OKOPEOPLE - お香とわたしの物語
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ノート
「路面」~ 闘場(アレーナ)の香気 ~(2)
余白の匂い
香りを「聞く」と言い慣わす世界に迷い込んで十余年。日々漂う匂いの体験と思いの切れ端を綴る「はなで聞くはなし」
前回の記事:「水際」 ~ 塩素と陽射しとちょっとハナミズ ~(一)
昔雑誌で見かけたフレグランスの紹介が妙に印象に残った。
焼けたゴムの匂い、火打石の匂い、なめし革の匂い…
狭かった私の嗅覚の地平線をザクりと切り拓く新鮮な語彙達。
”…男たちの心に潜む闘争心に火をつける
木の香り、木の声、仏のうた (後編)
ほりごこち
仏像が日本にやってきてから1500年の間、御像の数だけあったであろう幾多のエピソード。仏像を造ったり修復したりする造佛所で、語り継がれなかった無数の話。こぼれ落ちたそんな物語恋しい造佛所の女将がつづる、香りを軸にした現代造佛所私記。
前編はこちら
第2章 華麗なる転生
彫刻作業は、叩き鑿(のみ)から彫刻刀へと進んでいく。
クスノキの香りは、仏師の工程に合わせるように柔らかくなっ
木の香り、木の声、仏のうた (前編)
ほりごこち
仏像が日本にやってきてから1500年の間、御像の数だけあったであろう幾多のエピソード。仏像を造ったり修復したりする造佛所で、語り継がれなかった無数の話。こぼれ落ちたそんな物語恋しい造佛所の女将がつづる、香りを軸にした現代造佛所私記。
第1章 木が泣いている
「木が泣きゆう」
願主の男性がポツリと言った。
ジリジリと照りつける高知の太陽の下、輪切りにされた木の断面から堰を切ったよう