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お笑い関係あれこれ

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お笑いに関する記事をあれこれまとめています。
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#エッセイ

ダジャレの正しい使い方か

ダジャレの正しい使い方か

 ダジャレを避けている方がいると思うんです。何しろ、ダジャレはつまらないウケ狙いの代表格と思われがちです。親父ギャグとほぼイコールで結ばれていたりもする。風当たりは強めです。

 だから、ダジャレが頭にパッと思い浮かんでも、言ったあとの空気を想像すると、どうしても飲み込んでしまう。そんな人がいてもおかしくありません。

 最近ではダジャレを忌み嫌う傾向が続いてきたせいか、私の周囲でダジャレを言う人

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癖は偉大なのか

癖は偉大なのか

 満員電車に乗っていたら、前の男性の上着が、左肩だけ生地が薄くなってたんです。なんなら、生地が薄すぎて上着の向こう側が見えていました。男性は肩かけの鞄を持っていまして、鞄のベルトがちょうど薄くなった生地の上を通っている。

 多分、この方は肩かけ鞄をずっと左肩にかけて生活してきたんでしょう。そして、上着は相当長い間、着てきたに違いない。だから、左肩だけやたらと薄くなってしまった。

 どうして新し

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煙草と金属バット

煙草と金属バット

 煙草を吸ったことがありません。吸おうと思ったこともありません。居酒屋とかで同席者が吸っても気にならないので、毛嫌いしているわけでもありません。単純に大した興味も湧かずにここまで来た。そんな感じです。

 もちろん、煙草自体は存じ上げていますし、銘柄もおぼろげに覚えているものがいくつかあります。友人や親族にも喫煙者が普通にいました。そんな人に煙草の良さとか、吸ったらどんな感じになるのかとか、聞いた

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挨拶にはスランプがないどころか

挨拶にはスランプがないどころか

 どういう過程で出来上がったのかは知りませんが、挨拶を発明した人はすごいと思います。あんまり知らない人でも挨拶を交わすと、少しは心が通い合ったような気がして、その後のやりとりがやりやすくなる。いや、挨拶によって本当に心が少し通い合っているんでしょうし、その「少し」が意外とデカいんです。必要なのはほんのわずかな勇気と時間。全ての挨拶がうまくいくとは限りませんが、費やすものに対してのリターンはきっと大

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幽霊をどう怖がるか

幽霊をどう怖がるか

 島田秀平さんはもともと幼馴染と一緒にお笑いコンビ「号泣」を結成、言葉をパズルのように扱うネタで人気を博しましたが、諸事情により解散をしてしまいます。しかし、そこから手相占いでブレイクしたのをきっかけに、怪談やパワースポットなどスピリチュアルで超自然的な方面でご活躍されています。最近では号泣の再結成でお笑い方面でもちょっと話題になりました。

 今回はそんな島田さんがABEMAの「2分59秒」とい

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駅伝応援の文脈と誤解

駅伝応援の文脈と誤解

 文脈を読むことと誤解が生じることは表裏一体なんじゃないかと思ったんです。

 何でもかんでもいちいち事細かに説明していたんでは話すのが大変になりますし、聞いてる方も「分かったから、もういいから」となってしまいます。だから人類はどこかの段階で、全部いちいち説明しなくてもそれなりの情報が得られれば理解できるようになる力、すなわち文脈を読む能力を得たんだと思います。

 しかし、話を聞いてる人が話者の

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トークのもらい事故

トークのもらい事故

 毎日のように頭の悪い発言をしておりますと、幸いにも「また星野が変なこと言ってる」みたいな感じで笑ってもらえるようになりました。そうすると、たまにまぐれ当たりでものすごく笑ってもらえる時もあるんです。

 その日も職場で業務連絡の合間に意味不明なワードを言ってみたところ、まぐれでみんなの笑いツボに激ハマりしてしまい、仕事中だというのに場を盛り上げてしまいました。たまたまよその部署の上司が近くにいた

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大学お笑いライブで精神が鍛えられたようです

大学お笑いライブで精神が鍛えられたようです

 きっかけは知人からの電話でした。

「従妹が大学院を受けるんだけど、本人もその両親も説明会に行けなくてさ、代わりに出ることになったんだ。だから、一緒に来てくれない?」

 奇妙な誘いもあったもんです。「だから」という接続詞も意味が分からない。

「事情は分かったけど、なんで俺?」
「知ってる理系が他にいないんだ」

 理系と言われれば確かにそうですが、別に大学院を受けたこともありませんし、聞けば

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お笑い悪食の遺伝子

お笑い悪食の遺伝子

 遺伝に関する研究はもうここ何十年もの間ずっと盛んですが、両親からどんな子が生まれるか正確に予測できたという話を聞きませんので、まだまだ研究の余地があるのだと思います。ただ、やっぱり親とどこか似るというのは確からしい。

 母方の祖母はよく笑う方でした。そして、笑えるものが大好きでした。とにかく笑えるものは何でも笑っておきたい。そういう信条すら感じられました。彼女はよく私に最近面白かったことを教え

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専門家になるということは、世間からズレていくということ

専門家になるということは、世間からズレていくということ

 吉本興業が経営する劇場のお笑いライブへ行くと、吉本の養成所であるNSCのパンフレットが置いてありました。卒業生や講師のメッセージ、カリキュラムの説明、授業料とその支払い方法まで書かれていて、当たり前ですけど、ちゃんとした学校のパンフレットでした。

 お笑い芸人養成所のパンフレットを初めて見た私は思わず持って帰ってしまいましたが、入る気持ちはありません。理由はいくつかあります。

 そもそもお遊

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