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演劇企画ニガヨモギ

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#コロナ

わたしはあの日、

わたしはあの日、

気が付いていたら書いていた。

詩、とはっきりは言えない。
詩のようなもの、でいい。
日記だと思ってもらっても構わない。

「わたしはあの日、」

様々なあの日の記憶が蘇ってくる。
わたし自身のあの日。

しかし、全てのあの日は「わたしだけ」の日々ではなく、必ず誰かが、何かが共に在った。

はっきりとした言葉にはならない、できない、何か、何者か。

無理やり葬ったものでもあり、傍観してきたものでも

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「山猫からの手紙」再生に向けて

「山猫からの手紙」再生に向けて

コロナが収束したら

「中止公演の顔合わせ」をやろう。

今回の主演俳優に公演中止を電話で伝えたところ、そんな話になりました。

「中止公演の顔合わせ」の機会にみんなが繋がって、それがまた次の顔合わせに繋がったら。

演劇企画ニガヨモギ以外の場でもみんなの元気な顔を見せてもらえたら、とても嬉しいです。

これはわたしのエゴになってしまいますが。

わたしは例え公演をやらないとしても、できるだけみん

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③わたしにとっての芸術とは

わたしの中での芸術とはなんなのか。
それは、どんな状況下でも慰めだけは与えてくれる存在です。ときには、祈りを可視化して伝えてくれるものでもあります。

これだけは、発信する側、受信する側、それぞれが対等に得られる報酬であり、権利であるとわたしは考えています。

凄惨な状況下の元で、明日の希望は見えないかもしれません。体を起こす力さえ失われる状況に陥ることもあるかもしれません。

しかし芸術に触れた

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②社会での芸術の必須性について

まず、演劇という芸術を営むわたしたちに今、大きな課題や疑問が少なからず浮かんでいることと思います。

それは、この社会の中での「芸術」の立ち位置とは。必須性とは。

普遍的な議題でありつつも、コロナ騒動が起きてから改めて、野田秀樹さんをはじめ、色んなアーティストがこの疑問に触れているのを目にした方も多いと思います。

わたしもそのひとりであり、改めて芸術とはなんなのか、ということを繰り返し考える日

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④作品から読み取れること、その1

「山猫からの手紙」の中で扱われている、別役さんの描く人間の本質、繰り返される歴史、人間にとって避けられない死との向き合い方という普遍的なテーマは、偶然にも、コロナ騒動の中で改めて注目されるべき点が浮き彫りになっている作品だとわたしは今、感じています。

人間は凡ゆる悲劇の中で、その悲劇と何を取り引きして、何を引き換えに生きているのでしょうか。

わたしは日々の中で、男1のようにふとした瞬間にも「自

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