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日々

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生活の中で感じたことを書くエッセイ
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今夜スーパーへ

今夜スーパーへ

出掛ける支度を終えて
さぁ出発と思った矢先、
ふと気になり閉店時間を調べてみた。

『まもなく閉店』

Googleの検索結果には
これから向かおうと思っていた
スーパーの情報が登録されていて、
とても便利でありがたい。

ここから徒歩15分弱の距離。
閉店まであと15分しかないのに。

コロナ禍前の感覚が未だに残っていて、
店という店は深夜近くまで
開いているような気がしてならない。

自分の感

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新鮮な景色

新鮮な景色

窓の外の世界は
全てが「向こう」だ。

右も左もない。
東西南北もない。
いや、かろうじてこの部屋は
南西向きだと知っているから、
方角はゼロではないのかもしれない。

しかし感覚として、
私のいる窓の内側は「こっち」。
窓を通り抜け、ベランダを越え、
視界を遮る背の高い木々のさらに奥は、
「向こう」もしくは「あっち」。

こっちの空は明るいのに、
向こうの空は真っ暗だった。
スマホに入っている天

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夏の日差し

夏の日差し

ほんの少しの距離だからと、
車に日傘を置いたまま
スーパーまでの道のりを歩いた。

太陽はちょうどてっぺんの時間帯で、
アスファルトの上にはまぶしいくらいに
日の光が当たっており、
日陰はほんのわずかしかない。

時間にしてみれば2分程度の距離だ。
足早にスーパーへと向かい敷地内へと入れば、
スーパー自体が作る陰で
日を遮ることができる。
だから日の光を直接浴びたのは
わずか1分くらいと思われる。

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予定

予定

八月後半を見据えて
スケジュールの確認をした。

手帳に既に書き込んである予定を
改めて組み直し、
予約を入れたり変更したりと
スマホをいじる。

ついでに九月の予定も確認しようと
手帳を見れば真っ新だ。

じゃぁあれしよう、
これしようと詰めていったら
どんどん文字で埋まってしまった。

子どもたちの夏休みが終われば
朝から夕方までの自由な時間が増える。

夏休みのこのだらっとした毎日もいいけど

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欲しいもの

欲しいもの

欲しいものがあると、
それについてものすごい勢いで
スマホで調べてしまう。

依存症レベルでスマホをいじり、
ずっと似通った情報を集めまくる。

そうやって頭の中をぱんぱんにして、
その上で本当にいるかいらないかを判断し、
いらないとなったらすっきり解放されるし、
いるとなったら今度は買うタイミングを考え出す。

衝動的にものを買うタイプではないけど、
衝動的に欲しいスイッチが入って
のめり込む時

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早朝

早朝

朝4時過ぎに目が覚めた。

昨夜は日付が変わってもなかなか寝付けず、
随分長い間ごろごろとしていた。

15時過ぎにコーヒーを
飲んでしまった日にこうなることが多く、
眠りが浅く、夜中に目が覚めてしまうのも
このせいと思われる。

4時半になり、一匹の蝉の鳴き声が聞こえた。
ジージーとアブラゼミだ。
私はもう一度眠りたくて、
目を閉じたまま耳を澄ませていた。

一瞬意識が飛び、再び意識が現へと戻る

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アウトプットの変化が必要だ

アウトプットの変化が必要だ

先月半ばからだろうか。
これまで楽しくて仕方が無かった
「書く」という行為が急に億劫になってしまっていた。

ノートを開く気にもなれず、
書いておきたいことが頭に浮かんだら
iPhoneにメモしておくに留めてしまい、
ペンを持つまでに至らない日がずっと続いていた。

このnoteもそうなのだけど、
継続したいというこの気持ちは、
やりたいからなのか
ただの義務感や惰性からなのかと、
自分の本心が読

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疎外感を見る

疎外感を見る

新宿から山手線に乗り込んで、
閉まっている方の扉の前に立つ。
電車が発車するまでのわずかな時間、
私は窓の外を眺めていた。

隣の線路には電車は来ておらず、
ホームの様子がよく見ることができた。
電車の幅分距離はあるものの、
程よい距離感で色んな風景が見えてくる。

私の視界入ってきたのは、
ホームと、屋根と、階段と、
そこまで多くはない人だった。
まだ前の電車が行ったばかりなのだろう。
だから尚

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中にある空

中にある空

スーパーの屋上に駐車した車の中で、
買い物を終えてからどら焼きを食べていた。

夏の空にはもくもくと雲があちこちに広がっており、
局地的な雨が降ったりやんだりしているようだ。

向かいに停めてある車のフロントガラスには、
空の青色と、雲の白色が映り込んでいる。

それを眺めながら食べる栗どら焼きは美味しい。
ちょうどおやつの時間帯。
空腹だったからなおさら美味しい。

上空を飛行機が通りかかったよ

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向こう側 こちら側

向こう側 こちら側

久々に追われるこのない
ひとりの時間を過ごすことができた。
夏休みに入って自分以外のことだけに
時間を割く日が続いていて、
これがかなりのストレスだった。

スタバでコールドブリューを飲み、
ベリーヨーグルト&ベリーグラノーラを食べる。
時間にしたら30分にも満たない時間だったが、
このほっとできる時間はとても貴重だ。

私の座ったカウンター席は
目の前いっぱいにガラス窓が広がっていて、
歩き、横

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新宿の空

新宿の空

新宿駅南口を出てから左。
御苑の方へ向かって歩き出せば、
そこはとても広い歩道になっている。

たくさんの人々が行き交う中、
外国人観光客とすれ違った。

彼女は私より少し背が低く、
中肉でワンピースを纏い、
長い髪を背中に垂らしている。

とてもキュートで、
その笑顔もまた可愛らしくて、
右手でスーツケースを引き、
左手でスマホを構えて
私の背後の景色を
見上げるように撮っていた。

きらきらし

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ほんの一角

ほんの一角

我が家のリビングは二重サッシになっていて、
外からの音がかなり抑えられている。

窓際に立って、蝉の鳴き声が聞こえてくるのは
それだけ外が賑やかと言うことだ。

窓の外に広がる景色を眺めていたら、
ちょうど私の視界の真ん中で
木から飛び立った蝉が見えた。

ちょうど風も吹いており、
枝も葉も揺らぐ中で
翻弄されながらも飛んでいる。

しかしどこに止まればいいのか
考えあぐねているようで、
なかなか

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眠る

眠る

今日は細切れでトータル11時間程眠った。
それでも頭が溶けるような感覚はない。

体調がよくなくて、
さっき鏡を見たら顔色が悪かった。

こういう日はいくらでも眠れるから不思議だ。
そして心がどうも殺伐としてしまう。

自分にできることと言えば眠ること。
明日目覚めたら、どんな景色が見えるだろうか。

オレンジ

オレンジ

すれ違った女性は私よりも
少し年が上と思われる。
黒のノースリーブシャツに
真っ白なパンツスタイルで、
手にはハイブランドのバッグを持っていた。

背中まである髪を下ろして
ふわりと揺れる様は、
はっきりとした目鼻立ちに
とても似合っていて、
快活そうな雰囲気がよく出ていた。

ほんの一瞬すれ違っただけだ。
それでも素敵な人はやっぱり素敵。

今、私は自分を変えている最中で、
トレーニングしてみた

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