記事一覧
あんクリ小説版/いろり庵のあすかさん-14【#あんクリ製作委員会】
「あんみつって、今はもうやってないですかね」
レジの前、男性が尋ねた一言に、私は一瞬固まってしまった。
———あんみつ。
おばあちゃんがいた頃に夏限定で提供していた、いろり庵自慢のあんこをたっぷり使った一品。
扱わなくなってしばらく経った、しかも1年のうちの限られた時期にしか提供していなかったそれを、覚えていてくれた人がいたなんて。
「申し訳ございません。あんみつは今は扱っていないんです」
あんクリ小説版/いろり庵のあすかさん-13〈後編〉【#あんクリ製作委員会】
「ありがとねユウちゃん。本当に助かった」
「今日は配達も終わってるし問題ない。
無事に送り届けてあげられて良かったよ」
配達で使っているワゴン車で女の子を送り届けてあげられないかとユウちゃんに連絡すると、快く引き受けてくれたため、女の子の体調が良くなった頃合いを見計らって来てもらった。
知らない男性と2人では不安だろうと私も付き添い、女の子がお家の中に入るのを見届けて商店街に戻って来た。
あんクリ小説版/いろり庵のあすかさん-13〈前編〉【#あんクリ製作委員会】
暑い。
ここ最近の暑さは本当に異常だ。
天気予報が告げる気温は連日、お風呂の温度かと突っ込みたくなるほど高い。
私が子どもだった頃は、30度を超えただけで驚いていたほどだったのに。
首からかけたタオルで汗を拭いつつ、外を見る。
そろそろ暑さがピークを迎える時間だ。
この間、花乃湯のおばあちゃんが熱中症で救急搬送されたと聞いたけど、今日はちゃんとエアコンつけてるかな。
この暑い中、エアコンの風
【リメイク】あんクリ小説版/いろり庵のあすかさん-ダイジェスト編【#あんクリ製作委員会】
書いては更新が止まる、を繰り返し、再び停止してしまっていた「あんこちゃんとクリームくん」シリーズ。
ようやく次回作が完成したので、投稿する前に、これまでのお話のダイジェストをお送りしたいと思います。
これまで読んでくださっていた方もはじめましての方も、この機会にお読みいただけたら嬉しいです…!
※以前、一度ダイジェスト版をお送りしているため、今回のものは「ダイジェスト版のリメイク」としていま
大人になったきみと。
記事を書くのが遅くなってしまったけれど、今月11日で猫さんが1歳になった。
ついに大人の猫さんになったのだ。
一緒に暮らすようになってから8ヶ月。
子猫時代は、長いようであっという間に終わりを迎えた。
そんな猫さんを見ていて最近気づいたことを書いていきたい。
1.撫でられ方へのこだわり朝、洗面所で身支度をしていると、うにゃーんと鳴きながらそばに来る猫さん。
鏡に向かってメイクをするわたしに