見出し画像

人間には7つの役割がある『ライフ・キャリア・レインボー』

『ライフ・キャリア・レインボー』とは、人生全般にわたり社会や家庭でさまざまな役割の経験を積み重ねて、初めて自身のキャリアが形成されると考えたものです。

ライフ・キャリア・レインボーは、米国の教育学者のドナルド・スーパーが発表したキャリア理論で、キャリアコンサルタントやカウンセリング心理学では必ずでてくる有名な理論家です。

今回は、人間には7つの役割があることを説明したスーパーの『ライフ・キャリア・レインボー』について紹介していきます。

ドナルド・スーパーとは?

ドナルド・スーパーは、コロンビア大学の名誉教授で、1950年代にキャリア構築や職業選択を定義付けした独自の理論「キャリア発達理論」を打ち立てました。

画像2

キャリアとは職業のことを意味しており、人間が職業を通じて成長していくことをキャリア発達と呼びます。

この理論は「キャリアの古典」として紹介され、キャリアコンサルタントやカウンセリング心理学では必ずでてくる有名な理論家です。

また、全米職業指導協会会長や、国際進路指導協会会長を務めた人物で職業心理学を生涯のテーマに研究をした人物です。

キャリア自己概念


スーパーの有名な理論には、「キャリア自己概念」と呼ばれるものがあります。

画像4

自己概念とは、個人がどのように自分自身をどのように感じているか、自分の価値、興味、能力がいかなるものかということについて、個人が主観的に形成してきた自己についての概念と他者からの客観的なフィードバックに基づき形成された概念が個人の経験を統合して構築されていく概念のことです。

かんたんにまとめると「自己概念」とは、自分からみた自分の評価と、他人からみた自分の評価をあわせて「自分はこんな人である」とイメージすることです。

とくにスーパーは、自己概念は多面的な構造から成り立ち、キャリア発達をすることで形成されていくと考えました。

キャリア・ライフ・レインボー


スーパーは、キャリア発達だけではなく、人生のそれぞれの時期で果たす「役割」「時間」が多面的に影響して人間は成長すると主張しました。

『ライフ・キャリア・レインボー』とは、人生全般にわたり社会や家庭でさまざまな役割の経験を積み重ねて、初めて自身のキャリアが形成されると考えたものです。

キャリアを構成する7種類の重なり合いを虹の形にたとえた、“キャリアの虹”と呼ばれる概念図で説明されるのが特徴です。

画像1

この表のように人間は歳を重ねるごとに、「その他の様々な役割」・「家庭人」・「労働者」・「市民」・「余暇を楽しむ人」・「学生」・「子ども」として役割が増えていきます。

30代男性のライフ・キャリア・レインボーの例

ライフ・キャリア・レインボーは、今の自分が生きる上でやっている役割を考えてみると理解しやすくなります。

◆30代男性の場合

その他の様々な役割(親として):子どもと買い物に出かける

家庭人:風呂掃除・皿洗いをする

労働者:上司と部下に挟まれるが、調整する努力を続ける

市民:政党を調べて投票に行く

余暇を楽しむ人:キャンプに行く

学生:副業のために動画編集のコンサルを受ける

子ども:親の病院に付き添う

画像3

ライフ・キャリア・レインボーを考えてみることで、職業以外に日々の行動が成長につながっていることが理解できます。

年齢が若ければ役割は少なくなりますが、主に「家庭」・「学校」・「地域社会」・「働く場」が多くの人間に当てはまる役割だとしています。

人生における役割は、多ければ人生を豊かにしますが、その分過度な負担につながることがあるので、注意が必要です。

最後に

今回は、人間には7つの役割があることを説明したスーパーの『ライフ・キャリア・レインボー』について紹介しました。

ライフ・キャリア・レインボーとは、人生全般にわたり社会や家庭でさまざまな役割の経験を積み重ねて、初めて自身のキャリアが形成されると考えたものです。

ライフ・キャリア・レインボーは、米国の教育学者のドナルド・スーパーが発表したキャリア理論で、キャリアコンサルタントやカウンセリング心理学では必ずでてくる有名な理論家です。

人間は歳を重ねるごとに、「その他の様々な役割」・「家庭人」・「労働者」・「市民」・「余暇を楽しむ人」・「学生」・「子ども」として役割が増えていき、仕事以外の経験も合わせて成長していきます。

人生における7つの役割は、多ければ人生を豊かにしますが、その分過度な負担につながることがあるので注意が必要です。

この記事が参加している募集

#お金について考える

38,069件

80歳まで生きるとすると、人生の残り日数は3万日です。 40歳だと1万5千日、仕事・睡眠・プライベートの3つで分けると5,000日 プライベートタイムを家事・風呂食事・趣味の3つで分けると1,666日しかありません。 そんな貴重な時間を使って読んで頂き嬉しいです!