年間の私的な体験を総括するにあたり最も適切な5冊という意味であり、読んだ小説に対して採点を行い、高得点順に上から5つ並べたというものではありません

          2023年に読んだ小説ベスト5

          最近読んだアレやコレ(2023.12.31)

           年末年始休暇に入り、真昼間からソファの上でうとうとしたり、まる1日『Backpack Hero』で遊んだ後、セーブデータを全部消し飛ばしてほがらかに笑ったりと、長期休みに相応しい無為な日々を過ごしております。「色々やりたいことがあるのに、結局何もできないで終わる休日」は、凡人ならではの絶望を表すエピソードとしてよく語られますが、最も貴重なリソースである時間を無為に浪費すると考えれば、大変な贅沢もあるわけで、もっとポジティブにとらえてもいいんじゃないでしょうか。うまく寝つけず

          最近読んだアレやコレ(2023.12.31)

          最近読んだアレやコレ(2023.12.27)

           先日、久しぶりに友人と遊ぶ機会があり、自宅に招いたのですが、酒を入れるなりあっという間に眠くなり、1時間も経たず友人共々うつらうつら寝てしまい、双方朝の4時半に起きるという、ジジイの宅飲みとでもいうべき有様になりました。職業上、仕事の上での飲酒機会は多いのですが、肩の力が抜けたプライベートな場でアルコールを摂るのは、よくよく考えてみると久しぶりのことでした。逆噴射先生にCORONAを頂いたのが最後だった気がする……。日常のフローチャートの中に「酒を飲む」という分岐がほとんど

          最近読んだアレやコレ(2023.12.27)

          necro5:サザンカは焼肉が好き

          ◇◇◇ 「グンジ室長、今日は随分お早いですね」  腑分け台に反吐をぶちまけたような臓腐市の俯瞰は平時から赤黒く、夕まずめの今は西日によってその赤が一層増している。仕事場からの帰路、送り迎えのヘリの窓からその光景を見下ろすのがグンジの習慣だった。感傷的な理由ではない。勤め先の主力商品である屍材……不死者の換装用人体の普及率を、ざっくり数えるためだった。  職場には数え切れないほど多くの研究室があり、グンジの立場はその内の1つ、遠隔操伝保肉技術第三特別開発室の室長に過ぎない

          necro5:サザンカは焼肉が好き