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ヲタクの戯言

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本、ラジオ、アニメ、フィギュアスケート、いろいろ詰め合わせ。
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2020年10月の記事一覧

元・阿呆学生の戯言と自己受容

元・阿呆学生の戯言と自己受容

我ら元・阿呆学生のバイブルが課題図書とあらば、もう万難を排して記事を書かねばならぬ。恋人が泣き縋ろうが、上司が怒鳴り込もうが、この任務の前には些末なことだ。だが、いささか見るに堪えない。
責任者はどこか。ここだ。

森見登美彦『四畳半神話大系』(KADOKAWA)

我こそは吉田神社の麓で無為な時を過ごし、鴨川デルタで友と日本酒の一升瓶をあけ、下鴨神社の古本市を闊歩し日々を過ごした阿呆である。

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ラジオと虚実皮膜の論

ラジオと虚実皮膜の論

今日、日経クロストレンドでこんな記事を読んだ。

私はここで近松門左衛門「虚実皮膜の論」を思い出した。ここでこの論について語れるほどの知識は私にはない。ただ、私は虚構と現実のあわいの、微妙なひだを描くところに芸の真髄はあるという主張だと理解している。

フィクションにリアリティを求め、ノンフィクションに劇的な出来事を求める民衆のあり方は、今も昔も変わらない。一芸を極めた者が今も昔も同じところに行き

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ラジオ「つま塩」400回によせて

ラジオ「つま塩」400回によせて

先日、ラジオと虚実皮膜論について書き散らした。奇遇にも愛聴するラジオ番組の節目とも重なったゆえ、今回は愛と敬意を込めて一筆したためようと思う。

私は音声よりも文字で物事を認識するほうが得意だ。ラジオや音楽を聴いてしっかりと味わうのは、どちらかというと不得手である。しかし、そんな私でも長年愛してやまないラジオ番組がこちら。

「森久保祥太郎&浪川大輔 つまみは塩だけ」
(ラジオ大阪 毎週土曜23:

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FODプレミアムで見られる懐かしきアニメ5選

FODプレミアムで見られる懐かしきアニメ5選

スケオタ諸君に朗報だ。FODプレミアムのラインナップ、侮れない。
全日本ノービス選手権は今日終わったが、年末の全日本まで残り2ヶ月はFODプレミアムに加入し続けるものと思われる。月額888円、より多くのコンテンツを楽しんだほうがお得というもの。いろいろ見るにこしたことはない。

アニメも声優も嗜む私めがFODプレミアムのラインナップを見ていたら、なかなかどうして、豊富ではないか。私はamazonプ

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『動物のお医者さん』おすすめポイント7選

『動物のお医者さん』おすすめポイント7選

人生で初めて買ったマンガは、佐々木倫子『動物のお医者さん』だった。

たぶん自分が生まれた頃に連載されていたマンガなのだが、これは時代を超えても愛される名作だ。
今回は独断と偏見に基づき、おすすめポイントを7つ挙げてみた。

1.獣医学部が舞台獣医学部。それは、未知の世界。獣医学部がある大学自体、レアだもの。
豚の尻尾事件とか、牛の出産とか、馬が髪の毛毟る話とか、読んでみたくないかい? 

2.奇

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「決してマネしないでください。」のススメ

「決してマネしないでください。」のススメ

自分自身の学生生活を振り返ると、周囲には奇人・変人・赤チェッカーしかいなかった。なお「赤チェッカー」とは、「赤チェックのシャツを着ている人」のことである。
そういうわけで、本日ご紹介するマンガは『決してマネしないでください。』。残念ながら3巻で完結済み、でもだからこそすぐに読めてしまう。「なんかお手軽に、教養を身につけるマンガとかないかなー」なんて方にはうってつけのマンガだ。

物語の冒頭で、主人

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「『罪と罰』を読まない」神々の遊び

「『罪と罰』を読まない」神々の遊び

さぁて、お立ち会い。手前、ここに取り出したるは、
「『罪と罰』を読まない」。

誰もが知っているといっても過言ではないドストエフスキー『罪と罰』を読んだことのない4人が集まり、自由奔放に語る試みがなんと書籍になってしまった。文藝春秋さん、腹が据わっていて敬服の至りである。
本書の魅力を、もう読んでしまった凡人たる私めがつらつらと綴ろう。

読んでないのに主人公Disさて通称「未読座談会」開始早々、

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