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児童養護施設のお仕事
子育て、おおよそ高校卒業までお世話する。
施設内で育ち終わることなどない。
退所した後、社会に育ててもらう。
最低限、社会で“目を掛けてもらえる”よう
人としての態度を身に付かせることが
僕らのお仕事。
ぼくにできることから、、
電車でマナーの悪い子どもを見ると
悲しい気持ちになる。
「あぁ、、教えてもらえなかったんだぁ」
電車で乗り合わせただけの数分は
人を不快にするには十分過ぎるのに、
この子に教えるには短過ぎる。
諦めるための口実なのかもしれない。
でも耐えられなかった。
目を背けるために、意図的に
ぼくはその場を離れた。
少し経ってからこんな風にも思う。
この子に対して家族が無関心で、
騒がしくしないと
福祉の仕事
絶対の正解も不正解もなく、
功績が測れない業種。
感覚が頼りだからなのか、
時折襲われる無能感。
「何の仕事もしてない」
を否定できない時がある。
翌日の職員へ引継ぎぐ際に
バトンを落としてないこと
必死に証明して託す、、、。
何とか退勤まで漕ぎ着ける。
おつかれ、わし
支援でモヤってするとこ
子どもが黙り込んで何も言わなくなる。
かれこれ1時間経つ、、、。
この間、言葉をかけ続けてる。
相手が行動を起こせるように促す。
己の長所は優しさを示すこと。
言い出しやすい雰囲気をひたすら作る。
結局は別の職員が厳しく声掛けして話し始める。
あぁ、この子は注意を受けて動き出すことに
慣れてしまってるんだなって思った。
優しさを向けられても、
どう動いていいか分からないんだろうな。