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本を読んで、感想を書いて

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タイトルの通り本を読んで、その感想や学んだことをピックアップしてます。
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記事一覧

残念な愛くるしい奴

残念な愛くるしい奴

「タイタンの妖女」というSF小説を読みました。

一読目ではなかなか理解の苦しい部分もありましたが、シニカルかつウィットに富んだという言葉が帯に書いてありそうなそんな作品でした。

なんといっても主軸になる登場人物、特に主人公はわりと残念な奴なんです(笑)
とにかく運が強い家系に生まれ、この主人公でその運が消えてしまいます。この方は庶民では想像しきれないほどの財産を1日で失うというある種の才能すら

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器の大きさを測る物差し

器の大きさを測る物差し

目に見えないものを目に見えないもので測るのは
困難な道のりになりそうです😔

私は別に自分の器はどれほどの大きさだろうと
考えてみたわけではありません。
このタイトルはある小説を読んで考え始めた概念です🤔

それは「キッチン」です。

吉本ばななさんが書かれた小説で、
この小説内にでてくるある言葉に感銘を
受けました。
※この小説の感想を別記事に投稿してます。
この文章でその感想が気になる変わ

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「キッチン」を介して人の温もりに触れる

「キッチン」を介して人の温もりに触れる

吉本ばななさんが書かれた小説です。
妻がこの本を貸してくれて読みました。

この小説は大きく3つの物語で構成されており、どちらも実際にありそうなヒューマンドラマです🤔

物語に共通して言えることは2つ。
一つは人間の喪失感に焦点が当てられ物語が進められている所です。
皆さんも人生の中で失ったものがいろいろあると思います。
大事にしていた宝物が失くなったり、飼ってたペットが亡くなったり、大切な人と

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「老人ホームで死ぬほどモテたい」という老後のギラつき

「老人ホームで死ぬほどモテたい」という老後のギラつき

タイトルでつい手にとってしまいました。
これは本のタイトルです😶

私は定期に読書感想文を学んだことのアウトプットかねて書いています。
私はこういうこういう日常のユーモアがとても大好きで(笑)
ちなみにこの本は新鋭短歌集です。
タイトルからわかるとおりのパンチ力(笑)
この短歌集の中から私が気にいっている短歌を
書いていきたく思います。
気になった方は是非購入して読んでみてください!

たしかに

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猫のゆりかご②

猫のゆりかご②

猫のゆりかごという作品を読んだ感想第2弾です。

私の記事では全てそうですが継続作品とはいえ、この記事単品でも拝読いただけます。

読んで頂ければ幸いです😄

さて、ボコノン教というトンデモ宗教がこの小説にはでてきます。
この宗教の経典第一節に書かれた文。
これから語られる全ての真実は真っ赤な嘘である。なんというパンチライン。
信仰者はいったい何を信じてこの宗教を選んでるのでしょうか。
この一節

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猫のゆりかご①

猫のゆりかご①

好きな小説の一つです。
カート・ヴォネガット・ジュニアさんか書かれた
小説。皮肉的な表現が多く、そこがとても大好き
です。

この小説で、一番好きな部分。そして学びを感じた部分を書いて行きたく思います。

この小説には「ボコノン教」という宗教が存在します。この宗教はこの話のなかで要でもあります。
この宗教の経典第1節。ここが堪らなく好きです。
そのまま引用します。(経典かバイブルか、どちらも明確に

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イサム・ノグチの空間芸術を読んで③

イサム・ノグチの空間芸術を読んで③

これで、イサム・ノグチ最後の記事です。

①や②をご覧になっていない方は読んでいただけると幸い。読んでいただかなくても、この記事単品でこの記事は簡潔しますので、問題はありません👍
どうぞよろしくお願いいたします。

さて、早速ですが①でこの本を読んで個人的に
心引かれた部分をピックアップしました。
ピックアップ数は本当は沢山ありますが、その中でも二つだけ。
その内の二つ目を本日は書いて行きたく思

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イサム・ノグチの空間芸術を読んで②

イサム・ノグチの空間芸術を読んで②

同上タイトルの①をご覧になられていない方は見て頂くと幸い。見て頂いていなくても問題ございません。なんせ私自身記事の振り返りがめんどくさいたちでして(笑)。
では早速、書いていきたく思います。この本を読んで学びを得た内の2つの内一つの考察を書きたいと思います。

①幾何学な形態と有機的形態の関係は色でいう補色関係のように相反しながら調和のとれるバランスがとれること。

上記に関して自分なりの考察を書

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イサム・ノグチの空間芸術を読んで①

イサム・ノグチの空間芸術を読んで①

イサム・ノグチ。
1904年、アメリカで生まれた日系アメリカ人アーティスト。

私は彼の作品の「ニュース」がとても好きです。1930年代末、製作期間1年半とかけてつくられたこの作品はとにかく力強く、迫りくるような臨場感がかっこいいなと思っていました。
(https://dayart.co.jp/d-sasano16/)

話はそれましたが、この本はイサム・ノグチの歴史を作品の変化に合わせて振り返り

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